260、一挙公開(1)杉浦京子氏発言「リリカ・タリージェで治る」の衝撃~薬師寺聖氏による発言の検証
2024年(令和6年)4月8日に下記の記事が「みんかぶ」より掲載された。
この記事の中の「インターネット上にも、医療機関を受診するなとか薬を飲むなという発信を続ける人がインフルエンサーとなっているのも問題である」という部分に対して、アカウント名「薬師寺聖(Sei)@SeiSeinDesign」氏が反応した。
私からすれば聖氏は立派な化学物質過敏症界隈のインフルエンサーなのだが、本人は自身をそうは思っていないようである。が、聖氏は常に化学物質過敏症界隈の人に様々な啓蒙を行っており、界隈の人にとっても一目置く、ご意見番である。私は「influence・他者に影響を与える」という意味で、インフルエンサーと呼んでいるに過ぎない。その規模の大きさを述べているわけではない。あくまでも化学物質過敏症界隈の中においてである。
香害、つまり化学物質過敏症はもはや国会でも審議される重要議題である。それは香害デモや市議会議員などに働きかけ啓蒙活動を継続して行った結果でもある。もちろん聖氏は自宅から投稿してきただけなのかもしれないが、ここまで問題が大きくなった今、世間から注視されるのは当然のことである。
下記は薬師寺聖氏のブログだ。
「みんかぶ」記事に対する聖氏の発言
聖氏は「みんかぶ」の小倉健一氏による記事に関し、
「医療機関を受診するなとか薬を飲むなという発信を続ける」人をX上で見たことはない
症状が改善した人に対して「よかったね」と言ってる人が大多数
と述べている。
が、私が当時のツイッター上で見かけてきた界隈の姿はそれとは異なる。これから続く、一挙公開(1)〜(4)の記事を読めばわかる。
昨今では、リリカ・タリージェで一部の化学物質過敏症患者の症状が改善するというのは認知され出しているが、約1年半前に初めて平久美子医師によるその治療法が登場したときには、ネット上化学物質過敏症界隈は騒然とした。
「リリカ・タリージェで治る」との衝撃
杉浦京子なる人物がツイッター(現X)上に現れて、初めて平久美子医師による治療(リリカ・タリージェ)について言及したのは、2022年(令和4年)9月のこと。ここからは下記の投稿をじっくりと読み進めてもらいたい。そうすれば、治るという可能性に関して、決して肯定的ではない化学物質過敏症界隈の様子が伝わってくるだろう。
上記は「このポストは、ポストの作成者により削除されました」となっているが、この部分に元々書かれていたのが杉浦京子氏の発言である。その次のコメントから察するに、中枢神経(むち打ち・慢性疼痛等)の側面からの治療に言及していると思われる。
これに対し、「全ての化学物質過敏症患者が同じ原因・病態ではない」とのコメントが「散波」氏により述べられている。
化学物質過敏症患者らがこのように発言することはよくあることで、全ての患者に一斉に効く方法が見つからない限り意味がないかのように反論するのだ。
だが、彼らの主張するように、化学物質過敏症患者の反応する化学物質が人により違うというのなら、治す方法も複数あって然るべしではないのか。
中には、企業が化学物質を使わなくならない限り、一部の患者だけが治ったとしてもまるで意味がないかのように発言する患者もいる。人が自分の身体を治したいと思うのはごく自然のことであり、それよりも地球の未来や将来の子供たちのほうが大事だというのなら、それはもはや政治運動である。
もう一つのうがった見方をすると、A家と同じで、実は差し迫るほど悪い病状はもたらされていないのではないかとの疑惑も浮上する。
この後も杉浦京子氏に対して否定的なコメントが延々と続く。
上記の方は杉浦京子氏に対し、薬を「毒物」と称し、「『毒物に慣れるように治療』を頑張ってください」と皮肉っている。投薬拒否の可能性がある。が、このような患者にかかっては医師は為す術がない。民間療法や宮田幹夫医師のような自費診療に頼るしかない。国としてはそのような治療を標準治療として保険適用することはできない。
