留学したらハンガリー語は上手くなるのか

前に留学したら英語が上手くなるのか(日常、アカデミア編)を書いた。特に役に立つ情報が載ってるわけではないが、私はこんな感じの体験をしましたよというメモである。

それのおまけ版ということで、一応ハンガリーに三年住んでいたので私のハンガリー語のことについて書いておこうと思う。上記の二つと比較にならないぐらい適当な記録である。

生活で必要なスキル

私は2017年の八月末にハンガリーに引っ越してきて、2020年の八月末まで住んでいた。三年間、ずっと場所はブダペストである。大学はハンガリーにあるアメリカの私立大学(ややこしい)なので、大学の公用語は英語でハンガリー語は使わない。

つまり私はハンガリー語で何かを学びにきたわけではないので、学業においてはそもそも喋れる必要が全くない。必要なのは生活で使う用語である。最初に覚えたのは挨拶であるが、この挨拶程度のことを言えるようになっただけで三年が終わった。

一年目は基本の挨拶を覚え、同僚からどうでもいいスラングなどを覚える。その次に市場で使う表現(例:〜キロください)を覚える。二年目も同じような感じである。挨拶だけは何回も言いまくっているので発音がいいねとたまに褒められるようになった程度。

三年目にしてようやくまともな語学授業

そもそも最初に書いたように私はすでに英語で苦労していたのでハンガリー語を学ぶ余力がなかった(どこかの日記に書いた気がするが、実は大学受験後期は大阪大学のハンガリー語に出願していたほどハンガリー語には興味があったのにも関わらずである)。

三年目にして大学のハンガリー語の授業をとり始めた。といってもみんな趣味でハンガリー語をやってる程度なのでそんなにガチの授業ではない。最初は日常会話から始めて、基本文法を習ったところで終わった。日常の表現と動詞(過去形まで)を習った。

この授業のおかげで、カフェぐらいではハンガリー語を喋るようになった(注文時のみ)。しかしハンガリー語はそもそもかなり文法が複雑なので、過去形までしか習っていなくてもすでにもう何が何だったか思い出せない(変化形が多すぎて覚えられない)。あと母音調和といって響きによって接尾語が変わったりしてわかりにくい(慣れると多少わかる)。

結論:使わなかったのでほぼ喋れない

ご覧の通りハンガリーに三年住んでいたにも関わらず、一切喋れないといっても過言ではない。確かに全くハンガリー語を聞いたこともない人に比べれば多少わかることもあるかもしれないが、かなり限定的な場面だけである(市場、カフェ)。

というのもハンガリーでは思ったより英語が通じる。というと語弊があるというか、もちろんハンガリー語が公用語なので誰に話かけてもみんなペラペラ英語を喋るわけではないが、特に若い人は英語がわかる人が多い。私の大学は観光地のど真ん中にあったので、みんな私の下手なハンガリー語よりよっぽど上手な英語を喋るので、それに甘んじでいた結果がこれである。

移民局も思っているより英語が通じた。というか私のハンガリー語では何も説明できないから英語で押し切った。でもハンガリー人の付き添いを連れていかなければいけない状態は一度もなかったので、英語が通じるといっても過言ではないだろう。

あとはアパートの大家さんだが、二ヶ所違うところに住んだが二人とも英語で対応してくれたので契約書から話し合いまで英語で一切ハンガリー語は使っていない。

改めて本当に必要でない限り、ペラペラ喋れるようになるなんてないなと思ってしまう。確かにハンガリー語の音を聴き続けているので、もしかしたらもう少し真面目に勉強し始めると聞き取り能力とか発音のうまさとかそこらへんは知らず知らずのうちに上達しているのかもしれないが、そういう音楽的な要素を除けばこれっぽっちも上達したとは思わない。

今はウィーンにいるので最低限ドイツ語は勉強したいなと思うが、言語としてはやはり私はハンガリー語の方が興味がある。なんでなのか正直わからないが、やっぱり落ち着いたらまたちゃんと勉強しなおしたい…