見出し画像

X-Pro4に期待することについて整理

この記事について

記載日:2022/12/17,更新日:2023/05/13
X-Pro3が発売されたのは2019年11月28日(ブラックカラー)であり,はや3年以上が経過している。X-Tシリーズが第5世代に入り,いよいよX-Proシリーズについても次世代機の発売が期待される。
筆者自身はこれまで富士フィルムのカメラ遍歴としてはX-T2,X-T3,X100Vを所有し,X-T2のみを手元に残している状況である。そんな筆者がX-Pro4に期待することについて備忘録兼ねて記載したいと思う。ぜひ購入したいと思っているので,どれだけ希望が叶うか期待したい。

富士フィルムのX-Proシリーズに期待すること(StableDiffusionより画像生成)

X-Pro4に期待すること

ここでは期待することについて概要を箇条書きでまとめようと思う。
ただし,X-Proシリーズに初代から共通して採用されている部分(例:ハイブリッドビューファインダーの搭載)やXシリーズ共通で採用されている部分(例:最新フィルムシミュレーションの搭載)については挙げだすときりがないので割愛する。

  • ボディ内手ブレ補正

  • 4000万画素以上のセンサー

  • メモリ型液晶モニターを搭載したバリアングル方式

  • チタン+デュラテクト加工

  • スムーススキンエフェクト

  • 内蔵NDフィルター(4段分)

  • 4K60fps以上の動画撮影

  • CFexpress type B対応 (2023/05/13追記)

それぞれについてより深く理由について説明する。

ボディ内手ブレ補正

X-Proシリーズはスナップシューターなのでボディ内手ブレ補正は不要と考える方もいるかもしれないが,逆にスナップシューターだからこそ搭載していてほしい。
スナップショットの意味としては,「その時点の状態をまるごと保存する」である。状態をまるごと保存するのは日中だけではなく夜も含め様々な状況下に対応できるべきではないだろうか? また,必ずしもスチル写真だけではなく,動画としてその時点(A時点からB地点までの連続的な静止画)の状態を保存できるべきではないだろうか? ご時世としても,スチル写真だけでなく動画に対する需要も高まっているのは間違いない。
スチル写真であったとしても,夜の街スナップを撮影する場合は撮影の幅を広げるためにも低速シャッター(10分の1秒程度)で取りたいケースも多々ある。スローシャッターによる光の軌跡を使った撮影をする場合も手ブレ補正は大いに役立つ。
家電量販店などで製品販売する店員さんもミラーレスカメラでボディ内手ブレ補正なしだと推薦しづらいだろう。
ただし,OVF利用時のボディ内手ブレ補正についてはいささか懸念もある。
もしそういった懸念が足かせになっているのであればEVF利用時のみでもよいが,ボディ内手ブレ補正はX-Proシリーズにもぜひ搭載してほしい。

4000万画素以上のセンサー

X-H2,H-T5には約4020万画素のセンサーを搭載している。APS-Cカメラに4000万画素以上のセンサーは高ISO感度時の画質の劣化がひどいのでは?と思ったものの,富士フィルムのフィルムシミュレーション技術など画像処理技術による恩恵で大きな問題にはならないと判断してます。それに街中スナップ撮影時において利用するISO感度はせいぜい3200ぐらいであることがこれまでの経験則よりわかっている。
4000万画素以上の画像サイズが必要か?と思う場合もあるかもしれないが,時代とともにデータ転送速度,ストレージ容量の低価格化,カメラ・PCなどハードウェアスペックの向上,など高画素データを扱うための環境は整ってきている。当然,トリミング耐性についても大いに役立つ。一昔前は2400万画素が必要十分かつ扱いやすいデータサイズとして大衆で最も受け入れられていたと思うが,カメラ市場がどんどん縮小しプロやハイアマチュアがターゲット割合として占めてきている状況だと,8Kを扱うことが可能な4000万画素前後のサイズが最もカメラ市場に受け入れられるのではないだろうか?

