イメージで体の使い方を変える#4

先日、以下の記事を書いた。

この助言によりAさんの膝の状態は改善したようなのだけれど、この次に会ったらまた不調が出てきたと言う。
よく話を聞いたら、やり方に不備があった。

「着物の帯を巻いているとイメージすると良い。
帯を巻いていると腰が開かないでしょう」
と私は言ったのだけれど、どうやらAさんはそれより一歩先に行ってしまった。
「着物を着て、帯を巻いていたらこういう歩き方になるよな」
と考えて歩いたのだ。
何が違うか、分かりますか?

イメージするというのは、本当にイメージするだけです
Aさんがしたのは、そのイメージに基づいて「考えた」ということが余計でした。
そのせいで、体に不自然な動きが出たのです。

これはなかなか苦手な人には苦手なことのようで、注意深く訓練しないといけない。
例えば真呼吸会の時、
「呼吸を感じるだけです。感じれば自然と深くなります。深くするのではなく、深くなります」と言っています。
しかしどうしても深く呼吸してしまう人はいます。
この境界線は本当に紙一重という所で、難しい。
だからこそ、「呼吸が止まるなら止まるで結構。体が吸うまで放置して下さい」とも言う訳です(ってまあ、最近あまりその辺のことを言っていないのですが)。

皆様に是非知っておいて頂きたいこと。
それは私たちが頭で考え出す体の操縦法は、体にとってはハズレであることが多いということ。
だから体を自由にさせることが大事なのです。
すると体はちゃんと適したやり方を示してくれる。
自分が体を導くのではなく、体に導いてもらいましょう。
どうやって?はまたいずれ。
この発想が、まず出発点としてとても大切です。

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