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「またあエるよ」─𝐄𝐍𝐃𝐈𝐍𝐆 𝐍𝐎𝐓𝐄─から読み取る風見くくの生きざま

今回のソロライブもとても、とてもいいものだったので
感想と考察を交えて風見くくさんという素敵なVTuberさんを紹介させてください。

活動歴も気付けば長くなり、外部コラボの多さから推しでなくても
知っている方は多いかと思います。そんな方はもちろん、
全く知らず何故かこの記事にたどり着いたという方にも是非本編を見ていただきたいです!
なんといっても今回のライブは全編無料!もう記事みる前から見るわ~!って方はどうぞこちらのURLへ…!

一旦本編見る前にこの文章読むか~という方はおそらくほとんどいないと思いますが、
もし読んでくださるのであれば個人的に見どころだと思ったところ、
おすすめポイントもたくさん書いていくので見ていただけると嬉しいです。

おすすめポイントの他、メインとなる終盤の曲についての考察は自分なりの解釈等も述べていこうと思いますので
既に視聴された方にもぜひ読んで、共感していただけるととても嬉しいです。
(自分はこうなんじゃないかなって思うよ!というご意見・コメント等も是非)

また、序盤の感想(①)と終盤の感想(②)でかなりの温度差があります。
終盤ではくくさん自身が歌詞にメッセージを込めたと
仰っていたこともありかなり重めの内容となっております。
初見さんはどうか、①まで読んだら一旦本編を見ちゃってくださいね……!!
(オタクの的外れかもしれない考察ばかりなので…)
(そもそもここに初見さんは辿り付かないんじゃという突っ込みはなしで)

■曲ごとの感想①おすすめポイント等

・メビウス 柊キライ

まずは1曲目から早速勢いのある曲、「メビウス」。
歌はもちろんなんですが、まずはそのビジュアルから触れさせてください。

今回初のお披露目となる初期衣装(あにまーれ制服)の黒衣装バージョン。
これがまたくくさんの華奢なお姿によく似合う!!!!
ダークな印象が曲ともマッチしていてとても良かったですね…!
これは今回のライブ全編に言えることなんですが、歌詞の演出もとても凝ったもので、めちゃくちゃかっこいい!
ステージもステンドグラスが美しいしほんと視覚的にも初手からやってくれたなぁ!と拍手してしまいました。
統合後のななしいんくの3D配信はほんとすげぇなあ!というのと、
最近のななしいんくの3D配信で欠かせない存在になりつつある
きまっしスタジオさんには本当に感謝の気持ち…!!!

やっと曲について触れていきますが、「メビウス」という曲は柊キライさんが作られたダークな印象の曲です。
(めっちゃざっくり。自分もいうてそんなに詳しくない)
シリーズ化されていてこのほかにもいくつか同シリーズがあるのですが、
そのうちの一つ「ボッカデラベリタ」はくくさんの歌ってみたも出ています。

普段のくくさんからは想像できないのかもしれませんが、
このダークな印象の曲、くくさんの歌い方にめちゃくちゃ合うのですよ…!
ライブはもちろん、よかったらこちらも聴いてみてください~!
かっこいい歌い方はもちろん、色っぽい歌い方だったり様々なくくさんの歌声が楽しめます。
それでいてちゃんと一つの曲として仕上がっているのですごい…。

今回のメビウスももちろんそんなくくさんの魅力たっぷり。
ちょっとガラの悪いような歌い方に色っぽい歌い方、可愛い歌い方など
無限にくくさんの声のバリエーションを楽しめます…!
この瞬時に違和感なく声を切り替えられる技術、ほんとなんなんですかね!?(最高すぎる)

あと個人的に大好きなのが立ち上がってから我々に盛り上がりを求めるような振りがあって(語彙力)、
そこの立ち姿がとてもかっこよくて、麗しくて是非見ていただきたいです…!(5:15くらいから)

・Daisuke Y&Co.

