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12ヒーラーズと歩く12の軌道(3)〜チコリーと蠍座


バッチフラワーレメディを携えて歩くホロスコープの旅。
(私的)第三の軌道は、蠍座。

なぜ蠍座か...前回までのおさらいをすると、ホロスコープ通り牡羊座からスタートしてみたものの、私のネイタルホロスコープのブラックホールゆえ、ホワイトホールである天秤座に吐き出されてしまいました。そこから、牡牛座に戻るのか蠍座に進むのか二つの選択肢で迷いに迷った末、蠍座へ潜ることを選んでみたのです。

いつかの私、座右の銘を「漂えど沈まず」としていました。
Parisのスローガン、さまざまな民族や国の侵略に遭いながらも希望を持ち続けるような意味合いがあるけれど、私自身はどっちつかずのふわふわした感じで使っていただけ。もはや一回沈んでみようか。

12の軌道の歩き方

【基本編】
・ホロスコープの[①太陽②月③アセンダント④水星⑤土星⑥チャートルーラー⑦1ハウスにある天体]のサインが該当するコミュニケーションフラワーの、マイナス指標が出てきていないかチェック。合わせてプラス指標も参考にする!
・コミュニケーションフラワーをメンテナンスレメディとして取り入れる。

➡︎私の場合、蠍座は⑦が該当。しかしトラサタも入れていいのかちょっと疑問はあるのですが...2ハウスカスプとの境目近くでもあり。ただ、1ハウスの大部分は蠍座でできていること、月も射手座0.15°という微妙な位置にあることも考えると、この影響は大きいんじゃないかなぁという所感。ちなみに実母の月が蠍座で満月状態...影響を受けていないわけがない。

【応用編】
A:上記①〜⑦に該当する軌道のコンペンゼーションフラワー・ディコンペンゼーションフラワーの症状が出ていないか合わせてチェック。その状態になっていたら要注意。
B:基本編に従ってチェックしたけど該当しない、でもうまく働いていないと感じるレメディの軌道を辿り、ホロスコープと照らし合わせてみる。該当するサインや天体が、重要なハウスにあったりアスペクトを形成している可能性がある。

➡︎よくよく考えてみれば、これまでの苦しみの原因はそこにあり。
 でも「今」必要なのはどれなんだ?わからなくなってきてしまう。
 そういうところに「スクレランサス」が発動する...


蠍座の軌道 チコリー ∞ レッドチェストナット ∞ ハニーサックル

1ハウスだけど、アセンダントは天秤座だし12ハウスはステリウム、
私にとっての蠍座はまさに、灯台下暗し、というイメージ。
いや、なんだかドロドロしていそうで目を背けたい部分だったのかもしれない。
だけどそんな自分の一部も認めていかないと、この先には進めない。
それでもって先の方には天王星、2ハウスカスプの直前にあって、
先に進むのにいつも大きな力が必要なように感じてしまう。
天王星はまるでスフィンクスのように謎かけをしてくる存在なのかもしれない。
答えは外側にはなくて自分の中にあるはずなんだけど...。

蠍座の支配星は、伝統的には火星。
火星のもう一つの支配サインは陽の牡羊座だけど、蠍座は陰のサイン。
現代占星術では冥王星が支配星とされる「破壊と再生」のサイン。
牡羊座の火星が意気揚々と世界へ飛び出していくのだとすれば、
蠍座の火星は既存の世界に破壊を引き起こし徹底的に変容させ、
新しい世界に再生するような激しさを持つ。

あぁなんか私、牡牛座も加えた四つ巴から抜け出せていないような感覚。

今『マギ-The labyrinth of magic-』という漫画を読んでいます。
アラジンやアリババ、シンドバッドなど、御伽話の登場人物たちが主人公。
地球とは別の宇宙?どこか遠くの世界が彼らの世界を運命付けている。
侵略や統治、戦いによってしか世界の平和は作り出せないのか?
生まれる前の全てを呪いたくなるような「運命」の支配...それはなんだか冥王星のテーマのような。
でもそこに囚われてしまうと、個人の生きる意味や希望を見出せなくなってしまいそう。
主人公たちが冒険をする理由は、新しい未来のまだ見ぬ希望を探し求めているから。
物語とは他者との出会い(双子座)から始まり冒険へと繰り出す(射手座)もの。

