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オール奈良県産のモノを作りたいアトツギたちの思い|森庄銘木産業株式会社 森本 達郎さん・玉置建設株式会社 玉置 公紀さん・株式会社ラックス 吉田 啓一さん

アトツギU34が運営するオンラインサロンには総勢300名超の34歳未満のアトツギと、そのアトツギ達に数々の困難を乗り越えてきた自身の経験をシェアしてくれる約40名のメンターがいます。

アトツギ達は「次の10年先のメシの種を蒔く」ことをテーマに、メンターや仲間に相談しながら、家業でイノベーションを起こそうと日々奮闘中!
そんなメンバー達の家業に関わる新たな取り組みを事務局が厳選取材!

不定期で、紹介を行っていまーす!

\  第九弾はこの方々 /

森庄銘木産業株式会社
4代目 森本 達郎さん

奈良三銃士 森本さん


玉置建設株式会社
3代目 玉置 公紀さん 

奈良三銃士 玉置さん


株式会社ラックス
2代目 吉田 啓一さん

奈良三銃士 吉田さん


サモアン:本日はよろしくお願いします!今回、3名の全く異なる業種に携わる「アトツギ」の皆さんで協業されることになったということですが、どのようなきっかけがあったのですか?

吉田さん:きっかけは今年の1月25日に開催された、「アトツギこそイノベーターであれ!in奈良」というトークイベントでの出会いです。そこから1か月後にはお互いの会社を訪問して、どのような家業を持っているのか、どんな人柄なのかを知り交流を深めました。もともと知り合いだったわけではなく、イベントとアトツギU34オンラインサロンを通じて知り合ったんです。3人で交流する中で、本当に偶然且つ奇跡的にお互いの「おもしろい」という想いのスケールが一致して、それを叶えるための資源も3人で全て準備でき、一つの商品を作ることにつながりました。これが協業の入り口ですかね。

奈良三銃士 ①

サモアン:「アトツギ」という出会いで一つの商品が出来上がるなんて素敵です🌟制作する過程はどのようでしたか?

吉田さん:それぞれのリソースを持ち寄って作り上げていくというものでした。森本さん(森庄銘木産業株式会社)が材料となる吉野杉を準備し、玉置さん(玉置建設株式会社)が吉野杉に手を加え、私(株式会社ラックス)が出来上がったものを消費者の元に届くよう展示する場所を提供することができました。本当に一つの商品が世に出るまでの川上から川下までを全て3人で行うことができました。新規事業開発を行おうとしたというよりは、お互いが持っているリソースを出し合っていたら出来上がったというような感じです。本当に発案から実現までのスピードは速くって、驚いたくらいです。

奈良三銃士 ④

サモアン:なるほど。制作にあたって何か背景や想いはありましたか?

吉田さん:お互い一人が儲けたいとかそんな思いは全くなくて、一番考えていたことはオール奈良県産でモノを作りたいという思いを全員持っていました。初めからその思いはあったわけではなかったです。でもサークルの仲間が集まってアイデアを出し合うような感覚のアウトプットに近い形で製品化を進めていく過程で奈良県産へ思いが生まれ、強くなりました。家業に取り組んでいるだけでは、こんな異業種の方々と関わる機会はありません。お互いがリスクありきでチャレンジ精神の中取り組んだからこそこの商品が生まれたんです。

奈良三銃士 ③

サモアン:取り組みを進めていくにあたっての気づきや苦労をそれぞれ教えてもらえますか?

森本さん:私は一次産業に従事しているので、本来なら吉田さんのような消費者の声を聞く方々と普段関わることはありませんし、私たちが卸す木材を使用する建設会社さんとも直接一緒にお仕事することは基本有りません。ですが、このような協業の機会に奈良という土地で歴史を持つ家業に携わるアトツギの方々と交流し、新たな物事の考え方を知ることができたことは大きなものでした。自社のリソースを改めて見つめなおすことができ、森林価値についても考えさせられました。苦労も当然ありました。モノづくりという観点ではテンポよく進めていけたのですが、出来上がったものを商品として世の中に出そうとするならば、マネタイズや市場等も考えなければなりませんし、エンドユーザーのニーズにあったものを異業種である自分が短期間につくならければならないことに大変さは感じました。

