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妻に思い切って「俺のことは使えないバイトだと思ってくれ」と伝えたら、驚くような変化が起こった話

妻から「あれをやってくれてない」「これもやってくれてない」などと、小言をもらうことってありませんか?

ぼくはしょっちゅうありました。

もう思い出せないような細かいことを、重箱の隅をつつくようによく言われていました。

あれって、自分が悪いと分かっていても、なかなかそれを受け入れられず、妻にイライラしてしまったり、ちょっとした妻の言葉に反感を覚えてしまったりするんですよね。

(そんな細かいこと覚えてらんないよ)
(そんなに言うなら自分でやればいいじゃないか)
(俺だって頑張ってんだよ)

など、「言ってはいけない言葉」が何度も口から出そうになってしまっていました。

だけど、ある日、なにかの本かTwitterで見かけたこの言葉を妻に伝えてから、妻のぼくへの対応はだいぶマイルドになったんです。

「俺のことは、使えないバイトだと思ってくれ」

自分のことを「使えないバイト」と自称することは、とっても勇気が必要だったんですが、結果的に、この言葉を妻に伝えることで、ぼくらの夫婦関係は良くなっていったんです。

男のプライドを捨てる

どんなに家事や育児に積極的に「自分ごと」として関わっていても、家庭にいる時間が長い妻の方が、家事育児スキルはどんどん上がっていくんですよね。

その差はどんどん開いていく。

だけど、ぼくは妻が家にいる間の様子を見ているわけじゃないし、ぼくは家に帰ってから家事や育児をかなりやっている方だと思っていたので、妻とのスキルの差に気がついていなかったんです。

(まぁ、俺はそのへんの旦那よりよくやっているよな)

なんて思ってました。

だから、妻から「あれができてない」「これができてない」と言われるとイラッとしていたんです。

(こんなにやっているのになに言ってるんだ?)と思っていたんですよね。

だけど、イラッとした頭をクールダウンさせ、冷静にぼくらの家庭を眺めてみると、確かに妻の方がやっていることが多い。

そして、(悔しいけど)妻の方ができることが多いし、(たぶん)妻の方がぼくより色々気がついていることが多い(と思う)

この仮説(たぶん現実)は認めた方がいいんじゃないかなと、ぼくは次第に思うようになってきました。

というか、認めないと妻のイライラは収まりそうもない。

どこかのロボットアニメの赤い服を着たキャラクターも言った「未熟さ(若さ)故の過ち」を、ぼくは受け入れないといけない。

でも、言いたくない!認めたくない!

俺がこんなに妻から叱責されるほどのダメな夫だなんて認めたくない!

そんな気持ちもあって、なかなか受け入れがたかったのですが、なにかの本かTwitterで見かけたんですよね。

「夫のことを使えないバイトだと思ったらイライラしなくなった」

と言う言葉を。

夫への嫌悪ワードで溢れるTwitterランドで見かけた言葉だった気がしますが、(あ、そういうこともあるんだ)と妙に納得したんですよね。

たぶん、妻のイライラは夫への「期待」と「実績」のギャップから生まれているんだと思うんですよね。

(これくらいやってくれるだろう)
(これくらい言わなくてもわかってくれるだろう)

と言う期待がある。

でも、実績はその期待に遠く及ばない。

そりゃそうですよね。家事育児レベルの差は歴然(認めたくないけど)なので、妻なら言われなくても分かることが、ぼくらにはさっぱり分からないわけです。

妻の言う「言われなくても分かること」って、ぼくにとってはシックスセンスかニュータイプかってくらい遠い世界の話だったわけですよ。

でも、言うしかない。

この言葉を言うことで、「妻からの叱責の嵐」と「失望に溢れた表情」から解放されるなら、言うしかない。

そして、ぼくは男のプライドという重い兜を脱ぎ捨て、こう言ったのです。

「俺のことは使えないバイトだと思ってくれ」

妻の夫への期待値が高いからがっかりする

この言葉を妻に伝えてから、妻にはこんな心境の変化があったようです。

・使えないバイトならできなくてもしょうがない(だって使えないバイトなんだもん)

・使えないバイトなら同じ失敗をしてもしょうがない(だって使えないバイトなんだもん)

・使えないバイトなら怒ってもしょうがない(だって使えないバイトなんだもん)

「だって使えないバイトなんだもん」というフレーズが嫌になるほど出てきて悲しくなりますが、次第に「妻からの叱責の嵐」は鳴りを潜め、心が引き裂かれそうになるほどの、妻の「失望に溢れた表情」を見ることもなくなりました。

おそらく、妻のぼくに対する「期待」と「現実」のギャップが完全に消滅したからだと思います。

初めから「できないやつ」と思われておけば、実際にできなくても心に乱れは生じないわけです。

ちょっと悲しいですが、これが現実です。

妻のぼくに対する期待値が無駄に高かったわけです。

そして、その期待にぼくは応えられておらず、でも、ぼくとしては「応えられている」と思っており、その期待と現実の落差が妻には丸見えだったのだと思います。

「できる」と思っている「できない人」に注意をするのは嫌だ

これも妻が言っていたセリフですが、「できると思っている人に『できてないぞ』と注意することは、とっても嫌だ」そうです。

本人はできていると思っているから、注意をしづらいし、反発することが目に見えているので注意する気がなくなるそうです。

おそらく、その積み重ねで「妻が夫になにも言わなくなる(会話がなくなる)」んだろうなと思うんです。

仕事でも、全然仕事ができないのに、やたらプライドばかり高くて、失敗を人のせいにしたり、言い訳ばかりの人に「これ、間違ってますよ」と伝えるので、ものすごく嫌ですよね。

ちょっと想像しましたが、考えるのも嫌になります。

たぶん、妻にとっても「夫に注意をし続けること」って、そういうことなんだと思うんです。

期待を超える時、人は感動する

妻から「使えないバイト」だと思われることで、妻のぼくに対する期待とギャップはゼロになり、妻が怒ることは減りました。

そして、意外な変化がここから起こったのですが、ぼくが家事育児スキルを積み上げ、「使えないバイト」から「普通のバイト」へと静かに成長するにつれ、妻から感謝されることが増えてきたんです。

感謝というか、驚かれることが増えたんです。

「え?これやってくれてたの?」

など、妻の期待(使えないバイトレベル)を超える実績を上げる機会が増え、次第に妻から(まぁまぁ使えるな)と思われるようになっていったんだと思います。

これで、ついにバイトリーダーへの昇格です。

あの言葉を言ってから数年経ち、今では店長代理くらいにはなれていると思いますが、今から振り返ると「使えないバイト」宣言をすることで、無駄な喧嘩は減り、夫婦関係も改善しやすくなったなぁと実感しています。

ちょっと勇気が要るけれど、あなたも言ってみませんか?

「俺のことは使えないバイトだと思ってくれ」と。

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