ここで薬師寺聖氏が登場。
新しい治療法を望まないことはいっこうに構わないが、他者がどうするかにまで口を挟む権利はない。
ここで早速「障害年金」のことを心配する声が上がる。
聖氏はここまで口を挟んでおきながら、最後には当事者(患者)ではないという。薬師寺聖氏の立ち位置についての疑問は後述する。
リリカやタリージェという普通に保険適用されている薬を使用することに対し、薬漬けと発言している。そして、またしても障害年金に言及。
一口に化学物質過敏症と言っても、その目的は異なるようにも感じる。障害年金を受給されている、もしくは検討している人達。そして自然環境への関心の高い人達。
「オウンゴールだ杉浦さんwww」と杉浦京子氏を揶揄
実数について国はすでに情報を公開している。
遅すぎる「治ってよかったね」との言葉
下記に来てやっと「治ってよかった」と述べている。遅すぎる。これだけ絡まれた挙句言われても嬉しくないだろう。
この後も、複数の人達が「治った」「症状がよくなった」という報告をX上で行ったが、その度に界隈の人達の包囲網を食らい、アカウントを停止した人もいた。その様子を舩越典子医師はエコーチェンバーであると厚労省への報告で述べたのである。
私怨や医師への恨みというのは宮田幹夫医師への恨みのことと思われる。
宮田医師のもと長く治らなかった舩越典子医師および舩越医師の患者らが、タリージェで症状が改善したことで失われた年月を返せと宮田医師に恨みを抱いたとして、何らおかしいことはないだろう。
横浜副流煙裁判に言及
黒薮さんの記事を発見
夫は僅かな量の煙草を機密構造の防音室で吸うのみで、同じ棟の1・2階にも他に喫煙者はいない。あくまでも聖氏の憶測に過ぎない。
聖氏の憶測および希望的観測
ここで聖氏は「宮田教授は、原因を、被告(注:藤井)の煙害によるものだと断定していないようです」と述べている。が、下記を読めば、宮田幹夫医師が、A娘の化学物質過敏症の病因を藤井家の副流煙だと考えていることがわかる。
宮田医師が藤井家を原因と考えていなければ、A家を裁判でサポートするわけもまたない。
【裁判書面からの宮田幹夫医師発言、引用箇所】
①タバコの有害物質で本患者の中枢神経の異常を生じてしまった(第1回意見書、甲27号証8頁、下から1行目)
②(診察時に服用していた3種類の向精神薬よりも)やはり「タバコのストレスがはるかに大きい」と考えるのが、タバコの有害性を知っている人間の常識的判断だと思います。(第2回意見書、甲41号証5頁12行目)
③ 本患者さんは「工事後でも特に違和感なく、タバコの副流煙が流入してくる」ことから症状が悪化しております。やはりタバコの副流煙を中心に考えるべきと考えます。(第2回意見書続き、甲41号証6頁、上から1行目)
④「タバコ臭から始まっているという患者の問診」が一番重要だと思います。(第3回意見書、甲79号証、2頁、下から7行目)
⑤(藤井注:A夫が過去25年吸っていたとしても、現在は)副流煙曝露もない状態だったとしたら、父親の喫煙の影響は非常に少ないと思います。 (第3回意見書、甲79号証、7頁、下から5行目) 引用ここまで
裁判資料をよく読んでから発言すべし。建築の専門家が2名、建物の中を通して副流煙がA家に流れ着くとは言い難い旨をすでに述べている。
浴室で換気扇を使えば陰圧により外部から空気が入る。それをタバコの煙だとしてA家は騒いだに過ぎない。pm2.5は粒子の大きさで反応するため、シャワーで蒸気が上がっているところで計測すれば数値が上がるのは当然。
宮田幹夫医師による診断書も意見書も客観的根拠に乏しいと判示されている。聖氏の願望に過ぎない。
津谷裕子氏は黒薮哲哉氏に紹介いただき、数回電話にて相談をした。が、津谷氏にいくら我が家にはほぼ煙が存在しないことを訴えても、その微量の副流煙が原因となり得ると言い続けるため、これではA家と何ら変わらないと考え、黒薮氏に相談して連絡をとるのをやめた。
