「マイ・ファミリー 自閉症の僕のひとり立ち」

映画『マイ・ファミリー 自閉症の僕のひとり立ち』公式サイト 11/25(土)~12/8(金)、新宿K’s cinemaにて上映
http://www.pan-dora.co.jp/myfamily/

自閉症というハンディキャップに対して
私たちに問いかけられているのか
何を どうすれば どうなるのか
もちろんそこに明確な答えは無い。
でも、問いかけられる、続けられること自体に
大事な本質が含まれているのだと思う。
それは自閉症だけでなく、あらゆるハンディキャップに対して。

と、文章がどうしても固くなってしまうが。。。。

本作は
オランダに暮らす自閉症の男性ケース・モンマの
42歳から50歳の現在までを追ったドキュメンタリー。
軸となるのは彼の自立。
同居、支援してくれる両親は老い
常に「いずれは」という単語が脳裏を横切る。
なのでケースの「自立」が不可欠に。
両親、兄弟、支援ボランティア等
彼を取り巻く人々とのリアルなやり取り
それは実は暗くなる要素が多い内容であるにもかかわらず
本作は観る側を温かくほっこりした気持ちにさせてくれる。
逆に言うと
とんでもなく大変な介護の実態を見せずにこのようなドキュメンタリーは?
という見方もあるかもしれない。
が、僕は
ハンディーがある彼と彼を取り巻く人々の困難や苦労を
温かく見つめ、包み込むようにしていく取材、表現、視点だからこそ
こちらに実はズシンとくるものがあるのだと思った。

監督のモニーク・ノルテは
オランダのドキュメンタリー作家であり
ドキュメンタリーを通じて社会問題の解決を目的とするプラットフォーム「Doclines」CEOでもあるとのこと。
実は1997年から26年間にわたりケースと両親の関係を撮り続けている。
前作『ケースのためにできること』は、本国オランダで延べ450万人が見、のちにTVシリーズ化されるまでの話題になったという。


さて
本年試写した映画で
ハンディのある人たちをテーマにした作品を思い出した。
紹介はしていないので改めて。
フランス映画で
「アダマン号に乗って」
 アダマン号に乗って : 作品情報 - 映画.com
https://eiga.com/movie/98822/
こちらは精神障害の支援施設の話で
さらに直接的な内容の作品だった。

また
自閉症関係の本で
衝撃を受けた書籍を紹介しておきたい。
これはなんと、自閉症の本人が書いたもので
書籍発売以降
彼の活動は多方面で話題になり今に及んでいる。
「跳びはねる思考 会話のできない自閉症の僕が考えていること」
Amazon.co.jp: 跳びはねる思考 会話のできない自閉症の僕が考えていること (角川文庫) : 東田 直樹: 本
https://www.amazon.co.jp/%E8%B7%B3%E3%81%B3%E3%81%AF%E3%81%AD%E3%82%8B%E6%80%9D%E8%80%83-%E4%BC%9A%E8%A9%B1%E3%81%AE%E3%81%A7%E3%81%8D%E3%81%AA%E3%81%84%E8%87%AA%E9%96%89%E7%97%87%E3%81%AE%E5%83%95%E3%81%8C%E8%80%83%E3%81%88%E3%81%A6%E3%81%84%E3%82%8B%E3%81%93%E3%81%A8-%E8%A7%92%E5%B7%9D%E6%96%87%E5%BA%AB-%E6%9D%B1%E7%94%B0-%E7%9B%B4%E6%A8%B9/dp/4041068991/


最後に参考に:
「表現」
自閉症 障碍者 障害者 ハンディキャップ
国際条約では、障害者の障害に関して「Impairment(機能不全)」「Disability(能力不全)」という言葉が使用されている

極楽映画大賞 本年ドキュメンタリー部門ノミネート

2023年11月25日 公開

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