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【健康の話】初めて知った深刻な薬不足。処方箋どおりの薬が用意できない現状について#272

皆様、こんにちは。
佐伯です。

さて火曜日から発生した息子の風邪。
看病とお仕事の両立に夫婦共々四苦八苦している我が家です。

息子の熱は2日経過しても未だ38度台と高く、頓服が切れたので再診のため掛かり付けのお医者さんに診てもらいました。

幸いにもコロナやRSウイルスではなかったのですが、咳が少し目立ってきておりウイルス性の気管支炎の可能性があるので子供用の咳止めを処方してもらいました。

そこまでは良かったのです。
問題はここから。
いつもの薬局にアプリで処方箋を送信したところ数分後に薬局からお電話がありました。

「大変申し訳ありません。処方箋にある咳止めが当店には在庫がなくキャンセルさせて下さい。」

最初の1回目は「そんなこともあるのかー」と軽く考えていました。
再度アプリを使用して別の薬局に処方箋を送信。
すると数分後に着信あり。

とても嫌な予感がしました。
電話に出てみると、

「大変申し訳ありません。処方箋にある咳止めが当店には在庫がなく(以下同じ)」

と在庫なしが連続で来ました。
流石に焦ってきたので掛かり付けの先生に相談し取り扱いのある薬局さんを紹介して頂き事なきを得ました。

しかし、私も持病の薬以外の薬の事情については疎かったのですが少し調べてみると全国的に薬不足が深刻化しているそうです。

簡単にまとめますと、

ジェネリック薬メーカーの不祥事: 2020年以降、ジェネリック薬メーカーの製造や品質管理の不正が次々に発覚し、業務停止処分が相次いだことが影響。これにより、多くの薬の製造と供給が遅れている。

原材料の外国依存: 日本の製薬会社は、医薬品の原材料を主に中国やインドから輸入している。この依存度の高さが供給不足の一因となっている。このことから新型コロナウイルスのパンデミックや地政学的な緊張により、原材料の供給が不安定になっている。

生産能力の限界: 国内の製薬会社は、需要に対して生産が追いつかない状況である。特に、需要が急増した時期には生産体制の整備が追いつかず、供給不足が顕著になっている。

産業構造の問題: 後発薬(ジェネリック薬)の供給を持続的に安定させるためには、産業構造の改善が必要。効率よりも製造と出荷を優先せざるを得ない状況が続いており、品質管理や生産体制の見直しが求められている。

政府はこれらの問題に対処するため、製薬会社に対して増産要請を行い、国内での原薬製造能力の拡大を推進していますが、短期的な解決策は限られており、長期的な取り組みが必要とされている。

出典:ニュースイッチ

最初の原因は富山県民としては耳の痛い話ですが、それを抜きにしてもグローバル化によるサプライチェーン弊害と高圧経済による人手不足、後発薬の産業構造の抜本的な見直しが重要だとわかります。

わりかしどの業界においても似たり寄ったりの話はあるかと思いますが、薬が無いのはしんどい問題です。

また政府が後発薬を推進する理由は様々あると思います。
市場に任せた価格の低下、特許の切れたメーカーが創薬へのチャレンジを促すなどなど。
ですが最大の理由は医療費の削減でしょう。

端的に言えば、社会保障問題に行き着くかと想像します。
今の健康保険料では高齢者の方々が消費する医療費を賄うことができないと言うことかと思います。

この議論については随分されていました。
私も健康保険料が高いなとは思っていました。
しかし、今回初めてこの問題が子供や若者の健康にまで悪影響が及んでいるとは思いもしませんでした。

ミクロで考えれば、親として熱と咳で苦しむ我が子を1秒でも早く良くしてあげたいと願います。

マクロで考えれば、若者が風邪や病気で一時的に働けなくても適切な投薬ですぐに復帰できれば国全体の生産力は落ちません。

国家の屋台骨である国民の健康。
現在の制度が本当に真の意味で平等なのか、今一度議論すべきだと感じた日でした。

それでは皆様、ご機嫌よう。


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