選曲でめちゃくちゃ笑わせにきているのに、
歌もダンスもなんだこのかっこよさは!!!w

あの大バズりしたテニミュもそうなんですが、いつもくくたそは
笑わせてくれるのに、そのクオリティはめちゃくちゃ高く仕上げてくるので
結局アラヤダめちゃくちゃかっこいい…!ってなっちゃうんですよね…!
手から出ているキラキラも振りにあっていてとても良い…!

休止前最期のライブということでエモエモなライブを想像していたところに
この選曲というのもくくさんがいかにエンターテイナーであるかがにじみ出ています。
結局のところ、自分が自分が~というよりはいつもリスナー目線に立ってくださっているので
何かリスナーが喜ぶ面白いことをせずにはいられないのですよね…!
それでも前情報では自分のやりたいことを沢山!と仰っていたの、あまりにも謙虚すぎる…。

・ユルユルDE-O! のはらしんのすけ

本家の音源流してるんか!?と言われても仕方ないハイクオリティな
しんちゃん物真似歌唱…!!!これもまた面白枠かぁ~と思ったら、
ちゃんと聴くとこの曲めちゃくちゃ歌詞がいいんですよね…!
本人がいうメッセージ枠ではないけど、ズシリとくるものがあります。

視覚的にはおしりふりふりダンスが超かわいいし、
聴覚的には激似すぎて感覚バグるしで大忙しなんですが、
歌詞に注目できなかった~という人はまた改めて歌詞に注目して聴いてほしいし、
まだこれから見る!っていう方はぜひ歌詞にも注目してみてほしいです。

めちゃくちゃ前向きな気持ちになれる素敵な曲で、
しかも笑わせてくれるのくくたそらしくて最高だ…!
(でもゾウさんはアカンwwwww)

・ウタカタララバイ Ado

くくさんといえばAdoさんの楽曲!となりつつある私は大歓喜な選曲…!
ご自身でも歌ってみたでAdoさんの歌を選ばれることが多く、
歌配信や3Dライブでも披露されているところをよくお見掛けします。
(過去にグループ内の3人で踊を披露したこともあり、それも圧巻のパフォーマンスでした)

もちろん本人がよく選ばれるというのもそうなのですが、
今回の歌含め聞いてみるとくくさんの変幻自在な声と
Adoさんの楽曲の相性の良さはわかっていただけるのではないでしょうか。
力強く歌う部分だったり軽快に歌う部分だったり、元々Adoさんの楽曲は
非常に難易度が高いのですが、そこをうまく自身の声に落とし込んでいるというか、
本家へのリスペクトを非常に感じられる仕上がりになっているのです…!
ただ上手に歌っているだけじゃない、という表現が正しいのかはわかりませんが、そんな感じ!!
ラップのこんなん生で歌うの無理やろ!という部分も舌がくるっくるに回りまくっていてすごいので必見です。

最初の方にも申しました通り、今回のライブ全体を通して
歌詞の演出がめちゃくちゃ良いのも見どころ。
特にこのウタカタララバイでは本家をリスペクトした演出がされており、
カメラアングルやダンスの表現も相まってめちゃくちゃ高まります!
元々そんなに長い曲ではないというのもあって、見入っていたら一瞬で終わってしまいます。ぜひみて…!きいて…!

・Real love 蜻蛉切

出たわねイケボの風見ィ!!!というわけで今回のおなごを侍らせる枠です。
おのこも無事おなごになります。めしゅにされてしまいます…スキ♡

「ミュージカル『刀剣乱舞』 ~三百年の子守唄~」内での楽曲だそうで、
くくさんの歌で披露されるのも初めてということもあり
初めて聴く人も多かったのではないでしょうか。
ヒプノシスマイク、アイドリッシュセブン、アイドルマスター SideM等
自身が全然触れてこなかったジャンルの男性アイドル曲もくくさんは網羅されていて、
ご自身のイケボを生かしてそれらの良さを伝えてくださることで、
こんなに素敵な曲があったんだ…!とくくさんをきっかけに
新たな曲との出会いを体験することが非常に多いです。
今回もまた、素敵な曲と出会ってしまった……!!!!!!

