ノーコードで、WEBマーケティングの可能性を拡げる。
こんにちは。株式会社エイチームライフデザインでWEBプロモーションを担当している藤原です。
近年、ノーコードという言葉がよく飛び交うようになりましたが、どうやって業務に取り込めばよいかを悩む方も多いのではないでしょうか。
「ノーコードって、プログラミングが出来ない人が使うものでしょ?」
「LPOだったらGoogleOptimizeで十分なのでは?」
今回は、ノーコード×WEBマーケティングの可能性について、事例を交えながらお話出来ればと思います。
実際に導入したノーコードツール
WEBサイト制作(フロントエンド)
Webflow
https://webflow.com/
ウェブサイトやLP制作に利用しました。
CMSも自由にカスタマイズ可能で、ブログだけではなく、テンプレートのデザインさえすればどんなサービスにも対応できます。
業務効率化(バックエンド処理)
make(旧integromat)
https://www.make.com/en
iPaaSのツールの一種です。
本来は、業務効率化を目的に活用するものですが
webflowとつなぐことで、バックエンド開発をカバーすることが出来ました。
ノーコードツールをWEBマーケに活かす
Webflowとmakeを導入したことで、普段はエンジニアやデザイナーに開発依頼を出さないといけないようなことも、WEBマーケティング担当者が現場で対応できるようになりました。
LPの制作
WEB広告や、メールマガジンのリンク先として活用するためのLP制作が、最短数時間程で実装可能となります。
また、細かい文言の変更や、コンテンツの入れ替え・追加等も即時反映が可能です。
中規模な開発
検索機能や診断ツールの作成などをフロントエンドはwebflow、バックエンドをmakeでノンエンジニアでも実装が可能です。
当社で開発・運用をしているLPの事例を記載します。
入力された郵便番号を元に、近隣霊園の資料を取り寄せることが出来る仕様にしました。
フロントエンドは、郵便番号と検討中のお墓の種類を入力出来るようにしています。
webflowに用意されている「問い合わせフォーム」を応用しており、入力された内容をwebhookURLに渡すことで、後述するmakeへデータを渡しています。
バックエンドは、makeで下記のようなシナリオを作成しています。
webhookで受け取った情報を、郵便番号検索のAPIを通して、都道府県・市区町村情報を取得するようにしています。
取得したエリア情報を元に、近隣のお墓情報を表示するようにしました。
メール通知や、お問い合わせ完了ページへの遷移
ノーコードツールだと、お問い合わせ完了後のサンクスページへの画面遷移や、サンクスメールの送信が実装されないケースがあります。
この内容も、makeと組み合わせることで実装することが可能です。
ユーザー体験を損なうことなく、テストマーケティングを実行できます。
iPaaSを使い倒す
バックエンド処理の手段としてmakeを紹介しましたが、業務効率化の観点で使い倒すことで、WEBマーケティングの実務工数を削減することが出来ます。
広告アカウントのON、OFF
特定の条件でGoogle広告やFacebook広告のキャンペーンや、広告グループを停止・再開したい場合、その業務を自動化することが出来ます。
例えば、天候によって広告グループのON・OFFを行いたい場合、1時間ごとに天候を取得し
・晴れの場合:晴れのキャンペーンをON、雨のキャンペーンをOFF
・雨の場合:雨のキャンペーンをON、晴れのキャンペーンをOFF
といった作業を自動化することが可能です。
リード広告の自動格納、集約
Facebook広告や、Google広告等で収集したリード情報を、自動でデータベースなどに連携出来ます。
データフィードの作成、アップロード
Facebook 広告やCriteoなど、データフィードの作成・更新が必要なものに対して、形式を整え、アップロードすることが可能です。
レポートの作成
今まで手動で集計していたものを、自動化することが可能です。
Google広告や、Facebook広告などに対応しています。
SNSの同時投稿
Twitter、Instagram、facebookなどへそれぞれ投稿しているものを、各媒体の形式に併せて同時投稿することが可能です。
Instagramにも他SNSへの同時投稿機能がありますが、TwitterにInstagramへのリンクが貼られるだけで写真を表示できないなど、自由度が低いですよね。
なんでもかんでもノーコードでやろうとしない
ここまで、ノーコードツールの利便性について説明しましたが、すべてをノーコードで解決することはオススメしません。
野良システムがうまれやすい(属人化しやすい)
カンタンに作れることがメリットである反面、気軽につくることで「業務に欠かせないけど、作った人しか存在を知らない」ケースが発生しやすいです。
セキュリティ上の懸念等もスルーされやすくなるため、社内に相談できるエンジニアがいると良いです。
大型のメディアには向いていない
エンジニア、デザイナーから切り離す=保守面の管理も行う必要があります。
継ぎはぎでページやシステムを作成すると、思わぬところで不具合が発生することも考えられます。
「小規模のメディア運営」「テストマーケティングとして使う」などの目的を明確にもって運用するのをオススメします。
決して楽ではないけど、味方につければ最高
「ノーコード」という言葉が独り歩きをして、かんたん!楽!といったイメージが先行している感覚もありますが、少なからず学習コストは発生します。
ノンデザイナー、ノンエンジニアの方が触り始めると、なにをどうしたらよいか分からないケースもあるはずです。
それでも、味方につけるとメリットは非常に大きいです。
今回紹介したような小回りを効かせた施策が打てたり、副産物として、エンジニア・デザイナーとの会話がスムーズになるなどの効果がありました。
ノーコードと「うまく付き合う」ことで、ビジネスを加速させることができるので、現状の課題解決案にノーコードツールが挙がる場合は、是非トライしてみていただきたいです。