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梅・桃・桜の色

今日は桃の節句です。幼い頃は三人姉妹の末っ子の私は、姉たちと雛人形を飾るのがとても楽しみでした。

七段飾りの雛人形をひとりひとり眺めて、その着物や髪飾り、持ち物を取ったりつけたり、お膳に食べ物を入れ、小さな家具の引き出しを開けたり閉めたりして遊んでいました。私にとっては平安時代(その頃は時代のことなど知らなかったですが)のお姫さまになった気持ちでしたね。

日本では、お花見というと桜をイメージしますが、実は奈良時代のお花見は梅が好まれていたようです。そして、平安時代から桜の花を愛でる文化が出来上がったと言われています。

一月は新春といい、すでに春の訪れを表します。ちょうどこの頃から梅が咲き始め、次に桃、そして桜の順で花が咲きます。

花の色に着目してみましょう

梅の紅色に始まり、ピンクの桃、そして薄紅色の桜というように、だんだんと赤みが少なくなり白がたくさん入ってきます。

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私の感じ方ではありますが、季節のあたたかさが増してくることは、陽射しがつよくなり、それにしたがって光の色=白が花々に注がれるのです。

白は、全ての色を含みます(白=クリアと考えます)ので、その意味は、「理想」「可能性」「未来」などがあります。

色彩心理的には、色は明度が下がると(暗くなる)と重みや硬さを現し、明度が上がる(明るく)と軽さや柔らかさを与えます。そこから考えると寒い時は心身ともに内側に向く状態が続き、それが緩み開き始める季節がやってくることを表す色が、だんだん明るさを増す、梅、桃、桜の花の色。

あたたかな春を迎えるということは、新芽も成長する姿のように、より前進する気持ちが高まりそうですね。

桜が咲き始めると、なぜか人々は心が朗らかになりますね。普段はお花にそれほど感心がない人でも桜の見頃情報には敏感になったり。お花見はどこへ行こうかと計画を立てたりします。

薄いピンクや白の桜からは、楽しいことを見つけたい気持ち、明るい未来へ意識が向くことにつながるからでしょう。

身も心も軽くなり、自然にテンションも上がります。そのようなことからも梅の色、桃の色よりも明るい桜色は人々に夢を与え、幸せを運ぶのかもしれないですね。

三月の桃の節句の日、梅と桜の間の桃の花をゆっくりと眺めたくなりました。そして、桜の季節がとても楽しみです。

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