見出し画像

小説:狐笛のかなた 上橋菜穂子

4/25読了

感想の書留、ネタバレ注意。

この作者には獣の奏者ではまった。
児童文学で括るには惜しく感じる。

設定とか世界観は作品によってしっかり異なるのに、根本の部分が同じようでそこに惹かれるものがある。

たくさんの人たちの、怨みも、憎しみも、哀しみもわかる。どうしようもなく、もつれてしまっているこんな糸玉、もうだれにも解くことなんてできないだろう。

生きる上で何が大切で何を守らなければならないのか、考えればわかるはずやのにその答えを見ようとしない人間を悲しく思う。

時代や世界を越えて大切なものの本質は変わらんはずやのに。

いま戦争している国もある中でより強くそう思ったなー。


人を想う気持ちは今も昔も変わらない。

あまりにも悲しいハッピーエンドやけど、心温まる読後感。

草木のいきれ、生き物の息遣いを直接感じてるかのような情景描写が良すぎる!!魅力的な情景!!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?