【遊戯王MD】60枚斬機デッキの魅力

この記事では、メインデッキ60枚構成の斬機デッキを紹介します。
多くの斬機デッキはメインデッキが40枚だと思いますが、変わった構築が気になる方は確認してみてください。


60枚斬機のデッキコンセプト

よくある斬機デッキとの主な違いとデッキコンセプト

このデッキはかなり変わった構築をしていると思います。
まず、必ずと言っていいほど採用される荒魂、幸魂の姿はなく、サイバネット・マイニングも1枚しか採用されていません。代わりとして、フォーマッド・スキッパーやアーマード・ビットロン、レディ・デバッガーが1枚初動札になるように構築されています。
他には、三戦の才、三戦の号を上限まで採用し、先行展開での相手の妨害に対するリスク付けと、後行でのまくり札へのアクセスを意識した構成になっています。

他のデッキと比べて最も異質な点は、アップデートジャマーとアクセスコード・トーカー、No. 41 泥酔魔獣バグースカ、転生炎獣アルミラージ、リングリボーの不採用でしょう。空いた枠で新たなエースモンスターのファイアウォール・ドラゴン・シンギュラリティと、上振れ展開できる確率が劇的に上がるコード・トーカー・インヴァート、初動で使う転生炎獣ベイルリンクス、そして展開でよく使うカードの2枚目を採用しています。

このデッキのコンセプトは以下の3つです。

  • 過剰な初動安定性の是正

  • 後行の勝率アップ

  • 持久戦の強化

上記デッキコンセプトの補足として、今回のデッキを構築の動機について以下で説明します。

今回のデッキを構築した動機

よくある斬機デッキは、1枚初動となる斬機サーキュラーと、それをサーチできるサイバネット・マイニング、スモール・ワールドがそれぞれ3枚ずつ採用されています。それに加えて、塊斬機ダランベルシアン経由でサーキュラーをサーチできる荒魂が1-3枚(+幸魂2枚)、パラレルエクシードが3枚もいます。先行で妨害が飛んでこない場合にヒートソウルと超階乗の盤面を作れる確率は、その他のアドリブの2枚初動を除いても、おおむね90%を超えています。初動安定性が高いと言われる1枚初動札9枚の40枚デッキですら、同確率は74%しかないことを考えると、90%超えは異常です。

手札コストを必要とするサイバネット・マイニングや、初動にはなるものの幸魂という展開パーツが必要で種族も合っていない荒魂など、単体のバリューやデッキとのシナジーで見るといまいちなカードが多く採用されています。
これらのカードを減らして若干初動安定性を犠牲にしてでも、後行の勝率を上げるためにまくり札を採用する方が勝率が上がるだろうと考えました。

また、実際に斬機デッキを使っていくと、持久戦に弱いことがとても気になりました。デコード・トーカー・ヒートソウルによる毎ターン1ドローと斬機超階乗からの優秀な除去、そしてダイアの妨害により、ハンドとボード両方のアドバンテージを獲得し、優位に持久戦を進めていくコンセプトのデッキであるはずです。しかし、EXデッキを見てみるとなぜかワンショットキル前提の構築になっており、クシャトリラによるEXデッキの破壊やトランスコードトーカーの除外などによって展開ルートが潰されると、それだけで勝ち筋がなくなってしまいます。

個人的にもミッドレンジデッキでリソース勝負するのが好きなので、ある程度持久戦に耐えられるよう、展開の要となるカードを厚く採用しつつ、ワンショットキルに頼りすぎないデッキを自分なりに構築してみようと思いました。

各採用カードの説明

フォーマッド・スキッパー初動関連

フォーマッド・スキッパーから転生炎獣ベイルリンクスのL召喚によりパラレルエクシードをサーチし、ベイルリンクスの転生L召喚をトリガーとしてレベル4のパラレルエクシードを2体特殊召喚し、そのままダランベルシアンにつなげるギミックです。

フォーマッド・スキッパーをリクルートできるアーマード・ビットロンと、召喚権を使わずにフォーマッド・スキッパーをリクルートできるワン・フォー・ワンも、同じく1枚初動札になります。

特にメインデッキの展開パーツが転生炎獣の聖域1枚のみで済み、その1枚のパーツだけで7枚の1枚初動札を増やせることから、採用価値が非常に高いです。基本素引きでしか使えなかったパラレルエクシードをサーチして有効活用できるメリットもあり、シナジーが高くなります。

