マガジンのカバー画像

境界線をたどる

3
境界線があいまいなことについて、自由に考えてみるシリーズ企画です。
運営しているクリエイター

記事一覧

境界線をたどる -暇・退屈-

時間があって、何もするべきことがない時、あなたは「暇だ」と思うだろうか?それとも、「退屈だ」と思うだろうか。 どちらも同じ状況で使われる気がするし、意図的に使い分けています!という人はあまり居ないのではないだろうか。 でも、ちょっと立ち止まって考えてみると、なんだか、はっきりと違うコトバである気もしてきた。 「暇」or「退屈」の二者択一ではなく、「暇」and「退屈」が成り立つのではないだろうか?と思ったのである。 今回は、「暇」と「退屈」の境界線を辿ってみよう。 _

境界線をたどる #2 ―机・デスク・テーブル―

「これ、机の上に置いといて」 この文を読んだとき、どのような状況が頭に浮かんだだろうか。 私は学校で友人に軽く声をかけられるイメージだった。 それでは次の文章はどうか。 「これ、デスクの上に置いといて」 今度は会社で上司に声をかけられる一幕だろうか。 では、 「これ、テーブルの上に置いといて」 今度はどうか。 家族に声をかけられているような気がする。 ________ 机もデスクもテーブルも、基本的には同じものを指しているはずなのに、受け取る印象が言葉によっ

境界線をたどる ―窓と扉―

リビングの窓を見ていて、不思議に思ったことがある。 外の光を入れる窓だけど、ベランダへ出入りするための扉でもあるからだ。 同じように街の中でも、窓と扉のどちらの役割も担っているガラスは結構ある。 その光景は一般的であるし、今まで当たり前のように使ってきたけれど、ひとたび2つの役割を認識すると、たちまち気になってしまう。  どうして窓と扉は一緒に出来るのだろうか?そもそも、それぞれの役割で重複点があったのだろうか。窓と扉の境界線は、どこにあるのだろうか? 私の感覚では