化学物質過敏症の人には支援センターが下記のような施設を用意している。
転地療養施設確保事業
静岡県伊豆市に建設した転地療養コミュニティー「あいあい姫之湯」の運営を行います。その他の地域への転地療養住宅等の建設・運営への支援などを行います。
http://risk.kan.ynu.ac.jp/publish/kouzaki/yamamura200511a.pdf
伝聞なので真偽は不明だが、このような施設も決して利用率が高いわけではないようだ。というのも、化学物質過敏症患者は実質自宅から出たがらない人が多い。A家も、自分達がいかにすすき野団地を終の棲家のように愛おしく思っているかを裁判で述べ、禁煙しないなら藤井家側が引っ越せと要求した。
【窓MADO】のクラファン~杉浦京子再登場
2022年(令和4年)9月、映画【窓MADO】のクラファンが開始した。
下記も削除されているコメントは杉浦京子氏のものと思われる。
ここでもまた杉浦京子氏に対する反論
宮田幹夫医師は「存在しない情報を作文していないこと」はない。明らかに下記の宮田医師による文言は「存在しない情報を作文している」。下記を再掲する。
【裁判書面からの宮田幹夫医師の発言】
①タバコの有害物質で本患者の中枢神経の異常を生じてしまった(第1回意見書、甲27号証8頁、下から1行目)
②(診察時に服用していた3種類の向精神薬よりも)やはり「タバコのストレスがはるかに大きい」と考えるのが、タバコの有害性を知っている人間の常識的判断だと思います。(第2回意見書、甲41号証5頁12行目)
③ 本患者さんは「工事後でも特に違和感なく、タバコの副流煙が流入してくる」ことから症状が悪化しております。やはりタバコの副流煙を中心に考えるべきと考えます。(第2回意見書続き、甲41号証6頁、上から1行目)
④「タバコ臭から始まっているという患者の問診」が一番重要だと思います。(第3回意見書、甲79号証、2頁目、下から7行目)
⑤(藤井注:A夫が過去25年吸っていたとしても、現在は)副流煙曝露もない状態だったとしたら、父親の喫煙の影響は非常に少ないと思います。 (第3回意見書、甲79号証、7頁目、下から5行目) 引用ここまで
タリージェを飲む選択をした杉浦氏に対し、「しかし杉浦さんは、具体的な治療で早く苦痛から解放してほしかったのではありませんか」との発言は投薬拒否を匂わせる。
そのような患者がいたとしても何ら構わないが、投薬を選択し「具体的な治療で苦痛から解放」されたがるのもまた極自然のことである。治りたい患者はどんどん治っていくべきだ。聞くところによると実際に平久美子医師と舩越典子医師に治療を求める患者は増えているそうだ。そして、その殆どの人達がSNSをしないとのこと。
聖氏は勘違いをしている。上の方は、「横浜副流煙裁判において、宮田幹夫医師の意見書が客観的根拠に欠けると判示された」という話をしているのだ。
杉浦京子問題の本質
杉浦京子氏の発言には、確かに私としてもよくないと思うところがあった。例えば宮田幹夫医師が刑事罰に問われ得るとの発言。これについては、あたかも私がその発言を放ったかのように花王裁判の当事者から誤解され、火の粉を浴びる結果となった(後述する)。
が、杉浦京子事件の本質は、実はそこにはない。杉浦京子氏がおかしな行動をとった、ということでもない。
真なる理由は、杉浦京子氏がリリカ・タリージェが効くという平久美子医師の治療法について大いに発信したことにあると私は考える。
このような冤罪は誰に身にも起こります。信頼すべき医師が診断書を悪用し捏造を生み出し、弁護士が提訴する。今後この様な事の起こさぬよう私達は闘います。本人訴訟ではなく弁護士と共に闘っていくため、カンパをお願いします(note経由で専用口座に振込み)。ご理解の程よろしくお願い致します。