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人気テーマパーク

決してこれは批判とかではない。
これは前もって書いておかなくてはならない。

刈谷ハイウェイオアシス

愛知県に住んでいたころは車で通勤するのがほとんどだったのだけど、だいたいは時間に余裕をもって下道を使うが、時間が押していたりする時は高速道路を使っていた。
岡崎市から通っていたころは往路だけではなく復路で使うこともあり、途中にトイレやちょっとした買い物で立ち寄るのが「刈谷ハイウェイオアシス」であった。

実はここが、

2009年度の年間入場者数は8,300,000人[1]であり、これは日本の遊園地やテーマパークでは東京ディズニーリゾートとユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)に次ぐ数字である[2]。

wikipedia

らしいのだ。
ちょっと古いデータだからアレだが、直近の売り上げもコロナ前を取り戻しているというから大したものだ。

ここは地元で採れた生鮮食品の直売やスーパー銭湯、激安価格の遊園地などが併設されていて、高速道路利用者だけではなく、一般道からも利用することができる。安価で利用できることで集客し、地元に密着しながら継続的な利用を促進する「刈谷モデル」と呼ばれるビジネスモデルにもなっている。
たしかにいつ行っても駐車場は混み合っていた記憶がある。

これは愛知県に限ったことではないだろうが、大都市以外の場所は移動の手段が自動車中心にならざる得ない。
最寄りの駅までの交通インフラが整備されていないから駅まで行くのにも結構な時間がかかってしまう。だから電車を利用してどこかに行こうとすれば、わざわざ近隣の駅の駐車場に車で行き、そこに車を置いて、そこから電車なりで行くことになる。
実際にそれは非常に面倒だし、そのまま車で行くのよりも幾許か余計なコスト(駐車料金)が発生する。
これは車で目的地まで行っても同じだが、出かける人数や駐車料金、ガソリン代、距離によっては高速料金などと、電車の料金を比較してもコスト的には、やはり電車に分があるのだろう。
だったら車を置いて出かければ...というのは一部の都市部の住人の意見である。

車で出かければ、当然行き先にも駐車場が必要になる。
これは車を利用するにあたって、場所やコストにおいて存外に大きな問題である。
だから大きな駐車場があり、そこからあまりあちこちに行かなくて済む場所を選ぶ。
遊びや買い物が一ヶ所で済み、さらに駐車場料金が割引になったり、ことによればタダになる。
しかも家からドア・トゥ・ドアなら、運転する人にとっても、また小さなこどもがいる家庭なら大変に便利で楽である。
郊外型のSCやこういった施設に人気が集まるのは、そんな理由もある。

地域性

先にも書いたが批判ではない。
つまりは「他に行くところがない」のだ。
大都市と書いたが、これは東京23区内や大阪市内の限定された地域と書いた方がいいかも知れない。
23区以外では東京だって公共交通機関だけでは生活しにくいのだ。
つまり日本の大半は、車での移動が中心になっているのではないだろうか。
そうでもなければ桁が違うとは言え、数多ある遊園地やテーマパークの中で全国三位がサービスエリアだというのに説明がつかない。同じ伊勢湾岸道には「ナガシマリゾート」があるにも関わらず、である。

その先にあるもの

かつて住んでいた岡崎市は愛知県の地方都市であるが、とにかく住民の主な移動手段は車であり、一軒の家に大人の数だけ車がある、なんていうのも珍しくなかった。
自宅が駅からちょっと距離のあるところだったので、たとえば飲みに行った帰りなどにはタクシーということになる。バスもあるが本数は少なく最終も早い。
トラムのようなものがあったらな、と感じることが多くあったが、岡崎あたりは自動車製造の関連会社が多く、そうなると交通量が多くなるから、今さら車道を潰して電車を、というのは現実的ではないのだろう。かつては市電もあったようだが廃止されて久しい。

これから高齢者が増える中、今までどおりの車を取り巻く環境が続いていくのは、第二次、第三次の交通戦争を招く気がしてならない。
実際、高齢者の操作ミスによる事故が後をたたない。
こうした施設が人気なのは良いとして、その裏に見え隠れするものが気にはなるのである。

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