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ライバル

学校前や後、休日はローマ市内の博物館や遺跡に行ってスケッチしたり写真を撮ったりしているのだが、そこに行くまでの道のりにも素晴らしい景色はたくさんあるので常にアンテナを張りながら歩いています。

例えばこんな感じ。
遠景の抜けていく空間に鐘楼があるのが作品として描く際に見せやすいなと思い撮影。

そして、この自分が撮った写真に対して1つのなかなか無い偶然が起きた。

先週トラステヴェレにある美術館に行ったのだが、そこで展示されていた水彩画の中にこんな絵があった。


全くの偶然だがアングルや構図、作者の狙いなど全てがほぼ一緒だ。
こちらは約140年前に描かれた水彩画だが時空を越えて1人の作家と意気投合した気持ちになった。

有名な遺跡やモニュメントなら兎も角、ここは美しい光景であれど有名な場所ではない。またこの作家もピラネージやパニーニなどローマを描いた有名な作家と比較すれば、無名とまではいかなくとも名前を聞いてもピンとこない。

実際、この作家はエットーレ・ロースター・フランツというローマ出身の画家でその水彩画は素晴らしいクオリティである。



自分はまだ彼の半分くらいかなと感じた。
突然のライバル出現にワクワクする思いだ。

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