EXデッキについてはベイルリンクスを2枚採用する必要がありますが、代わりにリングリボーが不要になるので、EXデッキは実質1枠の消費で済みます。

レディ・デバッガー初動関連

レディ・デバッガーから転生炎獣ガゼルをサーチし、ベイルリンクスの転生L召喚をトリガーにガゼルを特殊召喚。ガゼルの効果で転生炎獣Jジャガーを墓地に送り、墓地のベイルリンクスをEXデッキに戻してJジャガーを特殊召喚。ガゼルとベイルリンクスでスプラッシュ・メイジをL召喚し、墓地のレディ・デバッガーを蘇生。レディ・デバッガーとJジャガーでダランベルシアンに繋げるというギミックです。

展開パーツとして転生炎獣の聖域、ガゼル、Jジャガー、ベイルリンクス2枚を必要としますが、先のフォーマッド・スキッパーのギミックを流用すると、実質的にガゼルとJジャガーの2枚でレディ・デバッガー3枚を1枚初動札にすることができます。

これだけだと荒魂3枚、幸魂2枚の時と何も変わらないように思えるかもしれませんが、ガゼルとJジャガーは単体でもヒートソウルまでは立てられますし、ガゼルが手札にある状態で初動展開をすると、後述する上振れ展開の盤面になり、妨害数を2つ増やすことができます。

サイバネット・マイニング

サーキュラーをサーチできる1枚初動札として強いですが、手札コストを1枚消費するのが重く、マイニングに対して妨害を打たれると必ず2:1交換になるので、分かりやすいマストカウンターになっています。
不採用でも良いのですが、マイクロ・コーダーでサーチできるのが便利なので、1枚だけ採用しています。

マイクロ・コーダーとサイバネット・コンフリクト

これまで1枚初動札として紹介したサーキュラー、フォーマッド・スキッパー(またはアーマード・ビットロン)、レディ・デバッガーは、2種類が手札にある状態だと、コード・トーカー・インヴァートを経由することで、先と同じように2妨害追加の上振れ展開になります。この上振れ展開時に、マイクロ・コーダーと、マイクロ・コーダーからサーチするサイバネット・コンフリクトが必要になります。

よくある斬機デッキでは、基本的にパラレルエクシードの素引きでしか上振れ展開になりません。それはつまり、展開の途中でマイクロ・コーダーを使う頻度も低いということで、マイクロ・コーダーを採用する価値はそこまで高くありませんでした。しかし、これらの初動札の採用により、比較的安定してマイクロ・コーダーにアクセスできるようになったため、必須採用と言い切れるほどマイクロ・コーダーとのシナジーが高まりました。

ちなみに、上振れ展開の最終盤面はネオテンペスト+ヒートソウル+超階乗+コンフリクトになります。ネオテンペストでマイクロ・コーダーを墓地に送り、展開途中でトランスコード・トーカーから蘇生しておいたスプラッシュ・メイジでマイクロ・コーダーを蘇生し、ヒートソウルを立てつつコンフリクトをサーチする動きになります。

斬機カード

斬機サーキュラーは1妨害では止まらない最強の初動札なので、当然最大限採用します。その他、サーキュラー初動で墓地に送って自己蘇生する斬機シグマ、サーキュラー初動で使う上に斬機Xモンスターに妨害効果を付与する斬機ダイア、サーキュラー以外の初動で斬機モンスターを墓地に3体用意するのに必要な斬機ナブラは1枚ずつ必要です。

斬機マルチプライヤーは、EXモンスターゾーンにネオテンペストがいる状態で、ネオテンペストの効果でデッキから墓地送りされる目的で使われます。この動きにより、ネオテンペストの攻撃力は11000まで上昇するので、ATK 3000以下の攻撃表示モンスターが場に存在すればワンショットキルが可能になります。
アップデートアクセスのギミックをなくしてEXデッキの枠を確保するために、その代償としてメインデッキに1枚マルチプライヤーを採用する必要があります。

上記以外の斬機モンスターは展開やリーサルで必須にならないため、不採用で問題ありません。レディ・デバッガーやフォーマッド・スキッパーなどにより展開力と継戦能力は十分に補強されているので、展開補助要員はもう不要です。

