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元保育士が語る乳幼児の食事~食べられなくてもいい~

お母さんの悩みごとのひとつに「食事」があります。

・離乳食を食べてくれない
・食べ物で遊ぶ
・歩き回る
・好き嫌いが激しい
・食べるのに時間がかかる

よく耳にするのはこんなところでしょうか。
今日はその中で「食べられない」を取り上げていきます。

どうして食べなくちゃいけないの?

なぜ食べてくれないのかを考えるよりも食べなくちゃいけないのかを考えることをオススメします。

子どもに「どうして食べてくれないの?」と聞いたところで教えてはくれません。幼児になると「苦い」「嫌い」「美味しくない」など言葉で教えてくれるかもしれませんが、それも本当の理由かどうかは分からないです。
大人が納得してくれそうな理由や言葉を選んでいることがあるからです。

例えばピーマンを食べてくれないとします。
あなたはどうしますか?
無理矢理食べさせる?
味付けを変えてみる?
ミキサーにかけて目で見て分からないようにする?

実際にいろいろと工夫されているお母さんは多くいらっしゃいます。

しかし、そもそもピーマンをそこまでして食べてもらわないといけないのでしょうか?

経験と味覚はリンクする?!

味覚には甘い、辛い、苦い、しょっぱい、酸っぱいなどがあります。

子どもたちは甘いものが好きですよね。
これは「甘える」を経験しているからと私は考えています。
子どもたちは生まれたときから周りの大人に甘えて守られています。
では乳幼児が辛い経験、苦い経験、甘酸っぱい経験をしているでしょうか?

幼い頃食べられなかったものが大人になって食べられるようになるってありますよね。
それは酸いも甘いも経験してきたからだと感じています。

なので、子どもたちにはいろいろな経験をさせてあげて下さいね。
基本的に見守る姿勢で、先回りして手を出さないようにしましょう。

食べさせる方法が知りたかったあなたには「え?」と思われるかもしれません。「こうやったら食べるよ」という情報もありますが、子どもたち全員に当てはまるものはないので、無理はさせないで下さいね。

恐怖の離乳食

乳児クラスでは離乳食がスタートするとお母さん方と同じように「食べてくれない」と悩む保育士が出てきます。新人の先生あるあるです。

それまでお母さんのおっぱいやミルクを飲んできて、固形物を初めて口に入れることになります。

口に食べ物を運んだときに声をかけていますか?
「はい、あーん」「おいしいよ」では情報が少なすぎます。
相手がお母さんだとまだ安心です。
想像してみて下さい。
知らない人(先生)から何だかよく分からないものを口に入れられるって恐怖でしかないですよね?
口を開けないでしょうし、顔を背けたり、のけぞって回避しようとするでしょう?!
目隠ししてスプーンで口に何かを入れられるのと同じ。
そんな状態で美味しくいただけるはずはありません。

言葉の意味は理解できないかもしれないですけど、「おいもだよ」など説明されると言葉と食感、味、香りが結びついていきます。
すると2回目以降はビックリしないですよね。

自分の適量を知っている子どもたち

あとよく相談されるのは「少食」についてです。
食べる量が少ないと心配になりますよね。
でも、大丈夫です。自分で自分の適量を知っているということです。

「たくさん食べる=健康」ではありません。
戦後は栄養をつけなければという風潮だったのでその名残かもしれませんね。

食べてくれる確率が高くなる方法

お母さんが笑顔でいられる食事を心がけてみましょう。
経験ありませんか?
手抜きした日の方がよく食べてくれる。
お母さんは簡単にすませちゃったと罪悪感があるかもしれませんが、子どもたちはいつもより食べている……これもあるあるです。

眉間にしわを寄せて作られたご飯よりも、「今日は手抜きしちゃった」と笑っているお母さんのご飯の方が好きなんです。

忙しい中、余裕を持つというのは難しいかもしれません。
時々でいいので意識してみてね。

最後に
食べられなくてもいいんです!!


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