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クロストレーニング9月24日 カラダを操る

日本クロストレーニング協会の9月例会のコンテンツは、
「たーきー先生」こと
奥山貴成先生の
「身体を快適に乗りこなすためのトレーニング」

ヨイショ記事にするつもりはないので、
本気で正直な雑感と運動学的な評価をしてみたいと思います。

お世辞や忖度は一切しません。
たーきー先生に個人的な恨みはありませんが、
つまらないお世辞で喜ぶ先生ではないと、
厳しい内容も受け入れてくれると信じて
カネトモなりの切り口で、
まとめたいと思います。

ダンス経験者はさすが「身体の扱い」の専門家

ですが、

後半で教えてもらった歩き方は、
あまり私の地元栃木
でやることはおすすめ
できません。

もし、
栃木の街中でやったら
元気な喧嘩自慢の中高生に絡まれてしまうでしょう。

くだらない冗談はさておき、
今回のテーマ「身体を快適に乗りこなすためのトレーニング」
「身体を乗りこなす」という点で違和感を覚える人もたくさんいるかもしれません。
「カラダを操縦する」とか、
操るなど、言い回しは様々あります。

運動学や解剖学、教育学の分野でよく使われる
この感覚、フレーズですが
一般的ではありません。

私たち、ゴルフのティーチングプロとして指導をしていると、
非常に強く感じるテーマです。

一般的ではありませんが、ぜひこの機会に認知を広めたいテーマです。

「身体を乗りこなす(操る)」というテーマは、
さすがダンスを専門家ならではとも言えるポイントです。

道具を使うゴルフ
カラダのみで表現をするダンス
対極のように見えて、実は感覚的には非常に共通しています。

ダンスなどの表現系の動きは、
「自分のカラダを道具として考えている」要素が大きいのです。

道具を使うゴルフでは、
「わかっているけど、カラダが言うことを聞かない」
とか、
「道具を扱うせいで思い通りに動けない」などと言う場合があります。

思い通りに動けないもどかしさの根源

思った通りに動けないことのもどかしさ
言葉に表れているのでしょう。

実は、身体のみを扱うダンスも同様に、
「自分のカラダが思うように動かない」と言うもどかしさ
言葉にする人が多いのです 

このもどかしさを感じる人に共通する自意識がみられます…
それは、

自分のカラダは自分が思い通りに動く(はずだ)

と思っていると言うことです。

そもそも、

自分のカラダを思い通りに寸分違わず動かせる人はいません

このように書くと、
「そんなことはない」と反論したくなるかもしれませんが、
私たちは、大きな誤差の範囲にいきています。

例えば、
歩く際に
「右足はこの位置に1cmも違わず出す
  そして、左足はこの位置に1cmもずれずに…」

とは、考えません。
そんなことを考えていたら、脳のキャパがあっという間にパンクして、
朝起きて、朝ごはんを食べる頃には疲れ果ててしまうでしょう。

多少の誤差は無視して、
行動の目的を達成します。

つまり「ベッドから起き上がって、水を飲む」といった、
細かい指示を出来る限り削ぎ落として脳の省エネを図っているのです。

だから、詳細に意識を行き届かせて動くと言うことには、
人間は慣れていないのです。

ダンスというのは、
手を伸ばす角度が少しでも違えば
「異なる振り付け」になってしまいますから、
厳密さ極致のような動きです。

私が教えているゴルフも、
振り上げるクラブの高さが少しでも違えば
飛んでゆくボールの飛距離が大きく変わってしまいます。

ゴルフは飛距離と方向性のスポーツです。

飛距離の誤差がパフォーマンスに直結するので、
自分が思った通りの高さまでクラブを振り上げて、
スイングできることが重要です。

それでも、自分が思った通りに打つのが難しいのがゴルフです。

自分が思った通りに動けているかどうかをチェックして、
思い通りに近づけるトレーニングが必要。

では、思い通りに動けるかどうかをチェックするために必要なものを考えてみましょう。


ダンスのスタジオの必ずあるもの…です。

今回のセッションで使用された会場にも大きな鏡がありました。

鏡のあるスタジオ

私がクロックスケールメソッド®︎という、
ゴルフ上達の教材に必須環境として挙げているのは、
スマホなどの自撮りができる環境です。

自撮りができる環境づくりはゴルフの新常識

鏡で動きを観察するのも、
スマホで確認するのも、
自分の動きが思い通りにできているかどうか
より正確に評価するための手段です。

これは、自分を客観的に評価する

メタ認知

という、比較的新しい脳科学の研究で使われる用語です。

柔道で活躍した「谷亮子」(田村亮子)さんは
試合の時、自分を上空からみている感覚
で闘っているとコメントしたことがあります。

バイオハザードのような、没入型の景色ではなく、
自分を客観的に見るような感覚でパフォーマンスを行う。

没入型視野

これが、自分のカラダを乗りこなす(操縦)する感覚に繋がっているのではないか、と私は考えています。

メタ認知型

動画などでみてみると、意外と
「え?自分って、こんな動きをしているの?ショック〜…」
となってしまうことが多々あります。

メタ認知の始まり

メタ認知による自分の動きの評価は、
良いパフォーマンスをするアスリートには、
非常に強い相関があります。

良いゴルファーは常に3つ以上の視点で自分の動きを評価できると言われています。

メタ認知の例

おそらくですが、、、

ターキー先生が、指導してくれるカラダの扱い方をトレーニングすると、
自分の動きを客観的に評価する能力が爆上げすることが、私の主観ですが、感じられました。

自分の身体であっても、体調によっては
腕が重く感じられる時もあれば、
脚が短く感じられる時もあるでしょう。
回転の動きをすれば、
遠心力によって外に引っ張られる感覚があるはずですが、
それが強く出るポジションと、
遠心力が抑えられるポジションは、
異なったポーズのはずです。

ゴルファーやダンサーに限らず、
格闘家も他の球技や競技のアスリートも、
もっと「自分のカラダは自分が思っている通りには動いていない」ということを
自覚した上で、様々な認知に関するトレーニングを積んでゆくことが
重要なのです。

私、カネトモが提供している
ゴルフレッスンも通常の
レッスンとは大きく異なると言われていますが、
私が学んできた過去や、
経歴、競技に関する考え方などが色濃く影響しています。

https://youtu.be/oLcfgp4vOVg

ゴルフが上手くなりたい、興味がある方は、ぜひご覧いただきたいです。
(長いのでやる気のある方だけ💧)

実際に行われたセッションに関しては、
ターキー先生の有料レッスンをぜひ受けてほしいところですが、
息が切れるような、きついトレーニング…
というよりも、
脳が汗をかくトレーニングでした。

どんなスポーツにおいても必要な
「自分のカラダを意のままに操るトレーニング」としての位置付けが、
できる内容だったと思います。



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