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年下の上司に怒られた(60歳で働くということ)

私は、事務系の仕事でフルタイム(アルバイト)で勤務しています。

(守秘義務があるので細かいことは伏せます)


私たちのグループを束ねるスーパーバイザー(SV)は
私の長女と同い年です。

昨日午後4時過ぎ、マニュアルの疑問点をSVに確認していました。

古いマニュアルには載っていても
新しいマニュアルには載っていなかったからです。

「このマニュアルには、載っていないみたいだね」と答えると
彼は急に立ち上がったのです。

グループ全体に向かって言いました。

「何回この仕事をやっていますか。
マニュアルを見なくてもできるようじゃないとそろそろ困ります」

私は弱虫なので目を伏せていたのですが、
ふと目を上げると SV が私を見て話をしていることがわかりました。


そこで私は一言、反論したのです。
(だってマニュアルって事務職の基本じゃないですか。)


SV 「そうなるとあつこさんには難しい仕事は任せられなくなりますね。
簡単な仕事ばかりでは嫌でしょう。」

と返してきました(言葉の一字一句は違いますがこのような内容です)

あつこ「それがSVの指示ならば従います」

顔がほてっていました。


「もっと頑張りましょう」という言葉で、
SV はパンパンと手を叩いてその場を終わりにしました。


私は恐ろしく傷ついてしまっていることに気がつきました。
文字通り胸が痛くてたまらなくなったのです。
なんでだろう。
どうして私はこんなに傷ついているんだろう。
弱虫の本領発揮です。
その日の夜は眠れませんでした。

彼の立場に立ってみれば、

毎日似たような同じ質問をされて疲れていたのでしょう。
その程度のことマニュアルを見なくても、理解しろよと。


確かに私も、間違うことが怖くて
わかっていても
「確認の意味で教えて欲しいんですけど」
と、言葉を添えて質問をしていました。


周りのメンバーも人により差がありますが、
気軽に質問はしていました。
私が人一倍質問が多かったかもしれません。
その点は反省点です。


SV は、私が質問したその瞬間に
我慢の限界を超えてしまったのでしょう。
そうでなければ
「マニュアルを 見ないでも仕事をこなしてほしい」
という誤解を招いてしまうような言葉は出てこないはずです。


なぜそこまで傷ついてしまったか、分析しました。

・彼が私の娘と同い年だったこと

自分の娘と同い年だと思った途端
妙に年齢差が生々しくなりました。
このSVも、私の娘と同じ時代で
子供生活を過ごしてきたはずです。
単に20歳差、30歳差と言うのとは
まったく違う現実感がありました。

そんなことを言っても
60歳を越えれば周りのメンバーはほとんど年下ですが。


・ 名指しで「あなたには簡単な仕事しかさせられない」と言われたこと。

事務処理能力が、若い時と比べて落ちています(当たり前です)。

でも名指しであなたには能力がない、と言われたのは初めての経験でした。
すーっと冷たいものが私の心によぎって、落ちていきました。



若い頃は、保険会社で働いていました。

ある程度の経験を積んでチームリーダーになりました。

仕事で何かトラブルが起きても、

「私ならどうにかできる、解決できる、大丈夫」

と根拠のない自信を持っていました。
そして実際その通りになったのです。

お客様に感謝されたことが何回もありました。
「助かりました。素晴らしい会社ですね」
と手紙を下さったお客様もいました。
心の中でリーダーの経験がひとつのプライドとなっていました。
大切な思い出でもありました。

そのプライドが心の奥底にまだあって
きのう、壊れたのです。

ああ、だからか。


今日はとにかく無言で仕事をしました。
質問は一切しませんでした。
目の前にある仕事を忠実にこなすことに全力を尽くしました。

「明るい弱虫」ですから
日頃は大きな声で笑ったり話したりしています。
一転して、おなかのあたりに痛みを抱えながら
集中しました。

生活のために働いているわけですから、
簡単にやめるわけにはいきません。
そこまで思ってしまう、打たれ弱さよ。

もう仕事が終わろうという時
同僚(リーダー的立場)が
「あつこさんだけのことを言っているわけじゃないよ」
と、言いに来ました。
その気持ちはうれしかったんだけど
傷ついた気持ちはどうにもならなくて。
わたしはわたしの心を守らなければいけないから。

でも、ひとつだけいいことがありました。
はっきり相手に言い切られると
わたしはいっさい反論ができなかったんです。
弱虫だから・・・・。

でも60歳を超えて
言い切る相手に、はじめて自分の意見が言えました。

その部分を盛大にほめて
自分で自分をほめて
今日はもう寝ます。

きのう寝られなかったから
今日はちゃんと寝られますように。

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