見出し画像

リフレ派ってなんだったんだろうか雑感

リフレ派って言葉自体ががあまり聞かれなくなって久しいですが

リフレ派って何だったんだろうか?私は元々ネットリフレ派自称してた1人でした。

脱藩者として今更ながら改めてリフレ、リフレ派ってなんだったのかふと思い立ったので書き綴ってみます。以前リフレ派辞めましたというブログ記事どっかで書いたのでその現代版、続きのようなものを取り留めなく書いていきます。

リフレ派って?

リフレーション政策ではなく、「リフレ派」の定義については狭義のものから順に

①昭和恐慌研究会に参加したエコノミストの面々(岩田規久男氏や岡田靖氏等)

画像2


上げ潮派を含む金融緩和積極派論者(高橋洋一、竹中平蔵、上念、宮崎哲弥等)

画像4

③苺BBSでどらえもん氏の薫陶を受けた市井の人たち

④上記エコノミストの応援者達いわゆる「ネットリフレ派」

このようなものです、この記事ではリフレ派という時主に上記の人達を指すと思ってください

まずはリフレについてウィキペディア先生の記事を参照します

お暇な人はお読みください

リフレーション政策


ダウンロード

リフレ≒量的緩和政策、インフレ目標などすすめてる人たちという雑な理解があったんですがリフレ派を自称されてる矢野浩一さんの以下のつぶやきを参照します

※矢野浩一さんは駒澤大学経済学部准教授であまりメディアなどでは見ませんが原初的なリフレ派の1人だと思います。以下矢野氏の主なツイートを参照していきます

リフレ派の原点である岩田規久男編(2004)「昭和恐慌の研究」(東洋経済新報社)には「『インフレ目標政策+無制限の長期国債買いオペ』をリフレ政策と」呼ぶ(同書p. 300)とはっきり書かれています。

○つまりインタゲ+無制限国債買いオペがリフレ政策のようです。

(続き)なので、狭義には『インフレ目標政策+無制限の長期国債買いオペ』に賛成する人をリフレ派と呼び、それに反対する人を反リフレ派と呼びます。(続く)

本来の量的緩和は「日銀当座預金に資金を積む」が基本ですね。これはリフレ派の主張の半分である「長期国債買いオペ」とは発想がまったく異なりますね。RT 無制限の長期国債買いオペってのを量的緩和と勘違いした人は多い

つまり小泉政権で竹中平蔵氏などの元で推進されていた量的緩和≒リフレではなかったようです。これは意外でした。ということで無制限の買いオペが最近ようやく始まったので狭義のリフレ政策はやっと始まったとも言えますね(笑)

さて現在やってるかやってないか、効いてるのか効いてないのか、金融市場関係者以外は最早ほぼ誰も興味がない日銀の量的緩和政策ですが(笑)その昔は今のペースで国債買い入れなんてしたらハイパーインフレになるというお声も聞かれましたね

懐かしい記事ですが

──みんなの党が日銀法改正を含めたデフレ脱却法案を提出するが。

 「わたしはああいう考え方をとらない。マネーのバラマキは効果的かもしれないが、1年限りで終わるものでなく、2年、3年、4年と続ける必要があり、そのときハイパーインフレにならないという自信がない。

次期総理候補の石破さんによる心強いお言葉www現実にはハイパーインフレどころか・・・(以下割愛

みんなほんとにハイパーインフレ好きですよね(笑)日銀が国債買ったらハイパーインフレ、政府紙幣発行したらハイパーインフレ、財政支出増やしてもハイパーインフレ

ハイパーインフレってフランクに訪ねてくる友人みたいなもんなんですかね?そのうち雨降ったらハイパーインフレになる世界が来そうです

大変目出鯛ことに議席を喪失あそばされた、みんなが大好き藤巻先生のハイパー記事です。お約束の芸を見る気分で読んであげてください。

~閑話休題~

リフレと財政

結局リフレ派(少なくともネットリフレ派)が瓦解することになった原因である財政について考えてみます

安倍政権は現在まで日銀の審議委員にリフレ派と言われるエコノミストを多数送り込んできました。長年日銀を舌鋒鋭く批判してきた人たちが日銀で政策を実行する側に回ったんですね。

現副総裁に若田部氏、元副総裁に岩田規久男氏、審議委員に原田、片岡、安達氏等です。日銀の政策についてはいろいろと細かく意見はあるんでしょうが概ねリフレ派が提言してきたようなインフレ目標+日銀による資産買い入れ(主に国債)が実施されています

ダウンロード

DV評論家こと三橋氏が鬼の首を取ったようにいつも参照するご自身で作られた画像です青線が物価、赤がマネタリーベースです

増税のタイミング意外ほぼ反応していません。正直物価に効果なんて出なかったと断じていいと思います。

リフレ派はこれに対して「増税のせいで需要にマイナス効果があった」、消費税増税はインフレ予想へのノイズになった

と大抵反論をします。

しかし深刻な疑問として

「仮に増税で経済に負の効果が出たとしても、金融緩和が需要刺激できるならマイナス効果を相殺し上回る金融緩和すればいいだけですよね?」

という疑問が浮かびますが・・・

そして財政の取り扱いです。

リフレ派の主な面々が財政政策を「効果がない」と言ったり「財政再建のほうが大事だ~」と言っていたわけではありません。むしろ肯定的な意見の持ち主が多かったことは事実だと思います。そのことは上記矢野氏のつぶやきでも言及されています。

最初から「財政政策は効果がある」って言ってましたよ。@kiba_r @proppin72 前期苺書き込みでは、国債の買いオペ増額や金融政策寄りでしたが、後期苺書き込みで財政支出すべしって言ってました QT 「リフレーション」という言葉を出してきたのは銅鑼さん本人

ですが、リフレ派というのは金融緩和必要だと考えてる人たちの集まりで必ずしも財政政策について考え方をまとめていませんでした。

政策実現に向けて諸派を糾合していく中で上げ潮派や内閣官房参与だった藤井聡氏等財政派まで大まかには仲間に入れつつ(いっとき上念と藤井聡は仲良しでした)安倍政権誕生から黒田総裁就任まで安倍政権の経済政策に関する理論的なバックボーンを務めました。しかし財政についての考えをゆるいままだったことで、ハマコー、原田、山本幸一などの緊縮を是としうる緊縮バカを含めてしまい

「緊縮財政を是とする論理的な背景」ができてしまいました。

結局安倍政権は

「緊縮財政を実行する改革大好き竹中ネオリベ政権」となり、リフレ派にとっては批判も肯定もしづらい、リフレ派以外のほぼ全員にとってはクソ以下の政権に落ち着いています。

さてMMterのKF氏が以前ツイッターでつぶやいておられましたが

「どういう社会にしたいか?」抜きに積極財政ならオッケーという考え方には賛成できない(という論旨でした)

先日の記事でも言及しましたが支出先を明確に定義せず積極財政だけでまとまろうとすると財政は拡張気味だけど弱者を切り捨てる今のアメリカ型社会が行き着く先になる可能性は確かに否定できません

その失敗の残念な実例が現在の安倍政権でありそれを応援したリフレ派だと思います。なので今MMTを僭称ないしは藤井MMTに騙されてただの積極財政論をMMTと誤解している人は今のうちに脱藩しとかないとリフレのときと同じ過ちを繰り返しますよ ※根拠霊感


追伸

ここまで読んでくれた皆様へ 

お茶請けでも用意して2013年4月に田中秀臣先生が記された

「レジーム転換す!」のご記事でも読みましょう金融政策万歳~🎌



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?