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ジュピター

M2, Eastman Double-X 5222(ISO400)

現像はR09を1:50で希釈。水道水を氷で温度調整し、20℃丁度にして11分。
R09はちょっと変わった性格をもつ現像液なので、これがノーマルだと言い切る事はできないが、コントラストやエッジの立ち方は個人的に好みであった。

M3, Kodak Tmax400

ジュピター12について。
対称型の、例えばSWCについているビオゴン38mm F4.5やシュナイダーのスーパーアンギュロン同様に様々な収差はよく抑え込まれている。
描写は特筆するようなことはないが、ヌケのいい鮮やかな発色である。コントラストも高い。

R-D1s
M3, Kodak Tmax400

ホロゴンの様に超広角であればコサイン4乗則の影響をまともに受けるが(とはいえホロゴンは驚異的に周辺光量落ちを抑えられている)35mmという焦点距離のせいなのかほとんど気にならない。
またビオゴンの特徴でもある歪曲収差の少なさもそのままで、若干の糸巻きを見る事もあるがぼくはまず気にならないレベルであった。

M3, Kodak Tmax400

ロシアンコピーだと言う事に拘りがなければ存外にバーゲンプライスなレンズではないかと思う。
後玉がデカいので取扱注意ではある。

とまあ、そんなことはどうでもよくて、これらの写真は2012年から2013年くらいの写真なのだけど、ずいぶん楽しく撮ってるなァと思う。
今は楽しくないのかと問われると、そんなことはないのだけど、やはり気持ちが動いて写真を撮ってる感が明確に感じるのは10年前の写真だ。

もっと若いころに撮ったものはどうかと思うと、今すぐ手元にないが、これまたずいぶん退屈な写真を撮っている。
あれこれ試しながら撮っていて、これが撮りたいとかの衝動よりも露出を気にして、ピントを気にして、構図を気にしてと余計なことばかりが先立っている。

心技体というか、そういったものが1番充実していたのは10年くらい前なのかも知れない。
まだカメラもフィルムも安かったしなァ。

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