「ブルーバック あの海を見ていた」

12月29日(金)公開『ブルーバック あの海を見ていた』公式サイト
https://blueback.espace-sarou.com/

人の成長、自然保護、それと友情を
心地よく描いてくれた。

オーストラリアの美しい入り江
そこを守る母、そこで育った海洋生物学者の娘
そして、ブルーバックと名付けた海底に暮らす巨大な魚ウエスタン・ブルーグローパー。
彼らを描いた世界、しんしんと心にしみる物語。
母は生まれ育ったその入り江を守ることに体当たりで臨んでいる、
娘は世界の海洋保護を訴え研究する。
同じ海洋保護でも、ピンポイントな視点とワールドワイドな視点でという違いのある母娘とはあるときにはぶつかりながらも
海を愛する絆で結ばれている。
そして
自分たちだけが知る海底に彼女がブルーバックと名付けた巨大な魚ウエスタン・ブルーグローパーがいる。
潜るたびにその姿を現わし、鼻をこすりつけ、まさに交友を深める。
この自然を破壊する開発業者との軋轢、母親の病、
ストーリーは展開し進んでいく。
そしてあまりにも美しい舞台の中で幸せな結末に向かっていく。
・・・夏休みの学校推薦図書の感があるかなとも思うけど・・・
ともかく、いいねぇ。

オーストラリアというと
ここ数年来、現地のアボリジニの保護というか融和、重視というかとても重要な点になっている。
この作品もそうした流れなのだろう
主役のアビー(ミア・ワシコウスカ)の同窓の学生としてアボリジニの役者を起用し
彼らとの生活や交流をさりげなく入れ込んでいる。
そして親友、恋人にはクラレンス・ライアンを起用し心地よいコラボレーションを繰り広げている。
またこのミア・ワシコウスカに関しては出演作「ベルイマン島にて」を昨年見ているのだが、印象に薄かった。
・・・どうしても前の作品と比べてしまうが・・・
本作では彼女の持つ何とも言えない、透明感とでもいうのかが生きていた、役者は監督次第なんだなと思いましたね。

そうそう、で、このブルーバックと名付けた巨大な魚ウエスタン・ブルーグローパーなんですが
どうにもこうにもかわいいし、AI?ロボット?合成?と疑わざるを得ない。
でも資料を読んでもどこにもその素性というか、何も書かれていない。不思議不思議。

で、
極楽映画大賞特別演技賞ノミネート「ブルーバックと名付けた巨大な魚ウエスタン・ブルーグローパー」
それと、美しい海の映像とそこを漂う彼女達や魚たちの素晴らしい映像に
極楽映画大賞撮影賞ノミネート
です。

2023年12月29日 公開

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