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アトツギは1人ぼっちじゃない! みんなで成長するためのアトツギコミュニティをもっと広めたい

地域のコミュニケーションを変えてまちの価値を創造する

ゴードン まずはヨハンの自己紹介をお願いします。

ヨハン 熊本県出身で実家は約70年続く銘木の柱屋(床柱・大黒柱)です。父や兄もいたので、柱屋とは関係ない経験をさせてもらえました。大学では国際経済学や社会福祉等を学び、卒業後は社会的弱者、海外からの移住者、過疎地域のコミュニティ支援や国際教育、地域学習等の教育領域などに関わっていました。

ゴードン どういうきっかけでその方面に興味をもったんですか。

ヨハン 経済がうまく回らないと何事も持続的にうまくいかないとずっと感じていました。熊本とかだと人が豊かに生きるために必要なスポーツやアートなどの文化・教育領域や地域支援を行なっている会社やサポート団体が少ないんですよ。しっかりした地域経済と文化領域を支えるネットワーク(カルチャーや風土づくり)があれば広がっていくのではと考えていたんです。 
一方で、経済を優先しすぎることで起きてしまう弊害も目の当たりにしてきました。経済の発展と、環境や人に危害が及んでしまう段階の、その合間を読まなければいけないんですよね。問題が発生している地域ではコミュニケーションが分断されていたり、地元の地域資源が一方的に搾取されていたりしていました。地域経済を回している企業や団体が目先の損得、経済合理性ばかりにとらわれず地元地域の人々としっかりコミュニケーションをとって、両方が持続的にウィンウィンになれるかたちを作っていく必要があると思ったんです。
そのほうがお互い意外な所を助け合うことができる発見もあり、ちょっとしたきっかけでコミュニケーションの輪ができたりするんです。国や自治体がハコモノみたいな大規模な投資を外からしなくても、コミュニケーションが変わると地域の風景も大きく変わっていくのをこれまで見てきました。

自分の経験がアトツギや家業ともつながってきた

ゴードン そのような経験を経て社団に入ったのは、どういう思いがあったからでしょうか。

ヨハン アトツギというテーマにおいて「コミュニケーション」がうまく作用すれば変わることもあると思うんですよね。地域で活躍している企業は、ファミリー経営のアトツギ企業も多いです。地域のアトツギを後押しすることでイノベーションを起こすアトツギが増えていけば、最小の力で最大のインパクトを地域に与えられて風土や風景は変わっていくんじゃないかと思いました。

ゴードン なるほど。「経済性だけを見ていると行き詰まるけれど、アトツギは長期的な視点で経済性以外の部分も見ていくことができて、そこに良さがある」と、最近我々も話していました。
ちなみにヨハンは、家業とはどのように関わってきたのですか。

ヨハン 子どもの頃から木や山と一緒にいるのが当り前だったので、柱や家業は生活の一部という感じでした。
いまになって、自分のこれまでやってきたことが家の商いにもつながっていると感じます。最近は柱による住空間内のコミュニケーションへの影響や受け継いだ森の森づくりの中で人と生態系を繋ぐコミュニティづくりや環境学習を探求しています。

ゴードン 確かに、結局は全部が有機的につながっているのかもしれませんね。

頑張っているアトツギの存在をもっと世の中に知ってもらいたい

ゴードン 社団に入って半年ですが、手ごたえはどうですか。 

ヨハン すごく刺激的です。毎日、大変な状況でも努力されているアトツギの方々にお会いすると、「もっとできることはないか」と、こちらも能動的になります。 
とはいえ、各地域で悩んでいる助けを必要としているアトツギの方々がどこにいるのか、外からはなかなか見えないという問題があるので、こちらの発信力をもっと上げていきたいです。チャレンジするアトツギの方々が増えていくというのは、イコール地域の長期的な視点で未来を築く人が増えていくことだとも思います。その未来を描くお手伝いをしていきたいです。

ゴードン では、やってみて難しいと感じた部分はありますか。

ヨハン HOWの技術を与えるだけでは、アトツギの方々が成長するための武器とはなりません。様々な制限もある中で動き出すための“気持ち”の部分をいかにサポートできるかというのが、とても難しいです。でも、そこが一番大切なんだと感じました。 

共に学び、共に創り、共に成長する場をつくる

ゴードン アトツギファーストの11月からのリニューアルには、どういう思いで向かっているんですか。

ヨハン 自分が知らない地域の知らない他業種のアトツギの方々と偶然出会って、自分では思いつかない発想につながれる場、共創ができる場を皆さんにお届けできればと思っています。このようなコンセプトが響く方、自分の想像の枠を超えてワクワク学びたいという方々に、ぜひアトツギファーストを利用していただきたいです。

ゴードン いろいろな人が出会えるのは、オンラインコミュニティならではの良さでもありますよね。

ヨハン ただ、「発信力・影響力の強い人の話を聞く」というのではなく、相互にフラットに会話ができるサイズのコミュニティを数多く作っていきたいです。

ゴードン アトツギファーストは、自分のタイミングで自分のやりたいときに好きな仲間と学べるかたちにしたいですよね。予定調和的な学びの会ではなく、皆さんが話をする中でダイナミックに学べる会になると感じています。

ヨハン そのためにも、全国の様々な地域から多様なメンバーがもっと集まるよう、こちらも情報発信をしていきたいです。多様性が上がれば、自ずとコミュニティのコンテンツもさらに面白くなっていくと思います。

ゴードン この「さまざま」というのが、アトツギファーストの大きな価値の一つですよね。
では最後に、アトツギの方々に向けて一言お願いします。

ヨハン 「皆さんは1人じゃないですよ、共に成長しましょう!」



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