私たちも、自分の枠の外に飛び出し他者と出会うことにより、
自分を知ってその先へと進める。

この軌道の外側のアウターフラワーを当てはめるとしたら「ゴース」かなぁ。
「絶望して何をやっても無駄だと考える」
『マギ』の中で運命の重さを知った人たちの絶望的な表情と言ったら、この状態を見事に表している。
ゴース=ハリエニシダ自体は侵略的外来種とも呼ばれる厄介な植物で、農地などに入り込むと家畜を傷つけるなどの被害を及ぼし、繁殖力が旺盛で駆除も容易ではない。
運命に逆らって外来種として勢力を広げ、種をアリに運ばせることによってさらに可能性を広げる...そんなしぶとさを身につけさせるレメディ??
棘で身を守るしたたかさ。でも満開の黄色い花は明るく美しい。
運命を嘆くのではなく乗り越えて成長する気力を取り戻したら、新たな世界へ踏み出す勇気が湧いてくるかもしれない。

蠍座のコミュニケーションフラワー チコリー

マイナス指標 
自己愛・独占欲・人の愛情に飢えた寂しがりや、自己中心的な愛情で愛を求める
プラス指標
無条件の愛・自己中心の愛情から開放され思いやりをもって人の面倒を見れる


例のごとく花そのものを調べてみると、wikipediaに興味深い記述が。

チコリーの花は、19世紀に起こったロマン主義の中心的象徴である「青い花」(英語: Blue flower)[注 1]のインスピレーションに見立てられることが多い。ヨーロッパの民間伝承では、鍵のかかったドアを開けることができるとされている

まるで「心を開く」ことができるようなイメージじゃないでしょうか。

メンテナンスレメディとしてチコリーを取り入れているけど、ふと単体で飲んでみようと思い立ち試してみたところ、すぐにわかるほど繊細な私ではないはずなのですが、あるものはある「自己愛」的な要素を認めざるを得なくなりました...むしろ、見たくない黒い気持ちを認めなくてはならない。

前日にはもうなんかすごい嫌な自分が出てきて、アウターフラワー「ゴース」的な絶望も確かに感じつつ、そこからコンペンゼーションフラワーとディコンペンゼーションフラワーの状態まで下ってみたり。
早く抜け出したいという裏火星的なインパチェンスの焦りと、わかったら大丈夫という短絡的な決めつけに気をつけつつ、始まったばかりの12の軌道の旅を続けないと、蠍座は第二のブラックホールかもしれない...

蠍座をハウスとして表すなら8ハウス。ここから先にまた必ず陥るのは目に見えている。というか、年齢的にもまさに中年の危機。
冥王星がネイタルサイン天秤座とスクエアを組んでいる。
ぴったりのスクエアは抜けたと言え、そうか、今度はネイタルのアセンダントとのオーブがキツくなっていたんだ。
と、いくらでも複雑に読むことはできるけど、潜ると決めた今のうち徹底的に蠍座冥王星風味を味わっておけばいい。

蠍座という季節が表すのは「女神や神の地下世界への降下」であり、それは「自分の存在の奥底への旅を意味して」いて、

内なるデーモンや心理学的なコンプレックスに直面することを強いるため、必然的に痛みを伴う。しかし蠍座は、復活を、光への帰還を約束している。それゆえ、蠍座は変容のサインと見なされている
(『占星術と神々の物語 ホロスコープの中の原型』より)

蠍座は「蛇」も象徴している。
シャーマンが蛇の毒を使いトランス状態に入ることで「ダイモーン」を見つけ、それに寄って病を制すという、まさにレメディ的な治癒の在り方が見てとれる。
蛇が表す「隠された叡智」とは内的変容のことであり、感情を通して発見・獲得するために、女性性や闇を表す蠍座というサインに秘められています。

蠍座の惑星は「その人の家系の数世代にわたる情動的で心理的なパターンを規定していることが多い。それらのエネルギーを意識の高い次元へ変容させ、このパターンを終わらすことができるかは、その人次第である。これも多くの蠍座が経験する別離の痛みでもある。」
私の場合、ここにあるのが天王星だからかなぁ。
安心も愛情も感じられたことがないのに、家庭という居場所を切望してしまう。

そりゃ、人間は一人では生きていけない生き物だし、ここまで生き残れるまで育ててくれたことには感謝もしているが、やっぱり小さい頃に愛情を感じられずに育った傷は大きくて、素直に寂しいと言えないのに、理解して一緒にいてくれる誰かを求める気持ちと態度や行動が、上手く噛み合っていなくてとても苦しい。

