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命日によせて〜Robert Capa

写真に興味がない人でも名前くらいは聞いたことがあるか、下の写真は見たことがあるかも知れない。
タバコを銜えた写真がやたら多い。
なかなかの伊達男である。

SPAIN. Cordoba front. September, 1936. Death of a loyalist militiaman.

ライフ誌に掲載されたこの写真で「ロバート・キャパ」という名前は広く知られるようになるが、初期の作品はビジネスパートナーであったゲルダ・タローとの共同作品になっていて、この写真もタローが撮った物という意見もある。
因みにゲルダ・タローのタローは岡本太郎から付けた物。

個人的にロバート・キャパは、この作品からだと思っているのが、この D ディの写真である。
プライベート・ライアンで、その上陸の様子が描かれていたが、あの中で写真を撮って来るなんざ正気の沙汰じゃない。
そんな中100枚以上の写真を撮るが、助手が現像に失敗して、残るのは11枚とも8枚とも言われている。

icp 886 On the road from Namdinh to Thaibinh. May 25th, 1954. French military patrol.

戦後、アンリ・カルティエ=ブレッソン、デヴィッド・シーモア、ジョージ・ロジャーらと「マグナム」を結成。
1954年4月、「カメラ毎日」の創刊記念に来日、東京で「ライフ」から第一次インドシナ戦争の取材を依頼されベトナムへ。

VIETNAM. May 25, 1954. Motorcyclists and woman walking on the road from Nam Dinh to Thai Binh.

5月25日、午前7時にナムディンのホテルを出発、タイビン省のドアイタンにあるフランス軍陣地に向かう。午後2時30分ころドアイタンに到着。2名の後輩カメラマンと共にフランス軍の示威作戦へ同行取材中の午後2時55分、ドアイタンから約1キロの地点にある小川の堤防に上った際に地雷に抵触、爆発に巻き込まれ死亡した。

wikipedia


VIETNAM. May 25, 1954. On the road from Namdinh to Thaibinh. One of Capa’s last pictures.

これが亡くなったキャパのカメラに残されていた最後の1枚である。
もう1枚別のカメラでカラーを撮ったらしいが、ほぼ同じ場所らしい。
カメラはコンタックス。もう1台はニコンだったらしい。
地雷を踏んだ堤防とは右側に見えているから、ここから右へ移動しつつニコンでカラーを抑え、そのまま堤防を上がった所で地雷を踏んだ事になる。

享年40歳。
戦場カメラマンとして、一日でも長く失業状態が続く事を願っていた。

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