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リンジョウカン

ショット前の素振りは何回ですか?
別に回数に制限はありませんので、スロープレーにならなければ気の済むまでやってもいいのでしょうが、私はコースレッスンで見ていてどうしても「気持ちが悪い」素振りがあります。
こんな素振り、うっかりやっていませんか?

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皆さんは上の動画と下の動画を見て違いが判りますか?

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お判りいただけただろうか?
ちょっと夏っぽくホラー番組のナレーション風になりましたが、判る人には前者の素振りはとても気持ちが悪いのです。

もし、二つの動画を見比べて気づかない場合は、うっかり自分がコースで同じ素振りをしている可能性がありますのでご注意ください。

答えは、最後の方に記述されていますので、読み飛ばして結構です。しかし、ティーチングプロ、インストラクター、指導関係者の皆様には、最後まで読んでいただければ解説付きで答えがわかると思います。
是非、感想を聞かせていただければとても励みになります。

まず、素振りを行う目的なのですが、
・自分の動きの確認をする
・ライ、傾斜を確認する
・力加減のイメージづくり、リハーサルを行う etc.

があります。
ツアーで活躍するプロゴルファーの中には、素振りを一切しない人もいるのですが、多くのゴルファーは素振りをプリショットルーティンに取り入れています。

最近では、「プリショットルーティン」という言葉は広くスポーツの世界で使われるようになりました。
アマチュアゴルファーの中には、「儀式ですか?」と聞きたくなるような人もいますので、スロープレイにならないようにご注意ください。特に、ショット前に構えのチェック項目がたくさんある人は自覚症状がない場合もありますので、心許せるゴルフ仲間に一度聞いてみてください。
「俺って、ルーティン長くない?」と。

素振りを適当にやってしまうと「マッスルメモリー」として脳の運動野に短期記憶にとして残り、次に行う実際のショットに悪い影響を与える場合があります。
ですから、本番さながらに、とまでは言いませんが、リハーサルの気持ちで臨場感を持って素振りをすることが大事です。

自分の動きやライ、風、狙うポイントなどのいわゆる確認事項が漏れなく、チェックできている状態。払うべき注意が払えている状態をスポーツでは「集中している状態」と定義されています。
インターバルのレストランのランチのメニューの事なんか考えていては、素振りの効果も激減してしまいます。しっかりと、リハーサルすることが大事なのです。

この素振りが手抜きだと高いパフォーマンスを発揮することが難しくなってしまいます。
ダフりやスイング軌道は素振りの段階で、兆候が見られることがあります。特にアベレージゴルファーの多くは、「ミスショットのリハーサル?」と聞きたくなるような素振りをして、全く同じ動きをなぞりミスショットをしてしまいます。
まずは、良いショットを生み出すための準備が必要になるのです。

今回の動画ではありませんでしたが、アプローチも同様です。ゴルフを始めたてのビギナーやスコアの伸びに悩むアベレージゴルファーはアプローチでのバックスイングの振り上げ幅が大きすぎる場合があります。
周りからは、素振りの時点で「それ大きくない?」って思われているのですが、本人は練習場でアプローチ用の動作確認の練習をしていないから、素振り通り大きく振り上げて、(少し勘の良い人は途中で身体が反応して、ダウンスイングを減速させて)結局、ダフったり、トップしたり、オーバーさせてしまったり、様々なミスをしてしまうのです。

このようなミスを防ぐためにも、素振りは重要なヒントをくれるリハーサルなのです。
もし、「ボールを2球打てるならいいスコアで回れるのに、、、」とお思いのゴルファーは素振りをしっかりと行ってみてください。イメージがはっきりしてくれば、ラウンド中2球打てるのと同じくらい、効果的なテクニックです。

2球打てるなら、2球ともちゃんと振った方がいいですよね?
つまり、本番でボールを打つ時と同じ動きを事前に作っておくことが重要なのです。
もし、リハーサルでは「少し肘を折りたたんだ形」を意識してでスイングして、
本番で「肘をたたまないよう」に意識してショットしたら、果たして事前のイメージと同じ結果が出るでしょうか?
そもそも、異なる動きをしているのです。
※この場合、寸分違わず同じ動作が繰り返せるかどうか、という話題は全く次元が違うのでご注意ください。

答え合わせ。
二つの動作の違い、判りましたか?
答えは、
「構えと素振りの時に足の位置を変えているか、いないか」
でした。
ボールにアドレスして、そのままスイングすれば、素振りどころか、クラブとボールが当たってしまいます。
ボールに当たらないように、スイングする必要があるのですが、足の位置を変えずに素振りするためには、想定のボールの高さを変えるか、肘を折りたたんだり、身体を無理やり起こしたりしながらボールに当たらないように振らなければなりません。

バンカーショットや極端に足場の悪いライであれば、ボールの少し上を振り、振りぬきのイメージを作ることは動作の確認にはなるかもしれません。
通常のスイングでこの素振りを行うことは(特にビギナーやアベレージゴルファーには)、周りから見ると、ミスショットがイメージできてしまい、非常に「気持ちが悪い」のです。

ショット直前の素振りの際は、面倒でも半歩下がってボールを打ってしまわない位置でリハーサルをすることが重要なのです。


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