斬機方程式は展開補助に使えるカードで、ほとんどの斬機デッキに採用されています。しかし、このデッキはワンショットキルに命をかけなくて良い構成になっているので、今回は不採用です。

スモール・ワールド関連

従来の斬機デッキでは、スモール・ワールドで増殖するGを含む手札誘発と初動札を互いにサーチできる状況にするには、ドットスケーパーを採用する必要がありました。ドットスケーパーも性能は悪くないのですが、ドットスケーパー単体ではネオテンペストによる墓地送り以外にシナジーがなく、単体で上振れ展開にならないため、活躍しにくいカードだと思います。

このデッキでは、エフェクト・ヴェーラーと屋敷わらし、フレイム・バッファローを採用しています。そうすることで、スモール・ワールドでサーチしたくなるカードにはほぼどのカードからでもアクセスできる状態になります。

フレイム・バッファローに関しては、手札で余った斬機モンスターやJジャガーなどを召喚権を使わずに墓地に送る手段として有用です。もちろん2ドローについても、誘発による追加妨害を狙いたい斬機デッキと極めて相性が良いです。
アーマード・ビットロンやレディ・デバッガーからリクルートやサーチができる他、ネオテンペストによる墓地送り後にスプラッシュ・メイジで蘇生してL素材にするなどの使い方もできるので、使いたい時にすぐ使えるカードでもあります。

手札誘発

少なくともドロール&ロックバード、灰流うらら、増殖するGは強力なので、3枚採用確定だと思います。特にサーキュラーからの初動では2回しかサーチしないので、相手の増殖するGの効果を止める目的で、自ターンでもドロール&ロックバードを使いやすいです。
その他、斬機が環境でかなり増えると思うので、増殖するGに突っ張ってワンショットキルを狙ってきた場合に備え、原子生命態ニビルは2枚はあった方が良いでしょう。斬機以外の相手であったとしても、ニビルはかなり刺さる環境です。

朔夜しぐれについては完全に自分の好みです。自分ターン中で自分フィールドにカードが存在しても効果無効を打てる強みがあり、特に自分ターン中で打てるとバーンダメージを与えやすいです。バーンダメージを与えられれば、ネオテンペストによる超高火力 (ATK 11000、またはATK 6100の貫通2回攻撃) に耐えられるモンスターがほぼいなくなるので、シナジーもそこそこ高いです。

まくり札関連

三戦の才、三戦の号を最大限採用することで、相手の誘発やモンスター効果による妨害に対してリスクをつけにいきます。三戦の号のサーチ先は、先行では魔砲戦機ダルマ・カルマ。後行ではワン・フォー・ワン、スモール・ワールド、三戦の才、ハーピィの羽根帚、拮抗勝負です。これらのカードにより、先行で妨害された場合のケアができるだけでなく、後行で最適な盤面解決札を打てる確率が上がります。結果として、先行の勝率をあまり下げずに、後行の勝率を大幅に上げることができます。
これこそが60枚構築にする最大のメリットであり、カードプールの広がりによって1枚初動札を十分に増やせ、強力なカウンターとして機能する三戦の才と三戦の号が実装された今だからこそできる構築です。

また、斬機デッキはサーキュラーに対してPSYフレームギア・γを打たれるとかなりきついのですが、その場合は相手フィールドにモンスターが存在するので、三戦の号でワン・フォー・ワンをサーチして初動展開を継続できる強みがあります。

三戦の号でサーチできる除去カードはハーピィの羽根帚と拮抗勝負で、ほとんどの対面で機能する拮抗勝負と、自分のフィールドにカードがあっても強力な永続罠などを除去できるハーピィの羽根帚は必須でしょう。

スモール・ワールドでサーチしたいまくり札は、俱利伽羅天童と怒炎壊獣ドゴランです。まくり目的では主に前者をサーチすることが多いですが、特にインスペクト・ボーダーや天岩戸などのメタデッキに採用されるモンスターやバグースカなどの対策としては、後者も役に立つはずです。
壊獣は他にも電撃壊獣サンダー・ザ・キングなどが候補に挙がりますが、サンダー・ザ・キングより攻撃力が低いATK 3000であり、ネオテンペストのATK 11000で攻撃するとちょうどリーサルになるので、相性が良いです。そしてサーチのしやすさについても、フレイム・バッファローか灰流うららを経由すれば基本どこからでもサーチできるので、特に問題ありません。

