僕は僕 君は君

夕暮れ時の くれないの空
朝焼けとよく似た 双子の空
それでも双子には なりきれない
僕が二つに 見えるだけ

夕暮れ時に なぜ染まる?
朝が来るとき なぜ染まる?
同じ紅の 絵具は決して
僕の手には 二度と戻らないのに

今日は空が きれいだなんて
のんきに人は 僕を見る
僕は僕で いたいんだ
僕が日ごとに 変わってく?
そんなの僕は 信じたくないよ

僕は僕 君は君
何を隠そう 自分という存在
それを悩める 君は素敵
僕が悩むのは 二人の僕


虹がかかった 僕を見て
人はきれいと 口に出す
突然現れた 虹の絵具に
僕はただ 染められただけ

それが美しいと 言うのなら
僕は僕の 色になれない
美しさを捨てるのか 自分を捨てるのか
道を選べない 僕は
ただ立ち尽くすだけ

僕は僕 君は君
思いが重なる それは奇跡
僕一人だけでは 奇跡は起こせない
だけど僕は 君の色には染まれない


僕は僕 君は君
二つを重ねれば いいことあるって
誰かが言ってる でもそれは
真実なの?真実じゃないの?

僕の色は 僕の色のまま

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