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【経営の話】お客様へ良い商品を。欲しいと思ってもらう事の大切さ。#208

皆様、おはようございます。
佐伯です。

日々、商談を重ねていると「これは素晴らしい商品だ!」と感銘を受けることが少なくありません。
作り手のこだわりや、品質への真摯さなど言葉では表現できないプロフェッショナルな仕事を感じます。

私は特にこう言った商品をお客様に知って頂き感動を共有できないかといつも考えています。

今回、お話したいと思うのはどのようにして、生産者さんからお客様の手へ素晴らしい商品を価値を高めて手渡すかの重要性と私が取り組んで失敗したことなどをお話したいと思います。


①商品の価値を高めて販売する「商流」について

生産者さんから私たち小売業者を通じてお客様に商品をお届けする一連の流れを「商流」と呼びます。

営業などをご経験されたことのある方はよくご存知かと思いますが、改めて整理します。

商流とは商品の販売だけではありません。
例えば、髪を切る、マッサージをするなどお客様へ無形のサービスを提供し対価を頂くことも含まれます。

そして最も大事なことはお客様の手元に届くまでに価値を最大限に高めることです。
言わば、工場で作られたままの状態では宝石の原石なのです。

商流とはこの原石を磨き、整え、特徴を整理し、如何にしてお客様をご満足させることができるかがとっても重要になります。

と、一般的にご説明するとこんな感じですが意外と1つとても大事な要因が抜けています。

それは誰(どのようなお客様)にアプローチするかと言う視点です。

次にこの誰にアプローチするかと言う点について私の失敗談を踏まえてご説明したいと思います。

②素敵なトマトジュースをどう売ろう?

多分、色々な学びのあった商談はこれかなと思います。
結果としては本当に価値の分かるお店に置いて頂けて、欲しいと言っていただけるお客様も恵まれて良かったですが、最初は大苦戦しました。

無添加、無糖でもとっても甘いトマトジュース。
1本2,400円。

これを売ります。
言うのは易し、行うが難しです。

まず、トマトジュースという市場にを見てもカゴメさんなど大手飲料メーカーさんが同等品は市場に出しています。

またそう言ったトマトジュースは大規模生産と安定した流通網で安価に手に入ります。

要は正攻法で行くと真っ赤なレッドオーシャンなんですね。

無知というのは恐ろしいもので、全然そんなことも考えずに最初は営業していました。

最初はレストランなどの飲食店に営業しました。
理由は、「美味しいトマトジュースだから飲食店さんも欲しいと思ってくれるはず!」という実に安易な考えでした。

結果は見事に玉砕でした。
また、恥の上塗りですが営業をしたお客さんの層も全く考えていなかったのですね。

とあるバーの店長さんに言われたのが今でも心に刺さってます。

ウチは2次会、3次会で使ってもらう店だからね。正直、お客さん、酔っていて味なんて分かってないよ。だからお宅の扱ってるトマトジュース、美味しいけどお客さんには刺さらないよ、だって極端な話、酔えれば良いもん。

全然、結果が出なくて色々とトマトジュースを使った美味しい料理やカクテルなどを調べては提案したのですが大敗北です。
ぐぅの音も出ませんでした。

その時に気付きました。
美味しいトマトジュース」と「高価でも買っても良い」というポイントはあくまでも自分(私)の視点だったのです。

不特定多数のお客さんや、質より量や別の「酔える」や「激安」などを求めるお客様をターゲットにしているお店とは圧倒的に相性が悪いということを学びました。

では、どうする?
すごい考えました。
自分なりに出した答えは、

・有機栽培や無添加など素材にこだわるお店
・素朴な味わいを好むお客様が集まるお店
・カフェや料理と共にお家でも楽しめる物販も併設しているお店
・発信力の強い女性が好むお店

でした。
そして地元の飲食店に色々と行きました。
と言うより今も行ってます。

最初、食べに行き店主と軽くお話して。
また食べに行って自分のお店を少し紹介して
もう一回食べに行って、最後に商品を提案するという感じです。

なぜ3回もまどろっこしく行くかというとお店の店主と私が仲良くなれるかということを確認するためです。

ビジネスといったら無機質な感じがしますが、結局は人対人のお付き合いなんだと気付きました。

だからこそ相性、フィーリングの合う方と一緒にお仕事をした方が良いと気が付いたのです。

というか、その方がストレスが掛かりません。
結果として長く楽しくお仕事ができます。

これは現在進行形で大事にしている私の考えです。

③まとめ

商流なんて難しい言葉を最初に出しましたが、結局は人対人のコミュニケーションの結果だと私は考えます。

ドカンとたくさん安く仕入れて、たくさん捌くのも一つのやり方だと思います。
ですが、自分には合いませんでした。
なんせ競合はたくさんいますからね。
その分、心労も多かったです。

個人的な考えですが、私はじっくり関係を育ててお客様のニッチな要望を丁寧に拾ってく方が好きです。

その方が心穏やかに商売ができるからです。

人それぞれ、千差万別やり方はあると思いますが、皆、失敗を重ねて積み上げて気付きを作って行くのだと思います。

最初から上手くは行きません。
今でも失敗の連続で反省の日々です。
決して経営も楽な状況でもないですが、失敗を分析し次に活かし着実に歩みを進めている感覚はあります。

これから起業しよう、経営に悩んでいるという方の一助になればとても嬉しいです。

それでは皆様、ご機嫌よう。

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