ちなみに、3枚採用している特定のカードが最初の手札5枚で2枚以上被る確率は、60枚デッキの場合1.67%です。40枚デッキの場合の3.74%(27戦に1回)と比べると、60戦に1回の確率まで下げることができるため、三戦の才などの手札で被ると厳しいカードも60枚デッキでは3積みで問題ないと思います。

EXデッキ (初動展開で使うカード)

初動展開で使う可能性のあるカードは以下の10枚です。

  • 塊斬機ダランベルシアン 2枚

  • 転生炎獣ベイルリンクス 2枚

  • スプラッシュ・メイジ

  • コード・トーカー・インヴァート

  • デコード・トーカー・ヒートソウル

  • トランスコード・トーカー 2枚

  • ファイアウォール・ドラゴン・ダークフルード・ネオテンペスト

これに加えて、ネオテンペストの効果で墓地に落としておくと魔法・罠無効を打てるようになるサイバース・ディセーブルム、斬機超階乗でX召喚する塊斬機ラプラシアンも必須となり、これだけでEXデッキを12枚消費します。

2ターン目以降も考えると、1ターン目に妨害されやすい塊斬機ダランベルシアンと、展開の要となるトランスコード・トーカーは2枚採用すべきでしょう。特にトランスコード・トーカーは、これがないとほぼリンク5, 6に繋がらなくなるので、拮抗勝負などで除外せざるを得なくなった場合やEXデッキ破壊のケアのために2枚目が必須です。

コード・トーカー・インヴァートはスプラッシュ・メイジの代わりとしても一応使えるため、スプラッシュ・メイジは1枚採用にしています。EXデッキの枠が余るのであれば、スプラッシュ・メイジの2枚目を真っ先に採用すべきでしょう。

EXデッキ (2ターン目以降や後行1ターン目に使うカード)

  • Gゴーレム・クリスタルハート

  • ファイアウォール・ドラゴン・シンギュラリティ

  • リンク・デコーダー

Gゴーレム・クリスタルハートは、トランスコード・トーカーとスプラッシュ・メイジが墓地にいる状態でEXモンスターゾーンに出すと、トランスコード・トーカーの蘇生、スプラッシュ・メイジの蘇生、Lモンスター以外のサイバース族の蘇生まで繋がり、クリスタルハートとの相互リンク状態のネオテンペストを出すことができます。
この状態でネオテンペストの効果で斬機マルチプライヤーか塊斬機ダランベルシアンを墓地に送ることで、ネオテンペストが地属性を持つようになり、クリスタルハートの効果②で攻撃力600アップと2回攻撃、守備貫通がネオテンペストに付与されます。
(この時確実に地属性を墓地送りにしたいという意味でも、ダランベルシアンの2枚採用には価値があります)

言い換えると、一度初動展開が通った後は、場に2体のサイバース族を並べるだけで、ATK 6100、2回攻撃、貫通持ちのネオテンペストを出せるということです。
ネオテンペストのリーサル圏内が広がり、しかも強力な展開補助ができるため、クリスタルハートは必ず1枚採用しましょう。

ファイアウォール・ドラゴン・シンギュラリティは、少なくともXモンスターは墓地にいるはずなので、無理なく毎ターン妨害を打つことができる大型モンスターです。リンク6ですが、このデッキではネオテンペストを出せる場面ではほぼリンク6も出せるので、L召喚のハードルは高くありません。

シンギュラリティは展開補助も可能なので、持久戦で用いても非常に強いカードです。リンクマーカーの先にいるモンスターをリンク素材にするだけで、ネオテンペストやトランスコード・トーカー、ヒートソウルなどを蘇生できてしまいます。ネオテンペストによってマルチプライヤーを墓地に送れば、ATK 7000以上のシンギュラリティと対モンスター2回攻撃でATK 5500のネオテンペストが出来上がるので、ほぼリーサル圏内になるでしょう。