蜻蛉切役のspiさんという方が原曲を歌っており、
この方が元々とても歌唱力が高いらしく、曲自体も歌唱力がモロに出る曲だなぁと印象なのですが、
これまた見事にくくさんのイケボで完全に歌こなしていて、つい聞き惚れてしまいます。

結構ストレートな歌詞もイケメンモードのくくさんによく似合う…!
最近そういう枠やってないですが、過去にあったKAZAMIくん(ホストチックなくくさん)が
おしゃべりしてくれる枠で悶絶していた方々にはきっとたまらないものになっていることでしょう。
こりゃほんと、女性リスナーが多いというだけありますよ…罪な子……!!!!!!
情熱的な赤の紅葉、和風の景色もKAZAMIくんとの恋を描いているようで素敵ですよね(ニチャア


■曲ごとの感想②歌詞に込められたメッセージ

ここからはご本人もメッセージを込めた選曲をしたと仰っていたので、
正しいかどうかはさておき自分なりの解釈をしつつ感想を書いていこうと思います。
序盤割とふざけて感想を書いていましたが、
推しからの割と重めなメッセージについて自分なりに真剣に考えた結果、
めちゃくちゃ重い内容になりました。
序盤の感想との温度差もお楽しみください…!!
(初見さんはここまで読んだ時点で一旦本編みて!!!!頼むから!!!お願いします!!!!!!!)

・君の神様になりたい。 カンザキイオリ

※「」内歌詞引用(君の神様になりたい。/カンザキイオリ

「僕は無力だ。」という少しネガティブな歌詞の印象が非常に強いこの曲。
くくさんが今回のライブのメッセージ枠の1曲として選んだことに
長く活動を知る人こそクソデカい感情を抱いたのではないでしょうか。

基本的にコラボ等では明るい部分しか見せないくくさんですが、
個人配信も追っているとたまに”自分なんて”というような
自信のない発言をされることがあります。
そんなところと「僕は無力だ。」という歌詞が重なっていて、
まさにくくさんの心情を歌っているように感じられました。

ただ単にネガティブなわけではなくて、ちょっとネガティブだけど、
常にこうなりたいという目標があり、そのために頑張っているくくさん。
その頑張りが誰かのためになればいいという思いはくくさんのファンサのすごさ、
エンターテイナーっぷりから見て取れるかと思います。
でもそれをあくまで自己満足だと思っている、思っているけど、
そんな自己満足の活動で誰かを救いたいというちょっと矛盾した感情。
くくさんは全力で活動をしている中でずっと
そんな気持ちを抱いていたのかな?と思わせられましたね…。

とはいえ、当然我々からすればくくさんの活動は自己満足なんてものでは全くないんですよね。
コメント欄でもくくさんの活動に救われたという方がたくさんいましたし、
Twitter(X)ハッシュタグ #風見くくのエンディング  でも同じような意見が多数見受けられました。

我々の「あなたに救われました」と「生きたいと思いました」というその言葉は
まだ「変わったのは自分のおかげだろ。」(僕のおかげじゃないよ)と言われてしまうかもしれませんが、
いつかご本人が本心で”僕のおかげかもしれない”って思えるような瞬間が来ることを祈って、
これからも”くくさんのおかげだよ!”って気持ちをたくさん伝えていきたいですね…!
ほんと、人には前向きでポジティブな言葉をかけてくれるところも
とても、とてもくくさんらしくて来るものがあります。

初手からドストレートに重たいメッセージをぶつけられて、
もうボロボロに泣いてしまいました。
メッセージが強すぎてあまり演出に触れられていませんでしたが、
演出もこれをリアルタイムで…?となるようなクソエモ演出がすごくて、
VTuberのライブを見慣れている方にもこれはぜひ見ていただきたいです。
何より、歌や歌詞・演出がいいのはもちろん、彼女の全力で感情を乗せる
歌声が最高に響くので全力で聴いて、見て…!!!!!

