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パラリンピック~こぼれ話 難民選手団~

難民選手団は、紛争や迫害によって、故郷を追われた難民選手たちのために結成されたもので、前回のリオパラリンピックで初めて結成され、東京大会では6名が出場した。

競泳のアッバスカリミ選手は、生まれつき両腕がない。

アフガニスタンの首都カブールで生まれ、両腕がないことでいじめられた。障がいを持つカリミ選手は民族性の問題もあり、テロ事件などから逃れるため、16歳で祖国を逃れ、トルコへ亡命したという。

今大会の予選通過後、アフガニスタン出身のカリミ選手に、アフガニスタン情勢についての質問が及んだが、「私は難民選手団のアスリートとして出ているから答えられない」と口をつぐんだ。8位入賞に終わったが取材は拒否。その後も、試合には出たが、精神的な配慮から取材は行われなかった。

記者会見で「世界の難民や障がいのある人たちに希望を与えたい」と話した難民選手団。

現在はアメリカに拠点をおくカリミ選手。予選時、困難を乗り越え、泳げることの喜びがあふれ出ている笑顔が印象的でした。

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(写真 宮地秀行)

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