チコリーは「7つの指標」から見ると太陽のレメディに該当すると考えられます。
太陽は生命と活力をもたらす存在であるが、同様に破壊をもたらす否定的な面も持つ。
同じ「火」の要素を持つ火星とともに、意識的自我と強く関連しています。
火星が勢いや情熱の反面として攻撃性や衝動性を持つとしたら、
太陽のネガティブな側面は、旱魃のような苦しみや渇望をもたらすもの、あるいは全てを焼き尽くすような破壊性に例えられます。
あるいは、冥王星が象徴するような死の世界における太陽。
ギリシャ神話の冥王ハデスや、バビロニアの戦いと疫病の神ネルガル。
太陽の支配サイン獅子座とはスクエアの位置にある蠍座は女性性のサインでもあり、神話には地上から花嫁として攫われたペルセポネや、玉座を追われる地下世界の女神の存在が描かれる。
そんなわけで蠍座は「結婚・遺産」などとも関連づけられたり、「意識の死と再生」というテーマにも関わってくる。

新たな意識の中枢は、古い自我に縛られている二元性に基礎を置く人格の「死」に接してのみ形をなすことができる。

ちょっと、レメディの範疇を超えてしまいそうなので(まぁ実際には想定されていたような説もあるけれど)、「チコリー」の解説に戻ろう...

ピーター・ダミアンは『バッチ・フラワーレメディの占星学』の中で蠍座(天蠍宮)についてこう述べています。

・「馬の踵に噛みつき、騎手を振り落とす、道に潜む蛇」
・魂の道に開いた誘惑の穴
・真理の力を流さず留めておこうとする停滞力
・「天で奉仕するより地獄を治める方がよい」とするルシファー
・権力に反抗し暴走するパエトーンの馬車

しかし一方で宇宙にとって欠くことのできない「あがないと救い」のサインでもあると言います。

私たちは試されてはじめて、自分に対しても神に対しても、真の性質を明らかにします。

また「死」を司どり不要なものを淘汰するという容赦のなさも示すので、蠍座のひとは「不屈の意志と合わさった透徹するような識別力」を持ち合わせます。

前向きなチコリータイプの人は、

○利他的で模範的な指導者
○正義のため、弱者や虐げられているものを守ろうとする
○悪に抵抗し善良な者を擁護するため立ち上がる

レメディとして「チコリー」が必要なのは、そんな力強さを善のために発揮せず、内に向けてしまっている状態。

・エネルギーの内向により、自己中心的な思いや貪欲さ、嫉妬深さや所有欲が現れる。
・絶えず批判し指図することにより他をコントロールしようとする。
・子供を愛するより果たせぬ願望を子供に押し付ける
・願望や計画のために同情と他者の義務感を悪用する。
・依存することを恐れ他より優位に立とうとする。その方法は抜け目なく、駆け引きを心得ている。行為をする側にとって最善のものだと思わせる巧妙さ。

自分がそこまで狡猾になってるかどうかは、個人天体がないので...と逃げたくもなりますが、蠍座の天王星ってどんな感じだろう?
自分自身の「善」からそう思えているのかどうか、「他者のため」というのを時に疑ってみないといけないな。


そういえば、食用のチコリーは日に当てて育てるとめちゃくちゃ苦いんだけど、軟白栽培でアンディーブという小さい白菜みたいな野菜に変身します。
りんごと和えてサラダにすると、ほんのりした苦味とシャクシャクした食感が美味。
ハムとベシャメルで作るアンディーブのグラタンは、パリのビストロの名物。
(『アメリ』のカフェでも今日のメニューとして登場しますね♪)
なんでも、倉庫に置き忘れた根っこから生えてきたのを食べてみたのが始まりだとか。

ガシガシ強く生きなくっても、柔らかく育つことだってできるんだ。
植物の姿勢に学ぶこと多し。
個人的にはつい思考が飛躍して、例えばチコリコーヒー(根っこのほう)がレメディ替わりになったりしないかなぁなんて思っているところです。

絶望と楽観がないまぜになっているのは、
たまたま良いタイミングでレメディを入手できたからなのでしょうか。
バッチフラワーレメディと再開するきっかけを作ってくれた友人に頼んで、
蠍座ブレンドを飲み始めました。

コンペンゼーションフラワー レッドチェストナット

マイナスの指標
「愛する人への過度な心配と不安」
プラスの指標
「過度な心配や不安を打ち消し安心と信頼に任せられる」

恋人にすら寂しいって素直に言えないでいるとこうなる。(経験談)
アセンダントに小惑星ジュノーのある私、完全に蠍の毒に冒されていました。
あの頃の私に「レッドチェストナット」のレメディを飲ませてあげたい...

