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ある国の灯

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ある国や人や時間について、短い記憶の断片をマガジンに。
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記事一覧

ハタノさん、という人。

昨年12月、スローシャッター(ひろのぶと株式会社)が出版された直後のイベントで、本を出して…

前と後

旅と移動は、そっくりだ。 旅は移動ではないし、移動を旅とは呼べないかもしれないが、2つは…

準備すること

久しぶりに釣りをした。 仕事は日々やることが増え続け、SNSを見るのもおろか、最近は明日の予…

静かな市場

「知らない市場へ行こう」 スケジュールを詰め過ぎた旅程の中で僅かな時間を見つけると、隣に…

空港と人々

国と距離 天井にとてつもない数の鉄骨が縦横に組まれたスワンナプーム国際空港に着くと、アル…

朝食

スラタニ タイのスラタニ中心部にあるホテルのトースターは、もう何年もベルトスピードがおか…

2:8

看板を掲げているわけでも無いのに、人生相談に近い話をされることがある。 それがなぜ何度も続くのか不思議に思ったことはあったが、ある日、友人からお前は話を聞く割合の方が多い人間なのだと言われた。 ただ、自分が若い頃はそんなこと無かったはずで、自分の話をしたくて、聞いて欲しくて相手に訊かれてもいないことを話していた気がするが、歳を重ねるにつれ、そういうものに疲れてくる。 疲れるというのも、体力や精神が疲労するという意味ではなく、つまらない自分の話をするより、相手の話を訊きたい

その場所へ行く

出張という旅は、会うべき人や行くべき場所がほぼ決まっている。 アテのない旅に憧れはあれど…

時間という信用

時給が高い。 若いころ、それだけの理由で魚屋のアルバイトをし、店に慣れてくると社員に頼ま…

南にある玩具店

ホテルの周囲に何があるのかをつかむまで、暇があればハノイの街を歩いた。 市内には大小の湖…

記憶の断片を繋げる

ある時、「旅の感想」とか「旅の思い出」という言葉を目にしたとき、ちょっとした違和感を持っ…