保護猫との42日間
2019 / 12 / 2 加筆、修正 2020 / 1 / 27
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( 2055文字 )
はじめに
保護猫との42日間のお話、、、
保護した日の画像、、、泣けてくる。
口の周りは茶色く汚れている。保護されるまで何を食べていたのだろうか、泥水でも飲んでいたのだろうか。
仔猫がやってきた
10月21日。学校から帰ってきた娘が持つ袋の中には、なんと白いモフモフがいるではないか。「 ヴェー、ヴェー 」という、およそ猫とは思えない鳴き声で。
住宅地の公園でポツンと一匹、鳴いていたのだという。
口の周りは茶色く汚れ、簡単には白くなりそうにない。何を食べていたのだろうか、泥水でも飲んでいたのだろうか。
家には既に一匹猫がいるから、飼うつもりは無かったのだが、里親さんが見つかるまでという条件で面倒を見ることにした。
さて、面倒を見るのはいいのだが、この子をどこで世話するか。生後2か月には満たなそうな380gの子猫。小さな箱に入れてリビングに置いておくと、さっそく3歳の先輩猫に「 シャー!」っとやられた。
2階の私の部屋へ家中の段ボールを集め、60cm × 90cm、高さ60cmのスペースを作り、その半分のスペースをトイレ、残りを寝床とした。
トイレスペースには、私の父親が使っていたオムツを敷き詰め、寝床スペースには丸めた新聞紙やバスタオルを敷いた。
誤算だったのは、子猫がオムツの上に寝ているということ。どうもオムツの方が新聞紙やバスタオルより暖かいらしい。。。
そして、オムツの下に潜り込んでのオシッコとは。。。
日中はリビングで遊ばせ、夜は箱の中で寝させる、という生活が始まった。
動物病院
10月25日。保護して5日目。オシッコは出ているのだが、ウンチが出ない。病気なども心配だったので病院に連れて行った。
病気を持っているかもしれないので、ノミなどを駆除する薬を打ってもらった。
ウンチは、処方していただいた薬を飲ませると2日目から出始め、以降一日に2回ずつするようになった。
性別はオス。
里親さんが見つからない
家族全員の知り合いに当たっても、中々欲しいという方が見つからない。このまま飼うことになったらどうしようかと、ぼんやり考えている。
念のため、保健所に連絡して里親さんを見つけてくれるか聞いてみたが、はっきりとは答えてくれない。
おそらく殺処分されてしまうのだろう。駄目だ、絶対に連れていけない。
猫ハウスと猫トイレ
11月3日。天気予報で、そろそろ朝の気温が0度を下回りそうなこともあり、また、オムツの在庫が底をついてきたこともあって、猫ハウスと猫トイレを買うことにした。
猫ハウスと猫トイレは計ったように調度よく段ボールスペースに収まった。
猫ハウスには新聞紙をクシャクシャに柔らかくして入れてあげる。
子猫をトイレに入れてあげると、用を足して砂をかける。その姿に感動した。教えていないのに。
成長
朝は4時30分から5時には起きて「 早くここから出せ! 」と騒ぎ、ジャンプする。ジャンプ力が上がって脱走するので、段ボールの壁の高さが60cmでは足りなくなり、最終的に90cmになった。先輩猫が両前足をかけて覗き込んだら段ボールの壁が折れ曲がって脱走したこともあった。
階段は一段ずつゆっくり上り下りする。下りる前の気合いなのか、「 ニャ! 」と一声あげる。
先輩猫に絡み始め、反撃を受けて逃げる。また絡んで「 シャー!( いい加減にしろ )」と怒られるが、性懲りもなく絡む。
先輩猫のご飯を無遠慮に食べる。
先輩猫のトイレに無遠慮に入って用を足すが、先輩猫も容認している。そして、トイレの後、一丁前に猫ダッシュする。
NHK朝ドラ「 スカーレット 」のオープニングのロクロや、NHK杯フィギュアスケートに夢中になっている。
当然、猫じゃらしやボールが大好きでヘトヘトになるまで遊ぶ。
里親さんが見つかった
11月26日、飼い始めて1ヶ月を過ぎて、飼うことになるのかと考えていたころ、里親さんが見つかった。
複雑な気持ちだけど、手放すことにした。
別れ
12月1日。朝、いつものように鳴き始める。抱っこして寝床に連れていく。エンジン音のようにグルグルゴロゴロと喉を鳴らして小さな体を寄せてくる。猫の朝ご飯は6時と決めてあるから、それまでは布団の中でいっしょに待つ。
出会って42日、君はあっという間に成長したね。
体重は380gから1250gへ。
ツルツルのファンヒーターの上に登ることが出来るようになった。
階段を全速力で上り下り出来るようにもなった。
ニャーオと鳴けるようにもなった。
君の出発を先輩猫は階段の踊り場から見ている。別れに気づいているのだろうか。きっと、数日間は君を探すのだろう。
君は何も知らずに里親さんの家に行った。君の匂いが付いた猫ハウスと猫トイレと一緒に。
元気でな、ありがとう。
もう使うことはない段ボール箱をたたむ。。
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ここまでお読みいただきありがとうございます。
ではまた。
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