第12回 子どもが必ず宿題をするようになる方法
今回のタイトルは怪しげです。
そんなもんあるわけないと斜めに構えておられることと存じます。
でもあるんですよね。100%宿題をするようになる方法。
結論から言っちゃいますと、親が宿題をできるような仕組みを作るということです。
うまく機能する仕組みを作れれば、子どもは宿題します。
「それが難しいから、みんな苦労してるんでしょ?」
とつぶやくそこのあなたに聞きたいことは2つ。
1.そもそもなぜ宿題をさせたいんですか?
2.なぜ今なんですか?
1. そもそもなぜ宿題をさせたいんですか?
なぜこんなことを聞くのかと言うと、結局ここが明確でないと戦略がブレて、具体策もブレて、結局成果(子どもが自律的に宿題をする状態になること)が出せないからです。
昨日、トゥモローゲートの社長である西崎さんが田端大学9月度MVPを獲得された際の企画書を拝見する機会がありました。
その中に「ビジョンを持て」というメッセージがありました。
また、ツイッターでこの資料を作成した際の構成書冒頭を出していらっしゃるのですが、これらに共通して私が感じたのは、
「何か始める時には必ずビジョンに立ち返る」
という、行動の仕方のパターンが徹底されているということです。
新しいことをしたい
↓
「そもそも」で基本に立ち返る、ビジョンを再確認する
↓
ビジョンから直接繋げて全体の論理を構成する
↓
ポイントを明確化する
↓
それぞれのポイントの説明を膨らませる、都度ビジョンから見てブレを修正する
↓
全体を俯瞰して調整する
この行動パターンはビジネスでも子育てでもクリエイティブな活動でも、何にでも共通して言える事だと思います。
あなたの子育てのビジョンは?
そこから考え始めないと、宿題をすることはただの作業になり、作業を強いることはただのパワハラか、良くても目的のない修行にしかなりません。
こう考えると、一口に宿題をすると言っても、その目的は様々になります。
・コミュニティで生き抜くための必要悪としてやっつけ仕事の仕方を身につける
・視点と発想を変えて、能動的な意味を見出す認知の訓練とする
・限られた時間内で効率よくタスクをこなす練習にする
・後ろ指を指されないための言い訳としてのギリギリ合格点を取れるラインの感覚を身につける
・上の人の言うことは無批判に受け入れるしかないというマインドを育成する
子育てのビジョンから考えて得られたものであれば、少なくとも自身と説得力を思って子どもに対応することができるはずです。
2. なぜ今なんですか?
これは時間軸の問題ですが、特に子育てにとって長いスパンでの計画は大事です。
自律的に行動することは大人でもできていない人が大半です。
それを子どもに求めるのか。
自律的でなくてもよいとして、宿題をすることを親の声かけでやることはダメなことでしょうか?
仕事だって、オフィスという場所の制約と同僚の目などが強制力をもっているからできているのですから、宿題も親の目や声かけの制約の下でできる行動だとしても問題ないのではないでしょうか?
また、優先順位の問題もあります。
習慣化させるまでの労力と時間をかける覚悟はありますか?親がやると言った時には必ずやるのだということを子どもに示すか、親はしょせん口だけでそのうち言うのを忘れて自ら約束を破るいい加減な態度で自分に接しているのだと子どもに示すか。
子どもに伴走するためのスキルを身につけ、続けられる仕組みのために十分な情報を集め、場合によっては買い物も済ませましたか?
新しいことを始めるということは簡単なことではありません。
子どもに対しても有言実行であるために、考えておくこと調べておくことはたくさんあります。
それまでは宿題できなくてもよしとするしかないと、腹をくくりましょう。
仕事で失敗してもなんてことないように、宿題をしなくてもなんてことありませんから。
次回は目標設定に潜む罠について考えます。
ここまで読んで下さってありがとう! 働きたい主婦が能力を活かせる仕事に就ける世の中に変わっていくよう、あなたの声を聞かせてください。