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キンメちゃんエボちゃんまた会おうね 〜旅の思い出〜

台風が来るので予約していた宿をキャンセルするかかなり迷った。宿の人にも電話で相談して、天気予報をじっと見て、思い切って行くことにした。
伊東の宿へは家から車で80分。
伊東には何度も来たことがあるけれど、今回の宿がベストだった。とうとう出会ってしまった。

部屋食、内風呂で、マックスでも3組しか予約は取らないという。必ず年越しに泊まりに来る人たちもいて、その人たちは帰り際に次の年末の予約を入れるんだそう。

今回は台風接近ということもあって、宿泊客はわたしたちひと組だけだった。

わたしは普段、湯船につかるのが苦手で、それはすぐに湿疹が出てしまうからなんだけど、温泉だと湿疹が出ない。つい長湯してしまう。
湯上がりにクリームを塗りこまなくても、肌がしっとり保たれている。
温まったままぜんぜん冷めないから、掛け布団もほとんどかけずに寝た。
お湯の話をしようとして、喋りはじめたらへらへら笑って言葉にならなかった。

そして先週から悩まされているカミング四十肩が…
温泉でほぐれてる!
肩、腕の芯がやわらかくなっている!

このやわらかくなった肩と腕をたいせつにしなければ。

いつも宿での一番の問題は食べきれないほどの夕食てんこもり、だったんだけど、このお宿は違った。ぎりぎりちょっと多いくらいのボリューム。
これってすごく絶妙で、感動してしまった。

宿のご主人にそれを伝えると、ボリュームを少なくするとレビューでそれについて低評価をつけられることがあるので、たいていの旅館は食べきれないくらいの食事を出しておこうという考えになってしまうんですよ、と教えてくれた。
ひとの胃袋キャパシティは千差万別だから難しいとは思うけれど、ここはもうわたしたちにジャスト。お魚はお造りも美味しいし、何がどうなっているのかわからないけれど良い香りすらするし、金目鯛の煮つけときたら…
思い出しただけで生唾が出る。
ほろほろ。しっとり。ぎゅっとした身。

金目ちゃん…
また会いたい…

朝ごはんはえぼ鯛の開き…
えぼちゃん…
また会いたい…

ふだんは食に興味がないとか言っているけれど、美味しいものを食べて感動する心はあるんだ。
美味しいものを探しに行く前向きな気持ちがあまり無いだけで。
もしくは自分で作る気持ちがまったく無いだけで。プロのお料理、最高。

今回はお宿に一直線、そして家に一直線の旅だったので、次はまだ行っていない伊東の湖まで散歩しに行きたい。
そして次は台風が接近していたら旅はちゃんとあきらめます。

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