教会旋法の活用
こんにちは。
ギターを弾いている方で、コード弾きやアルペジオ以外で、ソロを取ったり間奏で弾いたりする時にどう弾けばいいかわからない方もいらっしゃると思います。僕も前はコードストローク、カッティング、アルペジオを弾くか、思い付くメロディーを弾くくらいで、ソロの取り方の音楽理論的解釈がわかりませんでした。
ブルーズやロックはマイナーペンタトニックスケールだけで弾けたりしますし、それでも十分に格好良い音は弾けます。あとはB.B.King的にメジャーペンタトニックスケールの音を混ぜたり、♭5thを加えたり、感覚でスケール外の音を混ぜたり。
でも理論的には、僕は教会旋法を混ぜるのが理論にも適っていて幅も出ると思っています。教会旋法は各旋法ごとに名前が付いていたりそれぞれのスケールの音階がありとっつきにくいですが考え方はシンプルです。
ピアノをやっている方は以下に記す考え方より高度な理論をご存知だと思うので、以下はギター初心者〜中級者くらいの方向けの情報となります。
教会旋法はコードの役割・度数(ディグリー)ごとにスケールが決まっています。キーがCの場合、Dm、ディグリーネーム IImはドリアン、G、同じくVはミクソリディアンといったふうに割り出します。
スケールごとの名前は覚えるしかないです。各スケール内の音程は規則性があり、理解出来ると覚えやすいです。キーがCの場合、Cメジャースケール(イオニアン、またはアイオニアンスケール)を用い、ドリアンはCメジャースケールのレ・D音を1度としてレミファソラシドとなぞれば割り出せます。ミクソリディアンはソ・G音から数えソラシドレミファとなぞります。
さらに覚えやすい考え方はメジャー系のスケールはイオニアンスケール、マイナー系のスケールはナチュラルマイナースケールとの差を考えます。例えばキーCでの場合のF・IVで使うFリディアンはファソラシドレミで、メジャースケールに対する4度の音、シ・B音がシャープし、半音上がっています。Cリディアンに置き換えるとドレミファ#ソラシとなります。このディグリー・度数による差は別のキーでも変わりません。
同様にEm・IIImはフリジアンスケールで、ナチュラルマイナースケールの2度が♭していて半音下がっています。Eフリジアンはミファソラシドレ、Aフリジアンはラシ♭ドレミファソとなっています。
先ずメジャースケール、ナチュラルマイナースケールを覚えて、それらのスケールとの差で音の変化を考えるとわかりやすいです。
アドリブの取り方ですが、例えばキーCでC Dm F Gというコード進行があったとして、教会旋法を使うとCメジャースケール、Dドリアン、Fリディアン、Gミクソリディアンとなります。でもコードごとに別のスケールを使うのは少々煩雑です。ダイアトニックコードのみが使われている場合、シンプルにそのキーのメジャースケール、Cの場合Cメジャースケールを軸に音を取るとそのまま合った音になります。教会旋法の構造が1度を変えたメジャースケールの音階なので、感性の赴くままに適当に弾いても合います。
より踏み込んで、各教会旋法は音の始まり・1度を変えてのメジャスケール内の音なので、ルート・根音を変えて、例えばCメジャースケールの第2音レ・Dをルートにして、Cメジャースケールと同じ指板のポジション、例えば5弦3Fがルートになるポジションで5弦5Fをルートにして弾くとドリアンをそこまで意識せず弾けます。このポジションの場合Fフリジアンは6弦1Fまたは4弦3F、Gミクソリディアンは6弦3Fまたは4弦5Fになります。そう弾くとメジャースケールが維持されながらもコードを考えたフレージングが出来ます。特にルート、3度、5度を意識するとコード感が出ます。
ノンダイアトニックコードを使う場合、そのコードのキャラクタリスティックノート、C7であればシ♭を入れればコード感が出ます。
アドリブだったり曲の音付けで、僕はこのようにギターを弾いています。
僕の教会旋法の理解はこのくらいですが、識者曰く旋法ごとの響きがあり、それを活用するのが大事らしいです。僕は初心者に毛が生えたくらいの知識。まだまだわからないことが多いです。
教会旋法は使えると幅が出ます。教会旋法以外にもスケールはたくさんあり、それらを使いこなすのは理解と練習が必要です。知って、弾いて、自分のものにして下さい。
以上記したことが有用であれば幸いです。読んで頂きありがとうございました。
篤仕