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【ベガルタ仙台 選手採点】J2 第15節 ザスパ群馬

GWの連戦が終わり、通常開催に戻ったJリーグ。
今節は土曜開催でしたが、J2は仙台戦含めて2試合だけ。すっかり忘れてましたが、J2は日曜が主開催でした。気持ちだけはJ1へ向いておりました。たまに土曜開催はありますが、やっぱり日曜より土曜の方が応援する側としてちょうどいい。
そんなことを思いながら、早速本題へ。

スタメン

ベガルタ仙台

清水、千葉に2連敗後、GW後半の2試合を2連勝で息を吹き返した仙台。
2試合ともに内容が伴っているとは言えませんが勝利という結果が残せているのが今年の仙台の特長と言っていいでしょう。

対群馬は13勝7分2敗。数字面では仙台が圧倒的有利と見えますが過去2年の4戦に限ってみると1勝3敗です。負けなしで来ていたのはJ2降格前の2009年までの対戦成績っていう話で、J2降格後は苦戦している相手です。
まあ群馬が苦手というより、仙台と大槻監督との対戦の相性が良くなかったというほうがイメージしやすいな。そういう意味では、この試合前に大槻”前”監督になったのは仙台から見ればよかったのかもしれない。
その代わりに、解任ブーストという戦いになったけど。

スタメンはGWの連戦のパフォーマンスを見てか、3人が入れ替わり。
前節スタメンを外れていた長澤、郷家、相良がスタメンに復帰。
菅原、名願がベンチで、工藤蒼生はベンチ外へ。工藤蒼生は前節の負傷交代だったので、長引かないことを祈ります。
今節も若手が多いスタメンとなっております。

ベンチを見ると、松下、エロンが戻り、さらに内田が今季初ベンチ入り。
左SBは石尾が頑張ってますが本職の内田が戻ってきたことは大きい。
開幕から出ずっぱりの石尾の勤続疲労を考えると、内田も使いながらうまく回していきたい。内田を試運転できるような展開にできればベストですね。

ベンチに座っている面々が攻撃的な選手しかいないのは、打ち勝ってやるという強い意思の表れとみておきましょう。

ザスパ群馬

昨年は11位でクラブ史上最高順位となり、今季はプレーオフ圏内へと期待値が高く臨んだ今季はまさかの低迷。1勝3分10敗で勝ち点は6しか積み上げられず、現在最下位。前節は清水に0‐3で敗戦し、5連敗。この結果をもって大槻監督が契約解除となりました。
結果を見ればこの決断は致し方ないのはわかるけど、首位独走中の相手との対戦結果というのはかわいそうでした。どう転んだって勝てるわけないし、チーム力の差をみれば引き分けだって怪しい。
ま、試合前から解任は決まってたんだろうけどさ。

ということで、今節の仙台戦は武藤覚監督がHCから内部昇格して臨む監督初陣。俗にいう解任ブーストが発動する試合となります。

どんなメンバーになるかと思いましたが、スタメンの入れ替えは4名。
中盤に天笠、両WBに山中、田頭、前線に高澤が起用となりました。準備期間を考えるとこれでも変えたほうなのかな。ディフェンスラインはいじってくると思ってましたけどと思ったけどそのままでしたね。

群馬相手に気を付けなければいけないのはセットプレー。
攻去年のホーム戦でもセットプレーから2失点したのを覚えています。
佐藤亮の精度の高い左足から高澤の高さを活かして得点を奪う、というプランかな。高澤は群馬に復帰してたんですね。大分のイメージしかない。

仙台との古巣対戦となるのは選手はいませんが、高橋勇利也は東北高校出身で、父親が高橋範夫という仙台に関係性が高い選手です。
強いてあげればそれぐらいかな。

戦評

相手の出足が鈍かった前半に2点を奪うも、後半は盛り返してきた相手に1点を返され試合を主導権を握られたが、最少失点に抑えることで2‐1で逃げ切り勝ち。3連勝☆☆☆
3連勝は2022年5月以来の2年ぶり。2022年5月って原崎政権まで遡るのか。伊藤彰~堀体制ではなかった3連勝を記録できて、文字通り去年までのチームとは違うといえるんではないでしょうか。

試合を振り返ると、前半は完全にベガルタペースの45分間。
仙台が良かったというよりも群馬が酷すぎた。
キックオフ直後こそ、群馬の選手たちの動きも良かったけど、早々にセットプレーから失点して心が折られた感はあった。
その後はプレスがゆるゆる、かといって後ろでブロックをがっちり組むわけではないので、仙台の選手たちが怖がることなく、ボール回してた。
右サイドのオナイウにボールが入ると、ズルズル下がってくれるんだもん。やりやすかったよね。

追加点の時間も良かった。
群馬の攻撃力を考えれば、2点目が入れば試合決まるだろうなと思っていた時間帯に相良のゴラッソ!
GKが一歩も動けないミドルシュートは何度見ても良い。
立て続けに2点を奪って無理することなく試合の時間を進められるようになったのでとてもやりやすいゲームになった。
群馬の前半のシュートは遠めからのミドルシュート1本だけに抑えてパーフェクトな出来でしたね。