・だから僕は音楽を辞めた ヨルシカ

※「」内歌詞引用(だから僕は音楽を辞めた/ヨルシカ/n-buna

この曲には元々2人の登場人物がいます。
くくさんが2人になったのはそういった部分を演出しつつ、
自分の内面との葛藤を描き、その決断を認めるかどうか…という内容だったように感じました。
最後に2人がああなることの意味は…?

メッセージ性がある選曲4曲の中でもこの曲の解釈は一番難しかったです。
自分と全く違う解釈をされている方もいらっしゃるでしょうし、
これが絶対に正しい!と思っているわけではありませんが
自分が読み取ったそのままの感想を述べていこうと思います。

まずこの曲に何度も登場する”音楽”という言葉についてですが、
今回においては”音楽”=”活動”という認識で私は読み取りました。
1つ前の曲で”歌”と表現をされていたところも
そういうニュアンスで受け取っていた部分があります。
もちろんくくさんの活動の一部に歌や音楽は含まれていますが、
今回のライブで伝えたかったメッセージはそれだけではないと思っています。 

すると歌詞の冒頭はくくさんが、活動している中で
身の振り方をどうしたらいいのかわからなくなって
”活動をやめてしまえばいい?” ”それは間違ってるのはわかってる”
と自分の内面と葛藤しているように読み取ることができるかと思います。

この場所に、”あにまーれ”、”ななしいんく”にきて何者かになりたかったけど、
何者にもなれなかったと感じていたのでしょうか。
何もしてない、何もできていない(と感じている)自分に対して、
周囲は成功して何かをなしているようにみえてしまう、
幸せそうな姿憎んでしまう…そんな部分もあったのでしょうか。
リスナー目線ではもちろん、そんなことはない!と思うのですが、
歌詞を直接的に受け取るとそんな風に思っていたことも
あったのかもしれないと、なんとも言えない気持ちになりました。
そうじゃないかもしれないけど、そうだとしたらこのメッセージ、あまりにも重すぎる…。

結局この曲は葛藤しつつも自分が音楽を辞めたことを
半ば強引に肯定しようとする部分もある曲だと自分は解釈しておりまして、
今回のくくさんに関しては少し重い言葉になってしまいますが、
”活動を辞めることが正しいんじゃないか?”と思うこともあり、
そんな自分を肯定しようとしていた時期もあったのでは…?となりました。

力強い「間違ってるんだよ わかってるんだ」という歌詞で
そんな選択(活動を辞めること)は間違っているし、
自分の中にある確かな”活動を続けたい”という気持ちも嘘じゃないと
はっきりと言ってくださったと解釈し、少しここで安心するのですが、
最後に影と抱き合う演出はくくさんの内面も一度は活動を辞めることを
認めたということなのか、そんな自分の内面を受け入れつつも
活動を続けるという選択に至ったということなのか…解釈がとても難しいです。
歌詞だけをストレートに捉えれば、最後には”辞めて”いるんですよね…。

そこで思い出したのが今回のテーマでもある”一旦のエンディング”を迎えるということ。
活動自体を辞めることの葛藤は確かにあったのかもしれないけど、
この曲の最後が意味する”辞めた”はVTuberとしてのいわゆる引退ではなく
今の活動の仕方に一旦終止符を打ち、生まれ変わることを決めたというのが腑に落ちるような気がしました。
今回のライブ前からよく使われていた「一旦のエンディングを迎える」という言葉もしっくりきますよね。
そしてそこから続く、次の曲ですよ…!!!

