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友人の妊娠報告【転勤族の不妊治療 #03】

精子を確認できませんでした事件から1週間🍃
喉に詰まっていたものが徐々に溶け始め、黒い感情が体内に巡っていきました。

そんな時、不妊治療中の身にとっては辛いとされているイベント・友人の妊娠報告がついに私にもやってきました。インターネットの海に浮かぶ「うざい」「ショック」「喜べない」という自己中心的な考えをスクロールしながら、

いつか自分にもやってくるんだろうな〜。素直に喜べるような人でありたいな。というか普通は喜ぶよね。こんな人たちにはなりたくない。自分は大丈夫!

と思ってましたが、タイミング的に最悪な時期だったこともあり正直ショックな気持ちが99%を占めていました。お祝いと身体を気遣う文字を打ちながら「なんで自分は。なんで自分は」という良くない考えが襲ってくる夜。なりたくなかった"こんな人たち"になってしまいました。


どうして"こんな人たち"が生まれるのか。

どうして"こんな人たち"になったのか。


それは自分や家族以外に「不妊治療中だ」と言える人がいないから、と思います。少なくとも私はそうでした。不妊治療や妊娠はセンシティブな話題とされているが故に、友人や同僚に言うのを躊躇う人は少なくはないのでは。妊娠の話題はまだ良いほうで、妊娠したと言われたら「おめでとう」と返すということは社会で履修済みですが、不妊治療中なんだよねと言われたらあなたならなんて返すでしょうか。私も不妊治療を受ける前だったらなんて返すのが適切なのか知りませんでした。そんなの社会で履修してない。なぜなら不妊治療を受ける人は周りに"いない"とされているから。

不妊治療の門をたたく前は生理がくるたびに落ち込んでましたが、不妊治療を受けて先生や看護師に存在を知ってもらえた途端、生理がきても「やっぱりね〜」と思うようになり以前より落ち込まなくなりました。原因不明から原因を探ってもらってる段階にステップアップしたことも一つの要因ですが、自分や家族以外の誰かに存在を知ってもらえたことが大きな支えになっているなと感じます。

一度、不妊治療を受けようか考えてた時期に友人に相談しかけたことがありました。「不妊治療受けようと思ってるんだよね」会話の流れから突然だったことや、騒がしい居酒屋の中で私の自信のない声が聞こえなかったかもしれませんが、友人からなんの返答ももらえなかったことがあります。あ、やっぱりこの話題は気軽に話してはいけないんだと履修してしまい、限られた友人(不妊治療を受けた/受けようと考えてる人)にしか話さなくなりました。それでもその友人たちとオフラインで会う機会は半年に一度あるかないかのレベルなので不妊治療中の具体的な話はあまりできていません(転勤族のつらいところ😓)


会社のイベントやら友人の結婚式やらで、きょうから実家に帰っています。不妊治療中であること、それがちょっとつらいこと、誰かに話してみようかな。
"こんな人たち"から早く抜け出したい。