メモリ型液晶モニターを搭載したバリアングル方式

X-Pro3から採用された小型のメモリ型液晶モニターは今後のX-Proシリーズの価値をよりいっそう高めるためにも継続してほしい機能である。しかし,裏面に格納されたHidden LCDモニター(開閉しないと液晶モニターを通して撮影画像や設定など確認できない)はユーザにとって賛否両論であり,X-Proシリーズの購入ターゲット層を狭めてしまっている可能性もある。また,現行のX-Pro3のモニター開閉の仕組みだと耐久性の面で欠陥があると言わざるをえない。耐久性の問題については外部サイト「富士フイルムがX-Pro3の耐久性の問題で集団訴訟を起こされる」を参照されたい。
それら課題を解決するためにも,バリアングル方式に液晶モニターを変更しても良いのではないかと考える。撮影に集中したい場合やかばんにカメラをしまっておきたい場合は小型のメモリ型液晶モニターを表面にしておけばよいし,やはり背面液晶モニターを使って(ファインダーを利用せずに)撮影したいユーザは常にLCDモニター側を表面にしておけばよい。ハードウェアにおいてはユーザに選択肢が残っている方がありがたいと感じる場合が多いのではないだろうか?

フィルムシミュレーション(StableDiffusionより画像生成)

チタン+デュラテクト加工

これもX-Pro3から採用されたものだが,特に所有欲という点で継続してほしいと思っている。今の時代だと1つのカメラを長期間利用するということはかなり減ってきている。フィルムカメラからデジタルカメラが主流になり,良い意味でのデジタル家電の1つとしてのカメラは常に最新技術によって新たなデバイスに取って代わられる存在になっている。
そんな中で重要になってくるのは,「ずっと所有していたい!」と思わせてくれるデバイスとしての魅力・ビルドクオリティと「所有している間は壊れないでほしい!」というデバイスの堅牢性・耐久性である。それらを満たしてくれるX-Proシリーズであり続けてほしい。

スムーススキンエフェクト

上記4つの機能に比べると以下4つについての要望度合いは少し下がる。
スムーススキンエフェクトはX-H2,X-T5にAPS-Cセンサーのカメラとしては搭載されているのみだが,X-Proシリーズにもぜひ搭載してほしい。実際に試してみたことがあるが,ポートレート撮影においては素晴らしい機能だと思う。JPEG撮って出しで楽しみたいスナップシューターにおいてもあって然るべき機能である。

内蔵NDフィルター(4段分)

これまでにX100Vを使ったことがある身としては,レンズ一体型ではないことやカメラボディの厚みが増してしまうことも承知の上で,X-Proシリーズにもぜひ搭載してほしい機能である。
日中におけるスナップ撮影においても,シャッタースピードの違いによる表現の幅を増やしたい。そんなときに内蔵NDフィルターで4段分をボタン一つで変更できるのはものすごく便利である。NDフィルターをつけ外しする運用はなかなか手間であり手軽なスナップ撮影時においては続かないだろう。

4K60fps以上の動画撮影

これも今どきのデジタルカメラとして,動画をスナップシュートする上でぜひ欲しい機能である。動画機としては冷却ファンの搭載やLOG撮影,ProResコーデック,30分以上(最低2時間は熱停止しない)の長時間撮影などの機能の搭載を求められるだろうが,X-Proシリーズにはそこまでの機能は求めない。10分でも良いから手ブレの少ない4K60fpsの動画をフィルムシミュレーションを用いて撮影したいのである。

CFexpress type B対応

カメラに利用されるメモリーカードとしてはこれまではSDカードが主流だったが、近年はCFexpress type Bが活用されてきている。容量単価が下がってきており、書き込み・読み込み速度もSDカードやCFexpress type Aと比較しても格段に高い。サイズがSDカードと比べると大きく、なかなかコンパクトなカメラに搭載するのはハードルが高く、現時点では富士フィルムのカメラでもX-H2, X-H2Sのみ採用されている。ダブルスロットにする場合、サイズを考慮するとSDカードにせざるを得ないかもしれないが、趣味で活用する前提であればシングルスロットでも構わない。X-Pro4にはぜひCFexpress type Bをシングルでも十分なので採用し、最適なスペックのカメラに仕上げて趣味カメラとしての地位を確立してほしい。

まとめ

発売が待ち遠しいX-Pro4について期待する機能を列挙してみた。発売までに今後もこの記事をアップデートかけていく予定である。
概ね4年おきに最新機種がリリースされることを鑑みると発売時期は2023年の夏〜秋ごろだろうか。どれだけ要望に沿ったX-Pro4がリリースされるか楽しみである。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?