どうしてもメインが曲の解釈になりがちですが、
バレエを思わせる美しいダンス、演技の表現力の高さ等
視覚的にもめちゃくちゃ見ごたえのあるパフォーマンスでした。
可愛いダンスやかっこいいダンスだけじゃなく、
こういう演じるようなダンスも本当にクオリティが高くてすごい…。
その表現力に目を奪われがちですが、とんでもなく難易度の高そうな
ステップをさらっとやってのけているのも見どころです。

・死ぬとき死ねばいい カンザキイオリ

※「」内歌詞引用(死ぬとき死ねばいい/カンザキイオリ

この曲は”あの夏が飽和する。”という曲の続編にあたる曲で
前作で壮絶な経験をした少年が前に進むまでの物語を描いています。
おそらく今回のライブでは前作を歌っていないことから
原曲とはちょっと違ったニュアンスでこの曲を選んだのかな、と解釈することにしました。
これが正しい!というつもりはありませんが、一つの解釈としてとらえていただけると嬉しいです。

原曲では一緒に死ぬことを誓った少女が目の前で独りで首をきって死に(前作)、
その後なんとなく生きつつも過去に目の前でみた”死”にとらわれたまま
死にたいとも、生きたいとも思わず投げやりに生きていた青年(前作の少年)が
少女に許され、きちんと自分で生きたいと思うようになり、
前に進むというような物語でした。(とてもざっくり)

今回その少女に当たるのは過去の自分なのではないでしょうか。
であれば、今回の曲に乗せた物語は
”過去の自分から許しを得、新しい自分として人生を歩んでいく”
そういったニュアンスのものなのではないかと思います。

というのも今回MC(始祖ネズミさんとの会話)の中でも、
『帰ってきたら今度はずっと我慢してきた部分、出せるようになりたい』
と仰っていました。
そのためにくくさんは過去の自分は死んで生まれ変わる必要があると
考えていて、この選曲をしたのではないでしょうか。
ただ、それでは少し寂しいものです。当然今までのくくさんだって
私たちにとってはくくさんですし、推しとの思い出だってたくさんあります。

そこであの演出ですよ。

過去のサムネが流れていく演出…!これはあまりにも、あまりにも;;

この演出の後、くくさんは涙をぬぐうような仕草をします。
それを見て私はきっとくくさんだって思い出と完全に決別したいわけではないんだなと認識しました。
最初に少しだけした原曲の説明で、
”少女に許されて前に進んでいく物語”という言葉を選びました。
しかし実はこれ、許されるだけではなくて最後のカットで
少女が青年に寄り添っているシーンがあり、
”許された上で共に歩んでいく”というお話でもあるのですよね。
既に少女は死んでいるのですが。

過去の風見は確かに死ぬけど、これからも寄り添って一緒に、新しい風見として生きて行くね。
私はそんなメッセージがこの曲に込められていたんじゃないかなと思いました。

そして歌唱部分が終わって最後には過去のくくさんの死を描きます。
側転をしたシーンでは3Dお披露目配信を連想しましたし、
大きな歩幅で恐る恐る進んでいくシーンは今までのくくさんの活動を連想します。
前回のソロライブ、「風見くくディナーショー」のアカシアの時にも
恐る恐る一歩ずつ歩んで行ったり、転びそうになったりする振り付けがありました。
歌詞に準じてそういった振りがあったというのはもちろんそうなんですが、
きっと過去のくくさんも決して安心して進めるような状態で活動をしてきたわけではなく、
自分でも結構ギリギリな中の活動だったと感じていらっしゃったのではないでしょうか。

そして倒れて、天を仰いで、死んでいく。

当然自分の解釈がすべてあっているとは思いませんが、
ライブ前から”一旦死にます”という強めの言葉を
使っていたことを理解した瞬間でもありました。

そしてまたここまでの流れで今回の休止や休止後の変化が
くくさんの活動においてかなり重い決断であり、
その決断に至るまでご自身の中でも相当な葛藤があったことを
感じずにはいられません。それだけ重い決断をした上で
長く活動するために今の選択をしてくださったことに
改めて感謝の気持ちが生まれましたし、
次のくくさんも絶対にもっとたくさん応援しよう!という気持ちになりました。


あまり大筋の話で触れられなかったのですが、この曲の
「人間らしさが体中に染み付いた」という歌詞もくくさんに合っていていいですよね。

電子レンジを買ってレンチンのすごさを知り、
ちゃんとエアコンつけるようになり、
炊飯器を買ってちゃんと美味しいお米を自分で炊くようになり…。
デビュー当初からあまり自分の生活を豊かにすることに重きをおいていない印象だったので、
この変化は普通のことのように感じられて、
くくさんを応援する者にとってはめちゃくちゃ嬉しいことだったんですよね。

