横浜ハンマーヘッドを訪ねる、やっぱり疲れる
『掃除婦のための手引き書』をバッグに入れて横浜の港のほうに行く。数ページしか結局読めなかったが。
桜木町駅でおりて、ワールドポーターズ方向に歩く。昨日は冬の寒さだったのに今日の気温は昨日の二倍にもなって冬の終わりのようになっている。自律神経が危ない。おっかなびっくり生きる。
ワールドポーターズ横にかかる円形の歩道橋を歩く。交差点の上の丸いそれは柱がほとんど無いせいか歩くとたぅんたぅんと揺れて、歩行者みんながすごく揺れるねとささやく。自分の頭も振りながら歩かないと三半規管が危ない橋だ。
歩道橋をおりて港側へ歩くと新しいターミナル施設、横浜ハンマーヘッドに着く。
一階はフードコートのような状態で家族連れがラーメンを食べて食べて食べまくっている。
二階はレストランやカフェ、ショップがあるが、和食が無い。胃腸が老いてきているわたしと夫はげんなりしてピーターラビットのカフェやエッグベネディクトやフレンチトーストのお店を通り過ぎる。
疲れているから人の声が耳に刺さる。こっちトンコツあるよっ!!と叫ぶ家族連れのお母さんの声が矢印になってわたしたちを襲う。
逃げた。
頭がわんわんするから逃げた。
知っているいつもの和食のお店でお昼を食べて家に帰って暖房をつけて寝る。気温差と歩道橋の揺れとたくさんの人の声に頭蓋骨が震えている。
起きて紅茶をいれて『掃除婦のための手引き書』を読む。
紅茶はすぐにおしっこになるよ、と夫に言われる。紅茶の存在意義を思う。
(ハンマーヘッド内)
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