告白雨雲のたくらみ【ショートショート#25】
街の高台にあるムーンライト広場。
満月の夜、はるかちゃんといっしょ。
とつぜん頭の上に白い雲が現れて、キラキラ光る雨を降らせた。
俺だけに。
いきなり本音で告白してしまったのだ。
「スカートから出ているはるかちゃんの足が大好きだから、
付き合ってください」
こっぴどく俺はふられた。
告白雨雲は、月夜のムーンライト広場にあらわれる。
雨に濡れた人は、率直な気持ちを告白してしまうのだ。
が、俺だってやられっぱなしじゃない。
仕返ししてやる。
おれはキラキラ雨水を集めだした。