「死ぬとき死ねばいい だがしかし 今は生きたい」
「人間らしく 人間らしく」

活動を通してやっとそう思うようになってくれたのでしょうか?
力強く感情を乗せて歌うくくさんの姿をみて思わず涙が溢れます。
オタクの妄想ではありますが、そうであったらとても嬉しいですし、
これからももっともっと、人間らしく生きていってほしいと祈るばかりです。

・眠り姫 如月千早

※「」内歌詞引用(眠り姫 如月千早<今井麻美>/森由里子/NBGI<椎名豪>)

この曲の解釈はそのまま真っすぐにわかりやすく
非常に前向きな歌として受け止めればいいんだろうな、と私は思っています。

ここまでで描かれてきたくくさんの活動に対する思い、葛藤、決断。
非常に重いメッセージもあった中、この曲をきくと
ああ、これからもくくさんを応援していいんだな、と。
ファンの中には確かな安心感と希望が芽生えます。
コメント欄でも最後のシーンではまたね!と前向きなコメントがたくさん見受けられました。
間違いなく、くくさんからの”安心して待っててね”というメッセージは伝わっています。

この曲の物語は”自らの力で眠りを終え、旅立つストーリー”であり、
童話の眠り姫とは少し異なっています。
沢山の迷いや葛藤があったけれど、くくさんは自身で一旦のエンディングを迎え、
変化することを選びました。これが風見くくにとっての夜明けであり、新しい始まりであると。
この歌詞を通してとてもわかりやすく伝えてくださったのだと思います。

「誰も明日に向かって生まれたよ 朝に気づいて目を開け
 きっと涙を希望に変えていくために 人は新たに生まれ変わるから」

活動を通してしたかったこと、自分の無力さを歌った”君の神様になりたい。”
活動をしている中で、何度も迫られたであろう重い決断に対する葛藤、それに対する答えを歌った”だから僕は音楽を辞めた”
今まで活動してきた風見くくからも許しを得、新しい風見くくとして生きて行くことを誓い歌った”死ぬとき死ねばいい”

それらを経て、最後は”眠り姫”を歌い、風見くくは自分自身の力で殻を破り生まれ変わります。
強く、美しく歌うその姿は本当に希望に溢れていましたし、本当に最高の演出でした。

■最後に



どれだけたくさんのメッセージを詰め込んでくれるんだこのお方は…!!!
と読み取る側も非常に嬉しい悲鳴を上げる最高のライブでした。
ただ単にかわいい!かっこいい!面白い!といった見方もできる
素晴らしいライブであったことは間違いないのですが、
こういう考察の余地があるというか、メッセージ性の強いものを受け止めると、
オタクの妄想がつい止まらなくなってしまいます……!!!

それだけくくさんの活動には重みがあり、たくさんの悩みを抱えた中
ギリギリで頑張ってくださっていたことも改めて伝わってきました。

初見の方には非常に読みにくいものになってしまいましたが、
もしここまで読んで興味を持ってくださった方がいらっしゃるのであれば、
ぜひお休みの間にアーカイブをみてくくさんの生きざまに触れみてください!

そしてここまで読んでくださった風見くくさんのファンの皆様。
このライブを見た上でくくさんの復帰を信じていない人なんてきっといないとは思います。
「休止」という業界では誰もが不安になる状況を希望を持って待てるように、
伝え方でも、休止への入り方でも、いかに我々を不安にさせないようにするか、
とてもじゃないけど想像できないくらいたくさん考えて、
今回のライブをやり切ってくださったのだと思います。

最期にくくさんが残してくれた手書きのメッセージにも希望はありました。この言葉を信じて、くくさんの帰りを待っていましょうね!
そして新しい”風見くく”もいっぱい好きになって、いっぱい応援していきましょう!







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