薬局にて学んだこと26 お加持は人の願いをどのように後押しするか

 お加持で、手術時の守りや、受験の日の力入れを頼まれることがよくあります。これらは、その人のまわりの経脈(けいみゃく)という気をめぐらすことによっておこなっています。経脈がめぐっていると、その人を守るバリアになるため、自分にとって良くないものをはね返すことができます。そして、それによってこんなこともできます。
 
 ある方がこう言ってみえました。「私に用事があるということで、人が家に来るんですが、どうしても母親に会わせたくないから来ないようにしてもらえないでしょうか。」彼は心配をかけたくなくて、その人との関係の中で、母親にまだ伝えていない事情があるそうです。そして、母親は高齢のうえ手術が数日後に控えているとのことです。
 私は、彼を取り巻く気の流れが良くないのを知っていたので、流れを変えることができたらと、「来ないようにできるかはわからないけど、流れを変えるように遠隔を入れます」と伝えました。そうしたら当日、その人は彼の家の玄関まで来て、あとは一緒に来た人に任せると言い帰って行ったそうです。彼の願い通りになりました。そして、これをきっかけに彼の流れは変わったと思います。
 
 私は、このような種類の依頼があった時に、流れを変えるためには誰の経脈をめぐらすかを考えます。多くは依頼してきた本人、そして今回は守りたい母親でした。

 お加持は、あくまでも人の願いの後押しですから、本人が願う方向を向いていることや、本人が願う方向を向くことができないなら、肉親がかわりに願いをかけることが大切です。肉親が願う気持ちは強いですから。もちろん、そのためには、まっとうな願いであることは条件ですが。
 
 子どもを思う母親が、長い年月をかけて願いをかけるものもあります。なかなか流れが変わらなくても、続けているうちに願いが叶うきっかけをひとつずつ拾ってゆくはずです。その中で、一見悪いことに思えても、それが後になってみると、流れを変えるためには必要なことだったと思えることがあります。

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