どう考えてもアクセスコード・トーカーよりこのデッキとの相性が良いので、シンギュラリティの方を採用しておくことをおすすめします。

リンク・デコーダーは必須枠ではありませんが、このカードがあるとサイバース族を場に2体並べればネオテンペストやシンギュラリティまで繋がるようになり、リーサルを狙えるようになります。
その他にも、1枚初動展開の途中でリンク・デコーダーを経由することで、クリスタルハートと相互リンク状態のネオテンペスト(ATK 6100、2回攻撃、貫通持ち)を立てられるようになります。相手の場に守備表示モンスターしかいなくてもリーサルを狙えるようになるため、勝ちを拾えることが増えるでしょう。

このようにワンチャンスをつかめる可能性が高まるため、リンク・デコーダーはスプラッシュ・メイジの2枚目よりも優先して採用して良いと思います。

採用していないEXデッキのモンスター

・メレオロジック・アグリゲーター
先行では基本的にマイクロ・コーダーを墓地に落とし、次のターンのドローフェイズ時にサイバース・ディセーブルムを墓地に送るため、このモンスターを墓地に落とすタイミングがほぼありません。また、墓地に送られた場合に無効効果が発動するワンテンポ遅い妨害効果であり、妨害したい効果にチェーンして無効効果を打てないため、かなり使いにくいです。

・No. 41 泥酔魔獣バグースカ
比較的安全に時間稼ぎできるため、出せれば強いカードではあります。しかし、増殖するGの打ち所は基本的にシグマの蘇生時であり、それを徹底されるとバグースカを出せる機会がほぼなくなります。
サーキュラー以外からの始動の場合でも、少なくとも3枚以上のドローを許してバグースカを立てる選択はないと思います。その他の妨害によりいつもの最終盤面に到達できない場合でも、ヒートソウルを立てた方が強いです。
そして、そもそもバグースカがあまり効かないルーンやラビュリンス、スモール・ワールドで壊獣をサーチしやすい斬機やVS、その他Lモンスター中心のデッキが比較的多いなど、バグースカがあまり機能しないことも多く、環境を見てもかなり向かい風です。

確かにバグースカの採用によって勝率は上がるかもしれませんが、ほぼ相手のプレイングミス前提のカードだと思います。不採用で良いと思います。

・転生炎獣アルミラージ
適当な手札誘発+パラレルエクシードで初動展開にできるLモンスターです。確かに枠が空いていれば入れたいカードですが、特に現環境ではクシャトリラにEXデッキ破壊されることが多いので、展開の要となるカードを2枚採用した方が安定すると思います。

・リングリボー
リンク1を出すだけならベイルリンクスとリンク・デコーダーがいます。また、罠のケアのために使う場合でも、シングル戦で相手のデッキが分からないままリングリボーを棒立ちさせるリスクはかなり高い上、罠のケアはサイバース・ディセーブルムやサイバネット・コンフリクトでも事足ります。
あまり必要とは思えなかったため不採用にしました。

まとめ

メインデッキを60枚にすることで、継戦能力と後手のまくりを大幅に強化した斬機デッキの紹介でした。副次的な効果として、先行でダルマ・カルマをセットしてターンを渡せたり、γに対してワン・フォー・ワンのサーチから再展開できるなど、時間稼ぎや妨害貫通の手段も増えており、先行でも従来と異なる強みを獲得できています。

初動安定性についても、少なくとも82-83%は先行1ターン目でトランスコード・トーカー+ヒートソウル+超階乗の盤面を作れる手札になります。ガゼル単体などでヒートソウルだけを立てる展開ルートやその他アドリブの2枚初動も考慮すると、86-87%を超えてきます。
これだけ後手のまくりを強化しながらも、初動安定性を高水準で維持できているので、先行もあまり弱くなっていません。むしろ上振れ展開しやすくなり、強力な先行制圧盤面を押し付けやすくなっています。

EXデッキの調整により、持久戦も可能になっています。アクセスコード・トーカーによる2-3枚の破壊はできませんが、魔法・罠が邪魔であれば三戦の号によるハーピィの羽根帚のサーチ、モンスター相手なら貫通2回攻撃のネオテンペストや、壊獣や俱利伽羅天童のサーチで何とかなるので、除去は他で代用できます。
シンギュラリティによってネオテンペストやトランスコード・トーカーなどの蘇生ができる点も強く、最悪シンギュラリティ棒立ちでも毎ターン1妨害できるので、腐ることもありません。

様々なタイトルでオリジナルのデッキを構築してきた私が念入りに調整しており、個人的にかなり自信のあるレシピになっています。参考にしてみてください。

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