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【実質0円大学生活のすすめ】第31回:シラバスの読み方(5)「6.成績評価方法」を深読みしてみる

シラバスの行間を読む:成績評価方法

今回はちょっと戻って、第27回で紹介したシラバス項目の「6.成績評価方法」について深読みします。

【参考:第27回の項目リスト】
1.科目名
2.担当教員名
3.単位数
4.授業の目標
5.授業の内容
6.成績評価方法
7.授業スケジュール
8.テキストと参考文献リスト
9.担当教員へのコンタクト情報

大学・大学院における成績評価方法について

大学・大学院の成績は一般的に5段階評価となっています。点数は、出席、平常点(積極的発言など授業への貢献度)、レポート、期末試験の成績から算出され、科目によってその比率は異なります。

【5段階評価】
AA(ダブルエー) or A+ or S 100-90点
A             89-80点
B             79-70点
C             69-60点
F(フェイル) or D             59点以下=不合格

さらに、在学中のすべての科目での成績状況を示す指標にGPAがあります。Grade Point Average の略で、上記の5段階評価にそれぞれ割り振られたポイントを合計して科目数で除して算出します。 すべての科目でAAをとれば、GPAは4.0になります。

【GPA point】
AA              4
A                 3  
B              2
C              1
FまたはD  0
 

GPAはとくにアメリカの大学・大学院への留学を検討している場合には、最大値4.0に近づける必要があります。つまり、ほとんどの科目でAAを取る必要があるのです。

「実質0円大学生活」の科目等履修生にとっての成績の考え方

第27回では成績評価について次のように記しました。

「実質0円大学生活」的には、成績評価はあまり重要なポイントではありません。

【実質0円大学生活のすすめ】第27回:シラバスの読み方(1)ふつうに読む

というのは、科目等履修生には「卒業」という目標がないからです。そして、そのために単位を気にする必要もありません。そう考えると、一般学生と比べて非常に自由な立場にあります。履修計画も不要であり、場合によっては、毎週のレポート提出や期末試験を受けなくても何の問題もありません。

しかしながら、科目等履修生として自由な立場で在籍しているからこそ、AAを目指す必要があります。なぜなら、良好な成績は担当教員との知的人間関係を良好なものにするからです。

科目の担当教員の立場で考えてみましょう。優秀な成績を収めた受講者は一目置かれる存在になります。自分の講義を熱心に聞き、よく書けたレポートを毎週提出し、期末試験の成績が満点に近い、となれば高評価が与えられるわけです。

もし、科目等履修生として受講している自分がこのような存在であれば、その教員と話がしやすくなります。そうすれば、授業では触れられず、テキストにも書かれていない、貴重なアドバイスや情報をもらえる可能性が高まります。それは「実質0円」どころか、人生を激変させるようなプライスレスの体験になるかもしれません。

以上のような理由から、「実質0円大学生活」の科目等履修生として授業を受けるのであれば、一切手を抜かず最優秀者を目指すことをオススメします。

今回のまとめ

- 大学・大学院の成績はAAからF(D)までの5段階で評価される
- 在学中の学業成績の指標としてGPAがあり、留学の際に問題となる
- 「実質0円大学生活」の科目等履修生には、学務上の成績評価は関係ないが、担当教員との良好な知的関係を築くためには最優秀者を目指す必要がある

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