小さい頃のことを思い出してみると、家族に対しても純粋に愛情を感じてはいなくても、事故や悪いことが起こらないようにという心配もしていたかもしれず。

自分の恐れや不安を相手に投影することで自分自身から逃避する「自己疎外」の状態に陥っている。その思考は相手にも精神的な負担をかけ、自由を制限することにもなる...

「チェストナット」と名前がついているレメディはこの他にも3種類あって、
蠍座の他に獅子座、水瓶座、そして射手座のコンペンゼーションフラワーになっている。
日本では縄文時代にも食べられていたらしい、昔から身近にあっただろう植物で、
不動宮のレメディとしてふさわしいのかもしれない。
レメディは花だからイガと殻ができる前の状態だけど、そんな風にして身を守りながら何千年と生き続ける植物です。
それでも虫に食べられてしまう栗は多い。
美味しいんだろうなぁ。それとも生では良薬口に苦し?
栄養価も高く、人間の食べ物としても料理にもお菓子にも大活躍の人気者。
我々はもっと植物に感謝をしなきゃならないのと同時に、
無償の愛を与えることに抵抗なくいられたらよいのになぁと思う。


ディコンペンゼーションフラワー ハニーサックル

今ここにいられない人のためのレメディは、「クレマチス」と同じく蔓性の植物です。
ふわふわとあちこちに漂い絡みつきながら成長していって、時には土台となるものを覆い尽くしそうになる。

クレマチスが夢見がちで時に未来に想いを馳せているとしたら、ハニーサックルは過去を懐かしく思い出し、今よりも過去の楽しい思い出に生きたい人。

ハニーサックルは、放っておくとどんどん蔓を伸ばしていくんだとか。
花を咲かすのは先の方だけだから、不要な蔓は剪定したほうがよい。
それは、過去に浸っている心を今に向ける作業のよう。
庭仕事と心のケアって似てるんだなぁ。だから、庭仕事できる季節は健康だけど、冬になると途端に落ち込みやすくなる。

蠍座が表す身体部位は性殖器と排泄器官。

蠍座の中に惑星がある人は、しばしば人生の中の古い感情のがらくたを除去することに苦労する。そして、これが身体の排泄能力にも深刻な影響を及ぼす可能性もある。(『占星術と神々の物語』より)

で、薬草としてのハニーサックルも肝機能つまり解毒と排泄に効用があるそうで、心と体とがいかに密接に関わっているのか、レメディを知れば知るほど驚くばかり。

個人的なまとめ

今さらながら1ハウス蠍座の濃さ(重さ)に気づいてしまった...
ネイタルホロスコープで言ったら日の当たらない闇の部分であり、
その先に大きくなりつつある射手座の月もある...。

蠍座レメディを取り始めたところで、
次から次へといろんな感情の揺れを体験できました。
もちろんネガティブなものも含め...

ふと「怒り」という感情は本当は存在しない、という話をどこかで聞いたことを思い出し、じゃぁこの怒りのような感情は、どのレメディに関わるんだろう?という疑問が湧いてきました。
あるいは怒りとは二次的な反応であり、本当の本当に感じている感情を覆い隠しているものなのかも知れない。
半日以上も尾を引いてしまうのは私自身の未熟さでしかないのだろうけれど、それを引き起こした人は牡羊座...好戦的な火星を持っている。
その戦いには乗りたくないから、一歩も二歩も退いて相手の出方を眺めていたけれど、怒りは表情と態度に出てしまっていただろうなぁ。
私は私を守ろうとしていて、それをいいとか悪いとかまたジャッジしてしまうのは違う。
私は何に対して怒っていたんだろう?
その人をターゲット化して怒りを爆発させたところで、きっとまた自己嫌悪に陥ってしまう。

「降る」と決めたと書いたけれど、いざ堕ちてみると受け止めきれずパニック。
それでも、時間が解決してくれてる部分もあって、一晩寝て起きて朝ごはん食べて、
コーヒーを挽いている間にやっと少し腑に落とせた。
怒りを感じるのは、その人が嫌だとかこんな人にはなりたくない、というのを超えたところにある、こうありたいという自分に気がつくためだったんだと。

思わぬところで、というか、わかっていたけれど足踏みしまくってしまった。
でも、気づいた感情を流して手放していかないと次へ進めない。
バッチフラワーレメディ「チコリー」のボトルに書いてある言葉は

RELEASE 手放す

です。軌道修正の旅は始まったばかり。
次は対極の牡牛座にしようか、それともホロスコープの順番で射手座に進もうか、まだ迷っています。と、またスクレランサスの病が。


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