吉田さん:気づきは、作ったものの良し悪しは世の中に出してみないとわからないなということですかね。お客様の目に触れ手に取ってもらわないと、生産者である私たちが気づかなかった使用時の危険であったり、お客様が現状にプラスして求めるものの声を知ることができないのだと実感しました。「オール奈良県産のものをつくりたい」という私たちの思いの通りに、奈良県産だからと親しみを持ってくれるお客様もいらしゃって、商品を通して私たちの思いも伝わるのだなと温かみを感じる部分でもありました。苦労はそうですね、苦労というより活かしきれなかったということですが、自分自身に感じたことは旗振りをできなかったことです。川下として、一番消費者と近い距離にいるからこそもっとニーズをとらえてほかの二人に伝えることができたならもっと良かったかなと思っています。3人で協業し奈良県産の商品を作るということは話題作りという側面では成功でしたが、その商品を根付かせるという点ではまだまだ甘い点があるなと感じていますし、商品に付加価値をつけるという部分でもこれからの課題としていきたいと思っています。

玉置さん:どのように加工すれば商品として使えるものになるのだろうと考えることを学びましたね。吉野杉もその辺に転がっている材料とは全く違って、加工が難しかったです。それでも技術者なりに技術は盛り込んだつもりでしたが、それがエンドユーザーにどこまで伝わるのかは分からないことに改めて気づきました。そのような消費者が感じてくれたものがもしあれば、それは吉田さん伝いに返ってくるはずなので。それが気づきであり苦労でもありましたかね。

奈良三銃士 ②

サモアン:ありがとうございます!それでは最後に今後のそれぞれの家業について、もしくは協業についての展望をお聞かせください。

玉置さん:一番大きな思いとしては、公共施設などのインテリアや家具に私たちが作った商品が使われることがあればいいなと考えています。あとは、森本さんの家業である林業、吉田さんが家業を通じて取り組んでいる健康問題、私が提供することのできるモノづくりの技術を用いて森林の中でのフィットネスであったりとデジタルデトックスのような取り組みもしてみたいなとも思いますね。問題点はたくさんありますが、それこそ奈良県のいいところの再発見につながる企画なんじゃないかなと。

吉田さん:このまま3社でこの事業をもっともっと拡大していくというのも良いなと思いますし、他のアトツギや行政や大学などたくさんの人を巻き込み輪を広げていくことも素敵だなと思います。それにしても、3社の取り組みを実績として残していくことが求められるんですけどね。それには結果に対してどのようにコミットしていくかが問題になってきます。例えば先ほど玉置さんが構想してくださっていた森林フィットネスであれば、どれ程の人数を集客することができたのかとかも重要ですし、それによってコミュニティ作りの一端を担うことができればそれがやりがいになるなと感じます。
私自身も森林セラピー等を企画したいなと考えています。企画を立てれば実現が可能なんではないかなと思っています。奈良にはお寺が多く、古き良き文化あるリソースと私たちが考える新サービスを掛け合わせていってもっともっと奈良を盛り上げたいですね。それをきっかけに他のアトツギの方たちとも交流を広げていきたいです。

奈良三銃士 ⑤

森本さん:そうですね、、3社の展望は2人がおしゃってくれたままかなと思っています。今後私たち3人の取り組みに共感して一緒に取り組んでくれる方も出てくるだろうなと期待しています。プラスしていうなら、新規事業開発に取り組む中で自分自身の家業を広げることに繋げていくことも必要だなと考えています。この協業を通じて本業に繋げていく仕組みを作りたいです。一次産業に従事する人間として持続可能な社会への繋げるためにも、森を守る事が自分の使命であるという思いを持っています。日本は森林なくしてあり得ないのです。

玉置さん:3社の商品もこれからブランドとして形にしていけたらと考えているんです。ブランド名はまだ仮ですが、万葉集からインスピレーションを受けて「よろずよ」なんてどうかなと思っています。アトツギたちが代々つないでいくという意味を込めて。

奈良三銃士 ⑥


(文/田村みらい)

いかがでしたでしょうか?

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