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【小さな飲食店の作り方】緊急事態宣言中のランチタイム

品川区の某駅前ランチ激戦区
コロナ以前は11時30分を過ぎると人気店から埋まっていき
12時にはほぼどこも満席。
その後バーガーショップや弁当屋などに行列を作り
スーパーやコンビニレジにも行列を作る
そんな光景が当たり前でしたがコロナで多くの会社がテレワークや
時差通勤に加えランチタイムでも飲食店の利用を控えるように
お達しが出ている会社も多いようで
現在は大きくその流れが変化しました

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緊急事態宣言が初めて発令されたのが20年4月
チェーン店を含むほぼ全てのお店が通常営業を自粛し
その代わりにお弁当などのテイクアウト販売に切り替えました
ネットでオーダーできる配達サービスなどの勢いも加え
日頃ご利用いただくお客様の応援なども重なり
一時は弁当に使う容器が無くなるほどの需要となりました。
ゴールデンウィークを境にテイクアウトのブームも落ち着き
オフィスにも社員が戻るようになりますが
ランチタイムの繁盛は直ぐには戻らずコンビニやお弁当などを
オフィス内の施設か自分のデスクで済ませる事が多かったようです
また自宅でのテレワークを境にランチは軽めで済ませる(ヨーグルトとフルーツとか健康的栄養食品ビスケットとか)習慣に切り換えた人も多いようです

グループでのランチ会や職場の仲間を誘い合ってランチに向かう姿は
もう昔の光景になってしまったのかも知れません

ビジネス街の居酒屋や定食屋などは団体を取り込むために
4名テーブルが主流のレイアウトのお店が多いのですが覗いてみると
4名どころか2名客もおらず
ほぼ1名でテーブルを使い当然相席などはできず
おそらくは通常の半分以下の客数で満席となっているようです。
ハンバーガーチェーン店ではずらっと並んだ2名席テーブルに
壁に揃うように1名利用のお客様が座り団体用の大テーブルは
遠く離れて1名様が端と端で食事の光景
こちらも通常の席数の半分程度で満席となっております

ファミレスはむしろガラガラ。ドリンクバーなどの利用や家族連れなどと
一緒になるのを避けてるのでしょうか?
(あるいは会社から利用を控えるように言われてるかも)
むしろランチタイムは穴場になっておりました。

小さいお店ではランチタイムの回転率などそうは期待できません。
いくら店頭でお弁当を売っても格安販売してるチェーン店や近所との競合で
お弁当価格は500円から〜600円が相場。
店内でのランチタイムも750円が平均価格になってました。

通常30席とお店ですと15席の利用で2回転
(750円✖️30人=22500円)
お弁当も席数と同じだけ売り切ったとして
(600円✖️30食=18000円)
合計で40500円。
原価率(弁当容器など経費も込み)40%で見込みますと
営業利益が24300円
このオペレーションを9時から15時まで3人で行ったとして(労働時間の合計180h)仮に時給1000円として18000円
6300円の利益になりますがここから家賃や光熱費など固定費や
賄いに交通費に制服クリーニングなどの人件費がさらにかかります
(そこから先の計算式は省略)

厳しいのは数値にすればご理解しただけると思います
それだけ席数(席のレイアウト)が売上と利益に影響が大きいのです。

アフターコロナを迎えた先でランチタイムが団体で動くのは
まだまだ先の話になるのではないかと自分は考えます

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ランチの単価を上げていくのは至難の業であり
食材原価は徐々にですが値上がりしております
減価率を経費込みで40%と位置付けましたが
個人店ではクオリティを考えるとこれ以上は削減できないラインです
企業のチェーン店はそれでも30%以下に抑えてるはずですが
これは企業だから出来る仕入れとその分シビア過ぎる人件費で抑えてますので
価格だけを捉えると個人店では勝負にはならないのです
ユーザーは(特に忙しいワーカーにとって)ビジネスランチは
コスパ重視が8割以上だと考えてます
これから先小さなお店でのビジネスランチは
さらに厳しくなっていくのかも知れません
ゼロベースで新しいやり方を作り出していく事も選択の一つですね

テレワークは時差通勤に自由なシフトで働き方が定着してくると
ランチの習慣や価値観にも変化がおこり
ビジネスランチは大きく様変わりしてくるような気がします


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