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【カーボンニュートラル推進企業紹介⑩】佐藤電工株式会社 〜エコアクションで意識表明 地域のアクションを工事で支援〜

カーボンニュートラルーー。脱炭素への取り組みは国際レベルのものから個人での活動まで様々です。
 厚木市内で脱炭素の取り組みを進めている企業に、どのように「脱炭素への挑戦」をしているかをインタビューしました。取り組む理由や具体的な進め方、これから取り組む企業へのメッセージなど、1社ずつご紹介。取り組みを始める一歩に、また活動を促進させるヒントにしてはいかがでしょうか?
 10社目は、電気はもちろん空調、アンテナのほか、オール電化やソーラパネル工事などを幅広く手掛ける佐藤電工株式会社。以前からエコアクションに取り組み、社全体で環境への意識を高めています。電気料金削減コンサルティングなども行っており、自社のみならず、他企業の環境事業の取り組みも支える事業の背景には、100年後にも続く厚木市の豊かな社会への想いがありました。

エコアクションで意識を表明

環境対策が当たり前の時代を迎えて

 会社創立から50年を超える佐藤電工株式会社。一般家庭向けの暮らしに寄り添う工事から企業、県や市の公共工事まで幅広く丁寧な仕事で信頼を積み重ねてきました。
 「お客様に心から満足して頂ける電気工事を目指して日々技術の向上に励んできました」と話すのは同社の佐藤愼哉代表。依頼主の声に寄り添う仕事をしてきたからこそ、エコな選択肢に対するニーズが高まりを強く実感。また公共事業などではそれが標準のようになってきている時代に、同社でも、自社の環境に対する取り組みをPRする必要性を感じるようになりました。

小さなことから大きなことまでエコアクションで

 同社は2018年4月に「エコアクション21」の認証登録を受けました。

社内に掲示されたエコアクションパネルと並ぶ佐藤代表

 エコアクション21は、環境省が策定した日本独自のシステム。企業らがそれぞれの環境対策活動を報告することで、第三者からの評価を受けられます。その際に「全組織、製品やサービスを含む全活動を対象にエコアクション21に取り組むこと」の必要性が挙げられています。
 全組織、全活動というとハードルが高いように思われますが、小さい取り組みから評価の対象になるメリットがあります。
 電気やガソリン、一般廃棄物などの数字の増減を記録する「環境家計簿」によって、CO2の排出量を確認。日々の小さな改善が数字となってあらわれることで、社員それぞれの環境対策に対するモチベーションも向上する効果も。

自社でもLED化やソーラーパネル導入

 エコアクションの一環として、同社では社内の電気のLED化や、社屋屋上にはソーラーパネルも設置しました。

社屋屋根に取り付けられたソーラーパネル

環境の取り組み表明が信頼につながる

 LED化などの工事は、もともと同社が提供するサービスのひとつ。「エコアクションに取り組んでいる企業なら安心、とお客様に信頼いただけるようになり嬉しい」と佐藤代表。
 また、同社本社に入ってすぐのところに掲示されたエコアクションのパネルを見た来客者から「これは何?」と聞かれることもあり、それをきっかけに環境対策について相談を受けるようになるなど、効果は様々なところに派生しているといいます。

地域のエコなアクションを応援する企業に

電気代高騰を機にカーボンニュートラルスタートする企業も

 近年、特に同社に多く寄せられる相談が、企業からの電気代削減について。佐藤代表は「電気代削減の取り組みは、CO2排出量削減に直接つながるものも多い。LEDなどの導入でCO2排出量について知るきっかけになり、導入で実際にカーボンニュートラルにまた一歩近付ける」と話します。

エコキュートで40本の植林

 例えば、同社でも取り扱う、火を使わず光熱費を削減できる給湯器・エコキュート。「オール電化」の選択肢の一つで、近年導入が広まっています。従来の給湯器と比較しCO2の排出量が抑えられる、一台導入することで40本の植林と同じ効果があるとも。また、フロンガスを使用しないため、オゾン層破壊の心配もありません。

CO2排出量を抑えるエコキュート

除菌電解水給水機を市内全小中学校に寄贈


厚木市に寄贈に赴いた佐藤代表(左)

 社会に様々な影響を及ぼしたコロナ禍。暮らしのあり方も変わる中で、佐藤代表が特に心を痛めたのが、我慢を強いられる子どもたちの環境だったといいます。
 厚木っ子の佐藤代表。行政の仕事を請け負うことも多く、元々、地域への恩返しをしたいと考えていました。未来を担う子どもたちが少しでも安心して学校生活を過ごせるようにと、2020年に市内の全小中学校へ除菌電解水給水機を寄贈しました。
 これは、手洗いや清掃、除菌水に活用できる「酸性電解水」を給水できる給水機で、強い薬剤などを使用せず、精製塩や希塩酸などを電気分解して生成するため、人にも環境にもやさしい特徴があるといいます。

環境にも人にもやさしい地域づくり

社内に取り付けられた除菌電解水給水機

 同社の企業理念は「100年後の地球のために 安心・安全・快適な環境づくりに寄与し、笑顔の灯りで明るく豊かな社会を創造します」です。
 「100年後というと遠い未来のように思えるかもしれませんが、今の選択肢の結果という意味では、実は近いもの。自分たちの世代だけでなく、次世代のこどもたちにより良い未来を残せるようにすることが大人の使命」と佐藤代表。
 地球、そして愛する地元地域の環境のために何ができるのか、考え続けることが地元企業の努めと考えています。「環境に対する小さなアクションから一緒にはじめてみませんか?その一歩のお手伝いをできる会社でありたいですね」と笑顔で呼びかけました。

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