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2024PGAツアー AT&Tペブルビーチプロアマ


1.日程及び会場

〇日程 2024年2月1日~4日
〇会場 ペブルビーチGL(カリフォルニア州)
〇全長 6972Y(Par72)

2.結果

優勝 ウィンダム・クラーク  ー17
  (ツアー3勝目)

2  ルドビック・オーベリ  ー16

3  マチュー・パヴォン   ー15

T4 マーク・ハバード    ー14

T4 トーマス・デトリー   ー14

T6 ジェイソン・デイ    ー13

T6 トム・ホギー      ー13

T6 ジャスティン・トーマス ー13

T6 スコッティ・シェフラー ー13

10 サム・バーンズ     ー12

3.悪天候のため最終ラウンドは中止が決定、ウィンダム・クラークがツアー3勝目を挙げる

 日曜日から嵐を襲ったペブルビーチ、暴風雨のため最終ラウンドを月曜に順延する措置をPGAツアー側はとっていました。
 しかし月曜以降も、近隣住民たちに避難命令が出るほどの天候が回復する見込みはなく、コースコンディションをプレーできるところまで戻せない、そして参加選手の安全を最優先すると判断し、PGAツアーの規定に従い3ラウンド54Hまでの結果で大会終了を決定しました。
 この結果、ウィンダム・クラークが17アンダー優勝。
 昨年の全米オープンに次ぐツアー通算3勝目を挙げました。

〇3ラウンド目の60、でもこの”ボギー”が勝負の決め手だった

 2H(Par5)と6H(Par5)それぞれでイーグルを奪い、難しいと言われる海沿いの8H〜10H(すべてPar4)をすべてバーディー。59どころか世界最少スコア更新も見えてきた矢先の12H(Par3)。
 ここのクラークのプレーが、今後の展開を左右することになりました。

 ティーショットが右のガードバンカーに入り目玉状態に。そこから打った2打目がグリーン手前のラフで、しかも左のガードバンカー縁に止まり左打ちを余儀なくされる場面に。
 左打ちのアプローチもグリーン外にこぼれ、これで好調な流れを途切れさせてしまうのかといった4打目。
 グリーン外からの約8mのアプローチをパターで打ったのがそのまま入りボギー。ダメージを最小限にとどめました。
 最終的にまたスコアを伸ばし、上がりホールでバーディーを1個でも奪えば50台もありましたが、結局2イーグル9バーディー1ボギーの12アンダー60で回り、優勝へと結びつけました。
 12Hでもしダブルボギー以上の大叩きをしてたら、この結末はなかったでしょう。

4.プレーしたかったオーベリ、パヴォン

〇結末は残念だったが、オーベリの週であった

 最終ラウンドがキャンセルになったことで、まず悔しいと思っているのは1打差で負けたオーベリでしょう。
 それでも1、2日目は世界ランク2位のマキロイ、3日目は世界ランク1位のシェフラーと堂々と渡り合えるラウンドでした。
 チャンスを取りこぼしたことが残念でしたが、持ち前のショット力、コースマネージメントは、もう世界トップクラスの実力であることは疑いようがありません。
 別の角度から見ればこの”惜敗”が、オーベリにとっていい糧になったことでしょう。

〇先週優勝の勢いそのまま、パヴォン

 先週のファーマーズインシュランスオープンで、フランス人初のPGAツアー初優勝のパヴォン。どうやらその勢いは、本物でした。
 3日目8バーディー2ボギーの6アンダー66、トータル15アンダーで2週連続優勝と行きたかったところですが、”嵐と共に”チャンスが消えてしまいました。
 それでも現在のフェデックスカップ1位になったパヴォン。まだまだ名前を轟かせたいところです。

5.雑感

〇マキロイ、ルールミスが響き停滞

https://news.golfdigest.co.jp/news/pga/article/164234/1/

 初日スパイグラスヒルで快調にスコアを伸ばし、一時は6アンダーまで到達したマキロイ。”事件”は7H(Par5)で起きました。
 ティーショットをブッシュに打ち込み、アンプレアブルを宣言しました。昨年から改定された新ルールならばボールのあった地点(基点)とピンとを結ぶ後方線上にドロップして1打罰でプレーをしなくてはならなかったのを、旧ルールである、基準線上に基点を決めて、そこから1クラブレングス以内のホールに近づかない救済エリアに球をドロップしたため(後方線上の右側にドロップ)、誤ったドロップをしたということで2打罰が与えられました。
 結局7Hはボギーで終了したため、そこから2打罰を加えトリプルボギー扱いとなりました。
 前のホールと次のホールでもボギーを叩いたため、この3Hだけで5打落とす結果となり、再浮上はなりませんでした。
 本大会優勝すれば、シェフラーの結果に関係なく世界ランク1位に返り咲くことができましたが、お預けとなりました。

〇シェフラー、やっぱり”パット”がカギに

 好スコアを出したウィンダム・クラークがインタビューで「今日もっとも難しいかったのは、短いパットだった」と返答した後、14H(Par5)で短いバーディーパットを打つシェフラー。
 ところが右に外れてしまい、せっかくのチャンスがフイになってしまいました。
 2日目はロングパットなどが決まるなど、ショットとパットが噛みあってのビックスコア64(8アンダー)をマークしたのに、こういうしっかり決めたいパットが決まらないことをよく見かけるシェフラー。パットが決まっていたら、もう手が付けられる存在ではないはずです。
 次戦は自身がPGAツアー初優勝を挙げ、そして3連覇のかかったコーストの相性は抜群のフェニックスオープン。
 「春男」の異名通りの結果を、そろそろ残したいところです。

〇トーマス、復調は本物に

 ザ・アメリカンエクスプレスではアラバマ大学の後輩でもある、ニック・ダンラップの後塵を拝す結果に終わったトーマス。
 悔しさもあったとは思いますが、後輩の快挙を称えた2週前。
 自身もこのところの好調さを評価できるようになりました。
 再びショットとパットをコーチでもある父に見てもらうようになり、”親子鷹”で臨む今季。
 「優勝できないのが悔しい」という言葉が聞けるようにだんだんなってきたことは、自信の裏返しでしょう。
 一昨年の全米プロ以来の優勝、トーマスにとって早く欲しいところです。

〇ホロ苦いプロデビュー、ニック・ダンラップ

 2週前のアマチュア優勝から、先週プロ転向を発表。一躍時の人になったニック・ダンラップ。現在もアラバマ大2年として在学中です。
 大会の週にも大学の授業に出るところでしたが、シグネチャーイベントでもある本大会に出場することになりました。
 練習ラウンドでは同じアディダスのウェアを着て、年がそんなに離れていないオーベリと一緒にラウンドしていました。今後このような光景をよく見かけることになるでしょう。
 優勝したザ・アメリカンエクスプレスもプロアマ形式の試合ですが、勝手が違うのとプロ初出場という緊張もあったのか思うようなプレーをすることができず、下位に低迷したまま大会を終えました。
 これを糧に、次からの試合に期待しましょう。

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