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2013.4.1 「中年基本法案」働きかけへ 関連団体、国会議員に

エイプリル・フール・ニュース01
正確さとか、そういうものとは関係のない文章をふと書きたくなる時があって、エイプリル・フールを口実に、作ってみたものです。別に人を騙すということではなく、エイプリル・フールのものであることを明記して最初から嘘であることが分かるようにしています。しかし、法律ネタから離れられないというところに、私自身の限界があるように思います。ところで、この年は、四元康祐さんの詩集『世界中年会議』(思潮社、2002)の表題作からインスパイアされて作りました。楽しんでもらえればうれしいです。というわけで、以下の記事は、実際の人物や組織とは、一切関係ありません。

「中年基本法案」働きかけへ
関連団体、国会議員に

                          2013年4月1日

 中年の危機が叫ばれていることから、国内の関連団体が都内で会合を開き、中年基本法の制定をめざすことを確認した。この通常国会で超党派での議員立法により提出し、速やかに成立させることをめざして、政党や議員への働きかけを本格化させる。
 記者会見に臨んだ「ああこれが中年の会」代表の横島那人さんは、「20世紀は、経済力があるが故にスポイルされていた中年の危機が問題だったが、21世紀の現在にあっては、二極化した中年層が自らの存在意義に疑問を感じているという極めて深刻な状態にあり、一刻も早い法制定が望まれている。」と話す。
 法案の要綱案では、子どもや若者、高齢者といったカテゴリーについては法律が制定されているにもかかわらず、中年は、中年というあり方から、あらゆる法の保護の対象からはずれてきたと指摘。中年のために法律を制定し、中年の人材の活用を含め、中年が安心して自らの活動を発展させていく体制を早期に確立することが必要だとしている。
 その考えに沿って、中年対策を計画的に進めるための「基本計画」の策定を政府に義務づける。基本計画では、25年度までの中年復権実現のため、中年への差別の禁止や、中年の危機に対して講ずるべき措置、中年の魅力の向上などを盛り込む。
 国や自治体には、中年復権を実現するための施策推進などの責務を規定。国民にも、協力の努力義務をうたう。さらに、中年の日を定めることもうたっている。
 また、これらの施策を推進するために内閣府に中年会議を設置することとしている。
 しかし、問題もある。「中年」の定義に異論があるからだ。特に50代について、「初老」だとする意見も根強い。これに対し、中年に詳しいうそ田大学教授の難波優斗さんは「中年とは心の持ちようで、中年性を本質とすべきだ。」と語る。このほか、中年についてはジェンダーの観点から疑問も出されている。フェミニズムの立場から中年問題について考える「グループ・バラにもボケにもトゲがある」代表の矢場伊代さんは、「中年問題といえば男性の問題という固定観念をくつがえしたい。」とするが、会合の中では祝日法において「こどもの日」が「母に感謝する」とだけしていることにみられるように中年の男性が特に法の対象から排除されているということに問題があるという見解もあった。
 すでにこれらの団体は与野党の国会議員に法案提出への協力要請を始めている。予算を伴う議員立法の法案提出には、衆院で50人以上、参院で20人以上の賛成者が必要。会合の出席者は、国会議員の多くが中年であることから法案提出は十分可能だと判断している。また、仮に成立しなくても、今夏の参議院通常選挙で、法案への賛否を通じて各候補者の姿勢を問えるとみている。 
                               (彦内悠稔ひこうちゆうねん

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