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ダンスのケガは間違ったテクニックが原因

「ダンスのケガは全て、間違ったテクニックが原因で生じます。
 ケガは、ダンサーの宿命ではありません。」

6月の<踊る身体の骨&コツレッスン>
脚のトラブルについてがテーマだったので
久しぶりにこの本を読みました。

『ダンステクニックとケガ 〜その予防と治療〜』
(ジャスティン・ハウス&シャーリー・ハンコック著
 小川正三:監訳、白石佳子:訳 大修館書店)

冒頭の文章はそこにあった言葉です。
(この本は絶版のようで、改訂版が出ています)

”テクニックの間違い”

この言葉からどんなことを思い浮かべますか?
踊るときの手順とかやり方でしょうか。

本の中では

・過剰なターンアウト
・脊椎の前弯や後弯
・反張膝
・首や肩周りの緊張

などが例として挙げられています。
確かにケガにつながりますが、これも”症状”ですね。
これらが起きる、もっと手前にある”原因”は

・身体を誤った認識(イメージ)で使っていること
・余分な緊張があるままで動いていること
・先生が持っている誤った認識

この3点に集約されるのではと思います。

「私の身体はこうなっている」という思い込みや勘違いと
習慣になっている心身の余分な緊張
特に外側の筋肉のムダ使いが
”誤ったテクニック”を引き起こす原因と言えるでしょう。

生徒さんは、勘違いや誤った使い方を自分では見つけられません。
教わったことをやるのに一生懸命ですからね!
それを見つけて修正してあげるのは先生の仕事です。

でも、先生が誤った認識で教えていたら・・・
これは一番困ります。

骨の身体で形作られている自分の全体像
どこがどっちに動けるか
長さや厚みなど立体感が正しくイメージできるほど
自分の身体に合った動きができます。

これは、ボディマッピングを学ぶことで改善できます。
先生が「こうあるべき」を誤った認識で伝えないためにも
必要最低限の学びだと私は思っています。

余分な力みがない方が、関節には動くスペースができるし
筋肉もスムースにはたらきます。
何より全体が協調し、流れるようなつながった動きができます。
安全なだけでなく、表現力にも影響しますね。

生徒さんがいつも肩に力が入って、力でがんばってしまうとしたら、
身体がわかっていても力が抜けないとしたら
どう教えたらいいか?

これは、アレクサンダー・テクニークで学ぶことができます。
身体と動きのシステムを知っているかどうかで、教え方は大きく変わるでしょう。
それは、生徒さんの理解力や動きの変化という形で見えてきます。

あなた自身が教えるときに、つい身構えてしまったり
立っていて腰が痛くなったりすることにも
アレクサンダー・テクニークが使えます。

本にはこんなことも書いていました。

「良い先生には生徒のテクニック上の小さな欠点を発見して、それを的確に完全に治していく力があるということです。」

生徒さんが無意識にやっている”余計なこと”に気づいて
修正・改善していくプランを提案できる

そこにボディマッピングアレクサンダー・テクニークが役立つことを、私は断言しますよ!

あなたも生徒さんもハッピーに💖

※余談ですが、改訂版の表紙の写真は
モデルさんの頭が後ろに落ちて、腕の短さにつながってるように見えます。
表紙なのでちょっと残念・・・(そういう見本!?)

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