マガジンのカバー画像

研究生活セット

108
研究活動,研究生活,研究環境に関連するトピックを集めました。研究とはどういうものか,研究者は何を考えるのかなどを知るためのセットです。
研究者の生活についてまとめた,研究とはどういうものか,研究者は何を考えるのかなどを知るためのセット…
¥1,499
運営しているクリエイター

2020年7月の記事一覧

研究者が陥りやすいバイアスとトラブル

心理学の論文も,著者が1名の単著で発表されるものというのは本当に少なくなってきた印象があります。 研究も,多くの場合は共同作業です。アイデアを話し合い,協同でデータをとり,執筆を分担する……ということもあれば,さまざまな役割のなかで1本の論文が完成することもあります。なかなか,「これは必ずこういうものだ」というルールがすべてに当てはまるわけではありません。また,研究分野によっても,ずいぶんしきたりは違うのですよね。 なかなか厄介な話です。 貢献の捉え方複数の研究者で研究

研究者はどんな研究人生を歩むのか

個人で研究活動を行う研究分野と,共同研究が当たり前の研究分野,いろいろな研究の形態があります。世界中の研究者と連携しながら数十人,時には数百人と連携するような研究のスタイルをとる研究分野もあります。 心理学でも研究のスタイルはさまざまです。一人で論文を書くこともありますし,数十人の著者のなかの一人となることもあります。 でも,なんとなく,「偉くなると著者の順番の後ろのほうに名前が連なることが多いんじゃないかな?」という印象を抱くのではないでしょうか。でも,もちろんこれも研

南アフリカで開催された国際心理学会の発表内容を振り返る報告

コロナウィルス感染症(COVID-19)のおかげで,今年海外で開催される予定だった国際会議が軒並みキャンセルや延期となっています。 心理学では4年に1度,世界規模の大きな学会が開催されます。ICP (International Congress of Psychology)と呼ばれる学会です。 2016年の大会は横浜で開催されて,2020年はチェコのプラハで開催される予定でした。 ところがコロナウィルス感染症によって中止になってしまいまして,どうなったかというと,1

見えないものを知るには色々な方法がある

今回の記事の内容のようなことは,ひとつの頭の体操だと思ってもらえればと思います。 何か曖昧なものを把握しようとすることは,研究をするときだけに試みられるものではありません。テレビ番組の中でもよく試みられますし,普段の生活の中でも考えるべきことがある可能性があります。ゲームをしてみたり,審査をしてみたり,クイズに答えたり,観察したり,さまざまです。 特に,抽象的な何かを測定するときには,その測り方が複数あるということを考えておくことは大切だと思います。 お笑いコンクールの