その点、後半の戦い方は良くなかった。
2点を追うため、前に出てくるしかない群馬は佐川を入れて高澤とツインタワーを結成。その2人にボールを競わせて佐藤が拾うことで攻撃の時間を増やしていった。

それでも決定機を作られるまでは至らなかったので、『失点はしないだろう、怖いのはセットプレーぐらいだな』と見ていたら、まさかのそれが的中。
エリア付近で不要な与えて嫌な位置でFKとなる。キッカーは佐藤亮、左足のキックは正確。案の定、精度の高いボールが飛んでいく。枠をわずかにはずしてバーを直撃、ただそのこぼれ球を押し込まれて失点。
これが怖かったんよ、逆に言うとこれさえ抑えておけば時間とともに仙台に主導権が戻ってきたとも思えた。
とはいえ、この失点は相手のキック精度を褒めるべき。FKがそのまま入っていてもおかしくなかった。蹴った瞬間にやられたな、と画面越しに思えるくらいのシュートだった。

でもって、良くなかったのはこの後の時間。
群馬が前に出てくるようになって、攻撃が手詰まりのようになってしまった。困っときのオナイウも交代で使えなくなってしまったのも大きい。
交代カードを切っていけば攻撃の活性化できたかもしれないけど、リードしてたしね。ベンチに座ってる面々を見ると、守備を期待されてるメンバーではない。追加点を狙って交代を切って守備のバランス崩すわけにもいかないのでいけるところもまで先発の選手を引っ張るのも納得。

現に、ボールを握れず相手に主導権を奪われてしまったこと以外、守備では綻びがなかった。後半シュート3本のうち、2本は失点絡みを考えると1本しか打たれてない。
相手が群馬だから‥という点は考慮しないといけないが、ホームで勝利を最優先に采配、プレーをしたというのは評価できる。

攻撃面での課題はあったものの、最下位相手に勝ち点を取りこぼすことなく3連勝を飾ったのは素晴らしい。
解任ブーストという見えない敵にも勝利した。
と思ったら次節の栃木も仙台戦を前に田中誠監督を解任。さらに柳下HCも解任でなんと新監督は小林伸二。見慣れた顔でございます。
就任が水曜で試合が日曜だから、仕込める時間がなくて基本はこれまでの戦い方になると思うけど、嫌だよね。
なんで2試合連続新監督の初陣の相手を務めなきゃならんのだよ。こんなレアなケース初めてじゃない?

こんな理不尽なことはないけど、ここも勝って
解任ブーストなんて存在しない(キリッ と高らかに宣言しようではないか!

最後に群馬の印象を3つ。
・前半が緩すぎたのがもったいなかった
・佐藤のFKはお見事
・後半の戦い方をしてれば勝ち点んでいけそうけど、決定力不足の解消に時間が掛かりそう

選手採点

MOMは相良
GKが一歩も動けない見事なゴラッソで突き刺してくれました。
このゴールで試合の結果を左右したのは結果論ですが、理想的な時間帯で追加点を奪えたのは大きかった。ボール受けた時点でシュート打つなと思いましたが、まさかあんなシュートが飛ぶとは。足の振り具合からも調子の良さを感じる一撃でした。これで今季5ゴール目なので、二桁ゴール目指してもらいたい。

それ以外では今節も空中戦で相手の壁になり続けた菅田、サイドでの粘り強く守備をしていた髙田、ビルドアップや守備でも存在感を見せた松井、交代まで前プレスでチームを牽引した郷家は高評価。
特に郷家はここまでゴールはないですが、苦しい時間帯で深い部分までボールを追いかけるなど背中で引っ張るシーンが印象的です。ゴールにはなりませんでしたが、松井のシュートの後に詰めていたのも郷家でした。
早く結果で報われてほしい。

GK 33 林 彰洋 5.5
DF 2 髙田 椋汰 6.0
DF 5 菅田 真啓 6.0
DF 22 小出 悠太 5.5
DF 39 石尾 陸登 5,5
MF 6 松井 蓮之(90'OUT) 6.0
MF 38 長澤 和輝 5.5
MF 27 オナイウ 情滋(46'OUT) 5.5
MF 14 相良 竜之介(87'OUT) 6.0
MF 11 郷家 友太(87'OUT) 6.0
FW 7 中島 元彦(90+3'OUT) 5.5

DF 25 真瀬 拓海(46'IN) 5.5
MF 24 名願 斗哉(87'IN) なし
FW 28 菅原 龍之助(87'IN) なし
MF 8 松下 佳貴(90'IN) なし
FW 98 エロン(90+3'IN) なし

監督 森山 佳郎 6.0
前後半で主導権が変わったゲームで逃げ切って3連勝。交代カードを切れないのは負傷者などの影響もあるんだろうで仕方ない

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