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「友人以上、カウンセラー未満の関係」悩みの入り口と出口をつなぐ人になりたいという話

「離婚しようと思ったらね、弁護士とのとこ行っちゃダメなんですよ。あの人たちの収入は離婚で発生するお金で成り立っているんですから。離婚前提で話進められちゃいますから」

産業文化センターの片隅に設けられた小さな起業相談コーナーで、ぼくは小さなパイプ椅子に座り、目の前の中小企業診断士の話を聞いていた。

彼はぼくの目を見てさらにこう続けた。

「離婚しようかどうしようか悩んだときって、その『あいだ』がないんですよね」

「あいだってなんですか?」とぼくは尋ねた。

「離婚弁護士のとこに行けばすぐに離婚手続きが始まる。カウンセラーのところに行けばすぐにカウンセリングが始まりますよね。

でも、ちょっと悩むなーという入り口の状態と、その出口である弁護士やカウンセラーの『あいだ』の存在が欠けているんですよ」

入り口と出口の「あいだ」の存在。

夫婦関係に悩んでいる人が弁護士やカウンセラーのところに行くまでの「あいだ」を寄り添う人の存在。

ちょっと悩んでいるけど、離婚したいわけじゃないし、かといってカウンセリングはちょっと気が引けるしといった人に寄り添う仕事。

ぼくはnoteのサークルを使って、夫婦関係に悩む男性の話を聞いているのだけど、自分の方向性に悩んでいたんです。

カウンセラーというほど専門家でもないし、かといって下手な友人以上にアドバイスは役立つ自信はあるし、どうしたものかと思っていたのですが、今回、起業相談を受けたことで、ちょっとだけ方向性が見えてきたんです。

と同時に、妻との関係に悩む男性の悩みの受け皿って本当に少ないなぁと思うんです。

悩みを話せないぼくら男性という生き物

「こんな話、誰にも話せないんです」

ぼくが妻との関係に悩んでいる男性の話を聞いていると、よくこんな言葉をもらうんですね。

こんな話というのは妻との夫婦関係のことですね。

夫婦仲が悪いのだけどなんとかしたい。昔のようないい関係に戻りたい。でも、なにをどうしたらいいのか分からない。

ネットで解決方法をググっても、女性向けの記事か離婚弁護士のサイトに飛ばされるだけで、いっこうに解決方法が見えてこない。

職場の人間にこういう相談ってまずしないですよね?

ぼくはこういう話をするのが好きなので、こっちから逆に聞き出して語ってもらったりしますが、みんな「え?こんな話していいの?聞いてくれるの?面白いの?」みたいな感じでびっくりされるんですよね。

でも、夫婦関係の悩みを話してくれた人とは、その後も目に見えないような絆が生まれていい関係が続いたりしてます。

たぶん、みんな聞いてもらいたいけど、聞いてくれる人がいないんだと思うんです。

職場でも話せないし、妻にも話せないしとなると、家庭と職場くらいしか居場所のないぼくら30~40代の男性は「話す相手」がもういないんですよね。

女性みたいにいつもLINEで友だちとやりとりをしていれば、ちょっとは気が紛れるのかもしれないですけど、だけど、ぼくら男性って直接的な問題解決の方を望むじゃないですか?

話を聞いてもらえてスッキリっていうのもありますけど、その問題が解決されるかどうかの方が大事なわけで、たぶん女性と同じように友人とLINEなどでやりとりをする時間が増えても、心のモヤモヤは晴れないんだと思うんです。

友人以上、カウンセラー未満の関係

妻との関係に悩む男性向けのnoteサークルを作ってから約2年が経つんですが、初めの頃は「有益なアドバイスをしないと!」「カウンセラーっぽくしないと!」と空回ししてたんですね。

でも、最近は(あ、ただ話を聞いて欲しいだけだったのか)とか(夫婦カウンセリングなどの専門的なことは臨床心理士などの専門家に任せて、ぼくはその中継ぎをすればいいのか)とか、ちょっとずつ自分の役割が見えてきたんです。

ぼくのご相談者さんで「夫婦カウンセリングに行った方がいいですか?」と聞かれることがあったり、ぼくの方から「奥さんとカウンセリングに行った方がいいかもですよ」と言うことがあるんですね。

妻がその気になっていないのに、無理矢理カウンセラーのところに連れて行ったら逆効果になるんですが、夫側がちょっとづつ変化してきて、妻の方も(まぁ、行ってもいいかな)と思ってくれるタイミングがあるんですね。

そういうタイミングがお話を聞いている中で分かってくるんです。

でも、これって、ぼくがカウンセラーだったら言わないと思うんですよね。「カウンセラーのところに行った方がいいですよ」なんて。

ぼくにできることって、友人にはできない相談に乗って、一緒にどうしたらいいのかを真剣に考えて、その人たち夫婦にとって「最適な関係性」をどうやって達成させるかのプラン作成と、成功までを一緒に伴走していくことなのかなって思うんです。

あと、男性が自分を変えるためになにをどうしたらいいのか、その具体的なアドバイスをして、実行を見届けて、フィードバックをして、よい方向へと導いていくことかなと。

ジムのパーソナルトレーニングに似ているかもです。

こういう存在のことをなんて言ったらいいのか分からないんですが、とりあえず「友人以上、カウンセラー未満」なのかなと、今はぼんやりと考えているんです。

もしくは「夫婦関係パーソナルトレーナー」とかかな?ちょっと怪しい雰囲気が出ちゃいそうで嫌だけど。

でも、誰かの相談に真剣に乗るって、すごく不思議な経験だなって最近よく思うんです。

誰かを救っているつもりだけど、本当は救われているのはぼくの方なんですよね。

誰かの役に立てているという実感が、生きる喜びになっているんですよね。

それに、その人のものすごくプライベートなエリアに入っていくことで、強い絆も生まれるんですよね。

カウンセラーというほど立場を明確に分けていないせいか、ぼくとご相談者さんの間の垣根って驚くほど低くて、「一緒に走っている」という感覚がすごく強いんです。

note「サークル」だけど、一対大勢じゃなくて、完全に一対一のやりとり(月に一回や週に一回、ZOOMでお話)になっているのも大きいと思います。

ぼくがやっているのは、所詮「カウンセラーの真似事」かと思っていたけれど、今はそうではないなって思うんです。

ぼくはカウンセラーではないし、その人の友人と言うほど浅い関係でもない。

友人以上に深い話ができるし、どうすればいいかを一緒に考えていける。でもカウンセラーのように心理療法ができるわけではない。

だけど、この中間の存在っていうのは、きっと求められているんだと思う。

というわけで、最後に宣伝みたいになっちゃうけれど、妻との関係に悩んでいてどうしたらいいか分からないという方は、よろしければぼくにご連絡ください。

相性があると思うので、ぼくのnoteを読んだりラジオを聞いていただいて「あ、こいつになら相談したいな」と思えてからご連絡していただいた方がいいかもです。

他の方もそういう経緯でご相談されているケースが多いんです。

noteサークルのリンクはこちらです。

ラジオのリンクはこちら。ぼくはSpotifyが好きでよく聞いています。

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