「丘の上の本屋さん」

http://mimosafilms.com/honya/


ほっこりして、納得して。。。

イタリアの美しい村の丘の上に
溶け込むようにある古書店での
ほんの小さな物語。

店主のお爺さんリベロ。
そこを訪れる
国籍、年齢、思想等々の違いを持つ人々に
リベロは
「本」を通した「力」というか「ハート」と言ったらよいのか
「それ」が存在することは確かだと彼らに教えてくれる。
そしてこの映画を見る皆にも。

キーになるのが
アフリカからの難民である少年とリベロとの
本を通した交流とそこに込められた「本は本当に良い」という思い。
まったく本好きの僕としてはたまらんですわ。

リベロ爺さんを演じるレモ・ジローネ
僕は意識してみたことは今までなかった役者だ。
1948年生まれということは70代半ば
本当にいい味出している。
また
彼以外の役者が
良い意味で演技がうまくはなかったり、
あっさりとしていたりと、
そういうところがこれまた
この作品の味を深めているんだと思うんだな。
そして
この感触は、、、僕の好きな感触、、、
そうだ!僕が大好きな日本の監督「荻上直子」作品の味じゃないか、と。
「かもめ食堂」
https://eiga.com/movie/41610/
はじめ
昨年の極楽映画大賞を受賞した
「川っぺりムコリッタ」
https://eiga.com/movie/93916/
そうなんだ、この感じ、僕は好きです。

書店の客の中で
特に下手でこれまた良い味を出しているオジサンがいるのだが
彼が本作の監督・脚本のクラウディオ・ロッシ・マッシミ
だったということも
見た後で知って納得。
この監督の作品も本作が初めてだったけれど。

リベロは少年に言う、
「本は自分で読んでみなければかわからない。
本は食べ物と一緒、食べてみなければ好きか嫌いかわからないよね」

最後に
本作はユニセフとイタリアが共同製作として参加している。
だからからと憶測してしまうのだが
ラストのオチが(ここには書きませんが)、
おっとっと、そう来たか、少々ユニセフ色が、、、、とも。まっ。
ともかく
イタリア映画、好きです。

2023年3月3日 公開

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