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【空】荒れて

時々、いろんなものを手離してしまいたくなる。
連絡を全て絶って、誰も知らない場所に行って、ひっそりと消えてしまいたくなる。

身体だったり心だったりが疲れているとき。
独りだと強く思ってしまったとき。

昔、この思いがひどかった頃があって、その時は死のうと思ってた。
もう食事も取れなかったし、眠ることもできなかったし、何をすることにも息をするのにも疲れてたし、静かになりたかった。消えてしまいたかった。

誰からも必要とされないと思った。
欲しいものも無い。
今いる意味はなんだろう。
自分が居なければいけない場所もない。
居なくなったって誰も気付かない。
涙はどこに行ったのか。

あの頃はそんなことを考えてた。

今はわずかながらも様子を気にかけてくれる人、知り合えて良かったと言ってくれる人もいて、少し、自分が居る意味を手にしてる気はする。
それでもやっぱり、そう思うことがある。

自分の心を完全に開けることのできる相手がいないからなのかもしれない。
人に信用してもらいたいくせに、人を信用できないからかもしれない。
信じて裏切られて傷つくのが怖いからかもしれない。

自分勝手だよな。とも思う。
寂しがりのくせに、連絡を取らないなんて。
愛されたいと思うくせに、本音を見せないなんて。
甘えたいと思うくせに、弱いところを見せないなんて。

あれから、そんな自分と向き合い続けて、もう20年ほど。
かけがえのないものを手に入れたわけではない。
生きていて良かったと自信をもって言えるわけでもない。
でも、自分が居なくなった時に気付いてくれる人や少しは悲しんでくれる人が今はいる気がする。

だから。
ありがとう。
生きています。

嵐のような雨で調子も悪く、その前に見た小説の思いに引きずられ、ふとそんなことを考えてた週末。
早く晴れますように。

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