見出し画像

【カーボンニュートラル推進企業紹介㉓】株式会社ディートラスト~不動産業界からの脱炭素アプローチ~


カーボンニュートラル--。脱炭素への取り組みは国際レベルのものから個人での活動まで様々です。
 厚木市内で脱炭素の取り組みを進めている企業に、どのように「脱炭素への挑戦」をしているかをインタビューしました。取り組む理由や具体的な進め方、これから取り組む企業へのメッセージなど、1社ずつご紹介。取り組みを始める一歩に、また活動を促進させるヒントにしてはいかがでしょうか?
 23社目は、厚木市上落合に事務所を構え、限りある大地の有効活用・売買・継承・相続をお手伝いしている株式会社ディートラスト。代表で不動産コンサルタントの出水正人さんに不動産業界からのカーボンニュートラルについて話を聞いてみました。さらに同社は、少年野球チームと塾の運営サポートもしており、最後にスポーツとカーボンニュートラルについても聞きました。
 

カーボンニュートラルに関する

         不動産業界の積極的な取組が始まっている

 
 「近年不動産業界では積極的に脱炭素の取り組みを行っています」と出水さん。 そもそも5年ほど前のデータでは、国内全体の二酸化炭素の排出量の3割を不動産業界が占めており、この業界がどれだけ二酸化炭素の排出量を抑えることができるかが今後のカギを握るといっていいほど注目されているそう。

省エネ対策▶新築に一定の性能を持たせる


新築物件に性能を持たせることも重要


 では、不動産業界が脱炭素に向けてどのようなアプローチが出来るかというと、まず省エネ対策では、「新たに建てる建築物に省エネ対策を行うと、長い目で見ると結果的には建築時に排出する二酸化炭素の量を上回る効果が出る」そうで、現状、省エネ性能について規定はなく、将来的には新築物件は一定の省エネ能力を持っているものを建築することが義務付けられることも考えられていると言います。また、既にある建築物に関して省エネ能力が異常に低い場合等には、売買の際に制限を設けることも予測されているそうです。

再生可能エネルギー▶太陽光パネルの設置義務


再生可能エネルギーの一翼を担う


 続いて再生可能エネルギーについて考えてみると、再生可能エネルギーを利用できるように屋根や屋上などに太陽光パネルの設置を義務付けることも一つの手段だそう。

全ての建築物に水準を取り入れる

 
 専門家によると、今後脱炭素化を加速させるものに「ZEH」と「ZEB」と呼ばれる不動産の代表的な水準があるといいます。この水準を将来的に全ての建築物で取り入れることで脱炭素化を大きく加速させることが可能だといいます。
 
 「不動産業界脱炭素化の取り組みは、建築物自体の省エネ能力を高めることで、エネルギー消費量を削減し再生可能エネルギー導入によりバランスを取ることが狙いのひとつです。建築物を新たに建てることは必要なことなので、どのようにして二酸化炭素の排出量を抑えるかが重要です」と出水さん。
 
 国内新築物件をZEH/ZEBにし、各家庭・企業などのエネルギー消費量を抑えられれば、再生可能エネルギーのエネルギー生産だけでも生活することが可能になるとも言われています。

 また、再生可能エネルギーである太陽光発電などを取り入れることは、全体のエネルギー消費量を削減することに繋がります。現在日本ではエネルギー生産を火力発電に頼っていることから、二酸化炭素の排出量がどうしても多くなっています。各建築物で再生可能エネルギーを利用できるようになれば、結果として火力発電のエネルギー生産量を抑えることになると考えられます。
 

脱炭素の仕組みを地域全体に


 出水さんは、「脱炭素の仕組みを地域全体で構築できれば、住人自体の脱炭素化に対する意識も高くなることが期待できる。地域での脱炭素化を推進するためには不動産会社だけでなく住人の協力も不可欠なため、それぞれがカーボンニュートラルについて理解を深めることがすることが必要。今後も仕事を通して貢献できるようにがんばります」と話している。

身近でもできるカーボンニュートラル



スポーツを通じた脱炭素もできる


 同社は、硬式少年野球チーム「厚木南ボーイズ」や学習塾の運営サポートもしている。
 出水さんによると、「もちろん事務所内やトレーニングルームの電気はLED電球を採用したり、エアコンや複合機なども省エネ機能の高い最新機種を使うなど、身近なところもカーボンニュートラルを意識して実践しています」という。
 さらに、スポーツ生活においてもゼロカーボンに繋がることがたくさんあるそう。「例えば、スポーツウエアやユニフォームを長く大切に着ることもそうですし、バットやグローブなどの用具を修理・補修してより長く使い続けることもそうです。いろいろなところに声を掛けたりして、いらなくなったグローブなどを譲ってもらい、初心者の子が最初からわざわざ大金を出して買わなくても いいようにしています。そのほか、フードロスの観点から食事を食べ残さないといった指導も行っています。特にうちのチームは『将来のメジャーリーガー』を目指そうと謳っていますから、体を鍛えつつ食事もしっかり取るように心掛けさせています」と話してくれた。
 
 


塾内はLEDライトで明るい


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?